東計電算
最終更新 2026年9月16日
年間配当は入金済み額ではなく、保有株数25株と今期予想配当476円50銭から求めた相当額です。当初予想どおりの173円で計算すると4,325円・利回り4.20%になります。差は、会社が持っていた株を売って配るぶんです。2026年10月1日に1株が4株に分かれるため、25株は100株になりますが、受け取る金額は変わりません。
どんな会社か
- 企業の事務処理を請け負う会社。給与計算、会計、販売管理が中心で、個人向けの商品はありません。
- 1970年に創業。いまは川崎に本社を置き、東証スタンダードに上場しています。
- 親会社が52.31%を持つ。非上場の株式会社アップワードが筆頭株主で、同社の代表が東計電算の代表を兼ねています。
- 売上の89.8%が情報処理。営業利益では92.5%を占め、この事業だけで営業利益率が31.0%あります。

株主構成に特徴があります
非上場の株式会社アップワードが52.31%を持つ親会社で、同社の代表取締役が東計電算の代表取締役を兼ねています。市場は東証スタンダードで、2025年12月と2026年5月に立会外分売が行われ、株主構成が動いています。2026年10月1日には1株を4株に分ける株式分割があり、発行済株式数は1,870万株から7,480万株になります(目的は投資単位当たりの金額の引き下げ)。
出典:2025年12月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・大株主の状況)と株式分割及び定款の一部変更に関するお知らせ。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2025年12月期有価証券報告書(金融商品関係・有価証券関係の注記、連結貸借対照表)。純資産505.2億円が前期末から101.9億円増えた主な理由を、会社は「その他有価証券評価差額金の増加及び利益剰余金の増加等」と説明しています。総資産は2026年6月末に727.9億円まで増えました。分類は管理シートに合わせています。
強みと懸念点
- 飛び抜けた利益率。システムを作って売り切るのではなく、自社のデータセンターで動かし続けて毎月の運用料を受け取ります。一度入ると替えにくい仕事なので、同じ独立系の同業2社の2倍近い利益率が出ています。
- 10期連続の増配。給与計算や会計は、景気が悪くてもやめる会社がありません。コロナの年に減益になっても配当は増やし、10年で5倍近くになりました。
- 実質無借金。毎月の運用料がきちんと入るので、本業のお金の出入りは10年ずっとプラスで、借金はありません。資産の8割近くが自前のお金です。
- 手元の含み益。長く持ってきた株に大きな含み益があり、今期の大幅な増配は、その一部を売った利益を配るものです。
- 今期の配当の裏付け。今期の増配は、本業のもうけが増えたからではなく、持ち株を売った利益を配るためです。予想配当の6割以上がその分で、配当は利益のほぼ全部にあたります。上乗せは一度きりで、来期以降は本業の利益に見合う水準に戻る可能性があります。
- 還元に数値目標がない。配当の方針は「安定的な配当を業績に応じて」とあるだけで、何%配るといった目安はありません。親会社が株の半分以上を持つ会社でもあり、配当の先行きは読みにくくなります。
- 資産の8割近くが有価証券。資産の8割近くを株で持っています。本業は堅くても、相場が下がれば財産も自前のお金の割合も目減りし、今回のような売却益での増配もできなくなります。10期続いた増配を、相場が崩れた年にも続けられるか。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか


最近の株式市場の活況により、当社が保有する投資有価証券の総資産に対する規模が増加してまいりました。当社は、資本効率の向上を図るため、その一部を売却し株主還元の充実を図る方針を決定しました
配当・配当性向の10年表(分割調整後)
| 12月期 | 1株配当(円) | 配当性向(連結) |
|---|---|---|
| 2016 | 35 | 35.1% |
| 2017 | 40 | 36.3% |
| 2018 | 45 | 37.0% |
| 2019 | 55 | 39.4% |
| 2020 | 62.5 | 46.0% |
| 2021 | 80 | 48.6% |
| 2022 | 95 | 49.6% |
| 2023 | 110 | 49.4% |
| 2024 | 125 | 49.7% |
| 2025 | 173 | 57.7% |
| 2026予想 | 476.5 | 99.9% |
2024年1月1日に1株を2株に分ける株式分割がありました。上のグラフと表はその調整後の金額です。2026年10月1日の1株→4株の分割は、まだ調整していません(今期の予想配当は会社が示した「分割前換算」の金額)。配当性向は1株配当÷1株利益(連結)で計算しています。
出典:2025年12月期有価証券報告書2020年12月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策)と投資有価証券売却に伴う特別利益・業績予想と配当予想の修正2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 12月期 | 12月末終値(調整後) | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2016 | 1,034.5円 | 3.38% |
| 2017 | 1,635円 | 2.45% |
| 2018 | 1,550円 | 2.90% |
| 2019 | 1,775円 | 3.10% |
| 2020 | 2,172.5円 | 2.88% |
| 2021 | 2,457.5円 | 3.26% |
| 2022 | 2,580円 | 3.68% |
| 2023 | 3,460円 | 3.18% |
| 2024 | 4,200円 | 2.98% |
| 2025 | 4,040円 | 4.28% |
出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年12月末の終値(2024年1月の株式分割の調整後)。各年の配当を12月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月15日終値7,230円、今期予想の配当476円50銭・1株利益477円20銭、2025年12月期の1株純資産2,802円01銭で計算しています。特別利益を除いた1株利益306円16銭で見ると、PERは23.6倍になります。
業績と財務




業績・財務の10年表
| 12月期 | 売上(億円) | 営業利益(億円) | 営業利益率 | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 126 | 24.32 | 19.3% | 99.66 | 9.8% | 84.8% |
| 2017 | 134 | 25.79 | 19.3% | 110.29 | 9.9% | 82.6% |
| 2018 | 149 | 28.94 | 19.4% | 121.50 | 10.1% | 82.1% |
| 2019 | 153 | 32.41 | 21.2% | 139.62 | 10.5% | 81.2% |
| 2020 | 158 | 29.04 | 18.3% | 135.86 | 9.4% | 80.8% |
| 2021 | 168 | 37.43 | 22.3% | 164.71 | 10.8% | 81.9% |
| 2022 | 176 | 45.41 | 25.8% | 191.34 | 11.8% | 82.5% |
| 2023 | 196 | 50.60 | 25.9% | 222.54 | 12.6% | 81.5% |
| 2024 | 196 | 55.76 | 28.4% | 251.63 | 12.1% | 80.8% |
| 2025 | 208 | 62.71 | 30.1% | 299.87 | 11.9% | 79.6% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 12月期 | 営業CF | 現金同等物 |
|---|---|---|
| 2016 | 18.72 | 11.35 |
| 2017 | 23.15 | 15.26 |
| 2018 | 28.43 | 20.07 |
| 2019 | 18.63 | 15.35 |
| 2020 | 25.20 | 16.28 |
| 2021 | 49.14 | 20.34 |
| 2022 | 44.73 | 32.66 |
| 2023 | 50.45 | 30.47 |
| 2024 | 37.37 | 22.10 |
| 2025 | 64.02 | 28.26 |
長期数値の出典:2025年12月期有価証券報告書2020年12月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に丸めています。1株利益は2024年1月の株式分割を調整し、2026年10月の分割は調整していません。ROEと自己資本比率は有価証券報告書の記載値です。
同じ仕事の会社と比べる
同じ独立系のシステム会社2社を並べました。決算期がそろっていない点にご注意ください。
| 直近の本決算 | 東計電算 4746 | アルファシステムズ 4719 | アイティフォー 4743 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2025年12月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 |
| 売上高(億円) | 208.4 | 407.2 | 231.0 |
| 営業利益率 | 30.1% | 12.1% | 16.7% |
| ROE | 11.9% | 8.3% | 13.4% |
| 自己資本比率 | 79.6% | 85.2% | 73.6% |
| 配当性向 | 57.7% | 50.5% | 76.7% |
| 予想配当利回り | 6.59% | 4.27% | 4.84% |
| 有利子負債 | 実質ゼロ | ゼロ | 2.4億円 |

出典:各社の直近の決算短信。予想配当利回りは3社とも2026年9月15日終値(7,230円・3,280円・1,654円)と各社の今期予想配当(476円50銭・140円・80円)で計算しました。アイティフォーのカルテはこちらにあります。
直近の決算と注意点
2026年12月期の中間期は増収・増益でした。
本業は今期も伸びています。同じ2026年8月3日に、会社は3つを同時に発表しました。①保有する投資有価証券の一部を2026年8月〜12月に売却し、43億円の売却益を特別利益に計上する見込み。②通期の純利益予想を55.0億円から86.0億円へ引き上げ(売上・営業利益・経常利益は据え置き)。③期末配当を86円50銭から390円(分割前換算)へ引き上げ。あわせて2026年10月1日を効力発生日とする1株→4株の株式分割も決めています。
出典:2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信投資有価証券売却に伴う特別利益・業績予想と配当予想の修正株式分割及び定款の一部変更に関するお知らせ。
決算とIRの記録
出典:2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信投資有価証券売却に伴う特別利益・業績予想と配当予想の修正株式分割及び定款の一部変更に関するお知らせ2025年12月期有価証券報告書。
業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一しました。売上・営業利益・現金は億円に丸めています。配当と1株利益は2024年1月1日の株式分割(1株→2株)を調整し、2026年10月1日の1株→4株の分割は調整していません。
今期の予想配当476円50銭と予想1株利益477円20銭には、保有する投資有価証券を売って得る特別利益(見込み43億円)が含まれます。特別利益を除いた1株利益の予想は306円16銭です。