保有銘柄カルテ

クレスコ

証券コード 4674
情報・通信業東証プライム独立系SIer普通配当10年増配
配当利回り(予想)4.46%
株価は2026年9月15日終値。業績は2026年3月期の連結実績です。予想利回りは2027年3月期の会社予想配当80円(普通70円+上場30年の記念配当10円)で計算しています。
最終更新 2026年9月16日
株価1,795円
1株配当(予想)80円
🐔 いま持っている分
保有株数54株
1年でもらえる配当(税引前)4,320円
買った値段での利回り5.65%

年間配当は入金済み額ではなく、保有株数54株と会社予想配当80円から求めた相当額です。記念配当10円を除いた普通配当70円なら3,780円になります。

🏢

どんな会社か

  • 独立系のSIer。企業の業務システムと、機械・自動車に組み込むソフトの両方をつくります。
  • 1988年に設立。ソフトウェア開発とシステム機器の開発・販売を目的に、資本金9,800万円で始まりました。
  • 顧客は金融・製造・流通。特定の業種に寄らず、企画・開発から保守まで引き受けます。
  • 売上の85.6%がITサービス。残りはクラウド・AI・セキュリティのデジタルソリューションで、売上が前年の約2倍に伸びました。
企業の課題を聞く→システムを設計・開発→導入→保守・改善
2026年3月期・セグメントごとの売上と営業利益
ITサービス売上553.6億円・85.6%/利益80.4億円
デジタルソリューション売上93.1億円・14.4%/利益8.2億円
秘書のリツITサービスの中身は、エンタープライズ240億円・金融174億円・製造139億円の3つに分かれてるよ。お客さんの業種が1つに寄っていないんだ。デジタルソリューションは売上が前年の約2倍だけど、まだ全体の14.4%だね。
ITサービスの3分野をくわしく見る

エンタープライズ240.1億円(営業利益33.0億円)、金融174.3億円(同22.1億円)、製造139.3億円(同25.3億円)。製造だけは売上が前年比6.3%減りました。2つのセグメントの営業利益の合計88.5億円は、本社費用などを差し引く前の数字で、連結の営業利益66.1億円とは一致しません。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報)。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。ただし企業のIT投資と人材確保に左右される
秘書のリツ金融・製造・流通・公共とお客さんが分かれていて、営業CFも10年ずっと黒字なんだ。導入して終わりではなく、そのあとの保守・改善の仕事が続く形だからね。ただし完全な守りの銘柄ではないよ。2026年3月期は製造向けの開発案件の中止や延期が響いて、このセグメントだけ売上が6.3%減っている。お客さんがIT投資を先送りすれば受注に響くし、技術者の採用・育成の費用も利益を圧迫するんだ。

出典:2026年3月期有価証券報告書2027年3月期第1四半期決算短信(事業等のリスク・セグメント情報)。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 10年続く増益と増配。導入したシステムの保守・改善の仕事がそのあとも続くので、売上が積み上がりやすい形です。1株利益も普通配当も、10年間毎年増えています。
  • 還元方針の引き上げ。2026年3月期から、利益に対して配る割合の目安を40%から50%に上げました。利益が伸びる分に加えて、配る割合でも配当が増える形です。
  • 業種に偏らない顧客。お客さんは金融・製造・流通・公共に分かれています。1つの業種がIT投資を絞っても、仕事が一気に減る心配は小さい会社です。
  • 厚い財務。工場のいらないソフト開発の会社で、稼いだお金が手元に残ります。自前のお金の割合は、比べた独立系3社でいちばん高い水準です。
🔵 懸念点
  • 配当余力の縮小。配る割合の目安を上げたため、配当に回す割合は10年前の倍近くになりました。利益が伸びなければ、増配の余地は小さくなります。
  • 同業より薄い利益率。利益率は、同じ独立系のシステナやSRA HDを大きく下回ります。財務は厚くても、稼ぐ効率では見劣りするのが今の姿です。
  • 不採算案件と人材。伸ばしているデジタル関連の事業で採算の合わない案件が出て、今期の出だしは利益が減りました。製造業向けでは開発の中止や延期も起きています。技術者の採用・育成の費用が増えるなかで、10年続いた増益を保てるか。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で309億円→647億円、約2.09倍。前の年を下回った年はなく、今期予想も10.5%増。
△
営業利益率は高いか
10.2%。自社では10年で8.8%から上がったが、システナ16.3%・SRA HD15.5%を5ポイント以上下回る。
◎
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で45.07円→129.82円、約2.88倍。10年間一度も前の年を下回っていない。今期予想も137.76円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年は53.3億円。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
記念配当を除いた普通配当が10年間毎年増加。今期も普通配当だけで64円→70円の予想。
△
配当性向に無理はないか
49.3%。今期予想は記念配当込みで58.1%、普通配当だけでも50.8%と目安の30〜50%を超える。会社の方針は「50%目処」。
◎
自己資本比率は高いか
69.9%。独立系3社で最も高く、10年ずっと60%超え。
◎
現金は増えているか
10年で55.0億円→152.6億円、約2.77倍。ここ3年は150億円前後で安定。
2026年9月チェック増収増益と増配は10年続いている。配当性向の上昇と、同業より薄い利益率を確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当
1株配当の10年推移と今期予想(分割調整後)
020406080円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ2019年3月期に18円→16円50銭と下がって見えるけど、減配じゃないんだ。前の期の18円に創立30周年の記念配当2円50銭が入っていたからで、普通配当では15円50銭→16円50銭の増配だよ(オレンジの斜線が記念配当)。普通配当だけで見れば、10年間で前の年を下回った年は一度もないんだ。2023年3月期の斜線は創立35周年の記念配当2円、2027年3月期の斜線は上場30年の記念配当10円だよ。
原則連結経常利益をもとに特別損益を零とした場合に算出される親会社株主に帰属する当期純利益の50%相当を目処に継続的に実現することを目指してまいりました
秘書のリツ配当性向の目安は、2026年3月期から40%→50%に引き上げられたよ。増配の意思ははっきりしているけど、そのぶん利益に対する配当の重さは以前より増しているね。
配当・配当性向の10年表(分割調整後)
3月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向(連結)
201713.7513.7530.5%
201815.51836.0%
201916.516.531.6%
2020181831.5%
2021191930.3%
2022222228.6%
2023232531.6%
2024262628.9%
2025424239.3%
2026646449.3%
2027予想708058.1%

2020年2月1日と2024年7月1日に、それぞれ1株を2株に分ける株式分割がありました。上のグラフと表は現在の株数に合わせた金額です。2020年3月期は分割をはさむため、中間配当と期末配当をそれぞれ調整しました。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しています。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策。記念配当の内訳は注記で確認)と2027年3月期の配当予想の修正(記念配当)。

📍

いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 2.65%1.9817年2.0218年1.9819年2.5320年2.3621年2.2422年2.9423年2.4524年3.5425年4.5026年4.46今
秘書のリツいまの予想利回り4.46%は、10年平均2.65%を1.81ポイント上回るよ。過去10年の各3月末では1.98〜4.50%で、2024年3月期までの8年はずっと3%未満だったんだ。2025年3月期から利回りが上がったのは、配当が26円→42円→64円と2年で2.5倍近くに増えたから。ただし今期の80円には記念配当10円が入っているから、普通配当70円で計算すると3.90%だよ。
予想PER13.0倍
PBR(本決算基準)2.17倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値(調整後)期末利回り
2017694.5円1.98%
2018890円2.02%
2019831.25円1.98%
2020712円2.53%
2021806.5円2.36%
2022983円2.24%
2023849円2.94%
20241,062.5円2.45%
20251,187円3.54%
20261,422円4.50%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年3月末の終値(株式分割の調整後)。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月15日終値1,795円、会社予想の配当80円・1株利益137.76円、2026年3月期の1株純資産828.81円で計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)0175350525700営業利益率(%)0369128.89.39.19.08.810.010.39.710.210.217年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で2.09倍。10年とも前の年を下回っていないよ。営業利益率は8.8%から10.2%へゆっくり厚くなったんだ。2022年3月期に初めて10%台に乗って、そこから5年のうち4年が10%台だね。
1株利益(EPS・分割調整後)
04080120160円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ1株利益は10年間、毎年増えているんだ。45円7銭から129円82銭へ2.88倍。一度も前の年を下回っていない棒グラフは、なかなか見ないよ。今期の会社予想137円76銭も、前の期を上回る見込みだね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
05101520%赤の点線は一般的な目安 8%15.717年15.218年14.619年15.020年14.821年15.622年14.323年14.324年15.125年16.426年
秘書のリツROEは10年とも14.3〜16.4%で、目安の8%を大きく上回っているよ。いちばん高いのが直近の2026年3月期16.4%なんだ。
ROE16.4%
自己資本比率69.9%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
04080120160億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で55.0億円から152.6億円へ、約2.77倍。2024年3月期に148.7億円へ一段上がって、そこからは150億円前後で落ち着いているよ。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
201730927.088.8%45.0715.7%66.9%
201833330.929.3%50.0615.2%62.5%
201935232.079.1%52.2314.6%63.6%
202039335.569.0%57.1515.0%60.4%
202139734.848.8%62.7214.8%64.2%
202244544.5810.0%76.9615.6%66.8%
202348449.9910.3%79.0514.3%72.7%
202452851.229.7%90.0614.3%69.7%
202558859.8410.2%106.8915.1%71.1%
202664766.0610.2%129.8216.4%69.9%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金同等物
201711.4555.04
201821.7568.93
201918.2562.01
202036.9393.85
202131.55110.16
202232.23117.38
202316.80109.15
202432.14148.65
202547.62152.45
202653.31152.63

長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に丸めています。1株利益は2020年2月と2024年7月の株式分割を調整し、現在の株数に合わせました。ROEと自己資本比率は有価証券報告書の記載値です。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

同じ3月期の独立系SIer 2社を並べました。事業構成は同じではないため、規模・収益性・財務の目安としての比較です。

2026年3月期クレスコ
4674
システナ
2317
SRA HD
3817
売上高(億円)646.8944.0532.8
営業利益率10.2%16.3%15.5%
自己資本比率69.9%64.9%64.7%
ROE16.4%31.4%17.4%
配当性向49.3%44.2%45.1%
秘書のリツ自己資本比率69.9%は3社でいちばん高いんだ。でも営業利益率10.2%は、システナとSRA HDを5ポイント以上下回っている。強みは財務の厚さ、宿題は利益率の引き上げ、という形だね。配当性向は3社とも40%台後半で、ここは横並びだよ。

出典:各社の2026年3月期決算短信と有価証券報告書。システナとSRA HDのカルテはこちらとこちらにあります。

🔔

直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は増収・増益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高166.8億円/+10.6%
営業利益11.5億円/+13.3%
親会社純利益8.6億円/+14.6%
自己資本比率70.5%(前期末69.9%)

通期予想は売上715億円(+10.5%)、営業利益80億円(+21.1%)、純利益55.3億円(+4.8%)で据え置きです。ただしデジタルソリューションは、不採算案件の影響で利益が前年同期比19.5%減りました。あわせて会社は、2026年5月に100万株または20億円を上限とする自己株式の取得を発表し、7月31日には上場30年の記念配当10円を中間配当に上乗せすることを決めています。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2027年3月期の配当予想の修正(記念配当)。

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決算とIRの記録

2026年8月5日 第1四半期決算
増収10.6%、営業増益13.3%。通期予想は据え置き。デジタルソリューションは不採算案件で利益が19.5%減。
2026年7月31日 上場30年の記念配当
中間配当に10円の記念配当を上乗せし、年間配当予想を70円から80円へ修正。内訳は普通配当70円、記念配当10円。
2026年5月8日 2026年3月期本決算
増収10.1%、営業増益10.4%、純利益19.8%増。年間配当は42円→64円。あわせて100万株または20億円を上限とする自己株式の取得を発表。
2026年3月期 配当性向の目安を50%へ
従来の40%目安から引き上げ。特別損益を除いた純利益の50%相当を目処とする方針。
2024年7月1日 1株→2株の株式分割
2020年2月1日に続く2回目。10年の配当とEPSは現在の株数に換算している。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2027年3月期の配当予想の修正(記念配当)2026年3月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の分析記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当を保証しません。

業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一しました。売上・営業利益・現金は億円に丸めています。配当と1株利益は2020年2月1日・2024年7月1日の株式分割を調整し、現在の株数に合わせました。

2018年3月期の配当18円には創立30周年の記念配当2円50銭、2023年3月期の25円には創立35周年の記念配当2円、2027年3月期の予想80円には上場30年の記念配当10円が含まれます(いずれも分割調整後)。記念配当の有無は有価証券報告書の注記と会社の開示で確認しました。
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