保有銘柄カルテ

アイティフォー

証券コード 4743
情報・通信業(金融・自治体向けシステム)東証プライム普通配当は10年減配なし
配当利回り(予想)4.90%
株価は2026年9月14日終値。業績は2026年3月期の連結実績です。予想利回りは2027年3月期の配当80円で計算しています。
最終更新 2026年9月16日
株価1,633円
1株配当(予想)80円
🐔 いま持っている分
保有株数40株
1年でもらえる配当(税引前・予想)3,200円
買った値段での利回り6.16%

取得総額51,976円。表示取得単価は1,299円(丸め値)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 地方銀行に強いシステム会社。地方銀行を中心とする金融機関を、自社の強い事業領域と位置づけています。
  • 1972年創業。事務用機器の輸出入会社として設立され、2000年に今の社名になりました。
  • 金融・自治体・流通の3分野。個人ローンの審査システム「SCOPE」、自治体の滞納管理、百貨店の基幹システムや決済端末などを手がけます。
  • 開発・販売が売上の59%。2026年3月期は開発・販売が137億円、保守や業務受託のリカーリングが94億円でした。
システムを開発・導入→保守・業務受託で毎年収入→更新時に次の案件
2026年3月期・セグメント別の売上と利益
売上システム開発・販売 59.2%リカーリング 40.8%利益システム開発・販売 50.7%リカーリング 49.3%
売上の10%以上を占める取引先なし
事業の内訳をくわしく見る

売上を動かすのは、銀行や自治体がシステムを入れ替える時期です。2026年3月期は、自治体情報システムの標準化への対応が業績を押し上げた大きな要因でした。銀行本体に入れたシステムを、系列のカード会社や保証会社へ広げる動きも進めています。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・事業等のリスク・セグメント情報)。創業年は、2022年3月期の「創業50周年記念配当」の注記から逆算しています。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。保守・業務受託が売上の4割。ただしリーマン・ショック後の年は、普通配当が減った
秘書のリツリーマン・ショック後の2010年3月期も、赤字にはならなかったよ。売上は21.5%減、純利益は36.2%減。ただし普通配当は10円から7円に減ってる。景気そのものより、銀行や自治体がシステムを入れ替える時期で動く会社だね。

出典:2010年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・配当政策、Internet Archiveの保存版)。。2010年3月期の売上高は93.54億円、純利益は5.76億円。年配当10円のうち3円は上場10周年の記念配当で、当時は配当性向30%に連動する方針でした。昔の配当は当時の実額で、10年グラフには含めていません。保守・クラウド・業務受託のリカーリングは売上の40.8%です。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 地方銀行を軸にした顧客基盤。地方銀行に入れたローン審査などのシステムを、その銀行グループのカード会社や保証会社にも広げています。1つの銀行との取引から、仕事を横に増やしていける形です。
  • 毎年入る保守の収入。保守・クラウド・業務受託など、毎年入る収入が売上の4割あります。システムの入れ替えがない年でも入るので、売上の底を支えます。
  • 累進配当の明記。利益の半分を配る目標に、2026年から「配当を減らさない」方針を加えました。普通配当は10期減っていません。
🔵 懸念点
  • 高い配当性向。自社株買いと合わせて利益の7割以上を返す目標を達成するため、前の期は利益が減るなかで配当を大きく増やしました。そのぶん配る割合は利益の4分の3に達し、利益が予想どおり伸びなければ増配の余地は小さくなります。
  • 標準化案件の一巡。国の方針で全国の自治体がシステムを決まった形にそろえる移行を進めていて、前の期の伸びはこの仕事が大きな理由でした。移行が一巡したあとも、今の売上の規模を保てるか。
  • 地方銀行の再編。会社自身も、地方銀行の再編・減少が進むと書いています。銀行が合併すればシステムも1つにまとまるので、主な顧客の数が減っていく方向です。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で約2.08倍。減った年は2025年だけで、0.6%の減少。
◎
営業利益率は高いか
16.7%。同業のNSD16.2%と同じ水準で、10年前の11.4%から上がった。ただ2024年の18.1%からは2年続けて低下。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で約3.27倍。ただし2026年は3.5%減。今期予想は128.48円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年は30.9億円で10年でいちばん多い。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
普通配当は10期で増配9回・減配0回。17円から80円へ。
△
配当性向に無理はないか
76.7%。目安の30〜50%を大きく超える。総還元性向70%以上の方針で説明できるが、今期予想も63.3%と高い。
◎
自己資本比率は高いか
73.6%。10年ずっと73%超え。2026年6月末は78.0%。
○
現金は増えているか
10年で60.3億円→89.1億円。ただし2024年の115.1億円からは減っている。
2026年9月チェック財務と配当方針は厚い。配当に回す割合と、標準化案件が一巡したあとの売上を確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当会社予想
1株配当の10年推移と今期予想
0255075100円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ10年で17円から80円へ、約4.7倍。とくに2026年は50円から80円へ60%増えたよ。期の途中で期末配当の予想を30円から50円に引き上げていて、会社の理由は「総還元性向70%以上の方針を達成するため」。2020年と2022年の斜線は記念配当の分だね。
配当・配当性向の10年表
3月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向
2017171753.3%
2018191947.7%
2019202047.8%
2020212351.1%
2021232337.3%
2022253039.1%
2023303036.1%
2024404039.3%
2025505046.3%
2026808076.7%
2027予想808063.3%

配当方針は「連結配当性向50%を目標、総還元性向70%以上」。2026年2月に累進配当を加え、2026年3月期の期末配当から適用しました。一般には前の年の配当を下回らないようにする方針を指します(会社の開示に、これ以上の定義は書かれていません)。2027年3月期の予想は80円で前期と同額です。2020年3月期の記念配当2円は上場20周年、2022年3月期の5円は創業50周年によるもので、グラフでは斜線で分けています。株式分割は2005年9月の1株→5株以来なく、グラフは各年の実額です。10年表の配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。2027年予想の63.3%は決算短信の記載で、信託が保有する株式を含む配当総額をもとにした数字です。

出典:2021年3月期有価証券報告書2026年3月期有価証券報告書(1株配当と記念配当の注記)期末配当予想の修正配当方針の変更(累進配当の導入)。2020年の記念配当2円は上場20周年、2022年の5円は創業50周年です。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
0246%点線は10年平均 3.21%2.7517年2.0118年2.0919年4.0620年2.7721年3.8122年3.4823年2.9424年3.3725年4.8426年4.90今
秘書のリツいまの予想利回り4.90%は、10年平均3.21%よりだいぶ高いよ。過去10年の各3月末では2.01〜4.84%だったから、いちばん高かった年を上回ってる。配当を大きく増やした分が効いてるね。
予想PER12.7倍
PBR(本決算基準)2.09倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期期末利回り
20172.75%
20182.01%
20192.09%
20204.06%
20212.77%
20223.81%
20233.48%
20242.94%
20253.37%
20264.84%

出典:各年の有価証券報告書(配当・記念配当込み)と株探の月足(3月末終値)。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月14日終値1,633円、会社予想配当80円・EPS128.48円、2026年3月末のBPS780.48円から計算しています。

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業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)050100150200250営業利益率(%)0510152011.413.013.011.313.417.817.618.117.216.717年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で約2.08倍。営業利益率は2021年の13.4%から2022年に17.8%へ上がって、そのあとは17%前後だよ。2026年は16.7%で、2024年の18.1%からは少し下がったね。
1株利益(EPS)
050100150円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ9年続けて増えたあと、2026年だけ3.5%減ったよ。今期の会社予想は128.48円で、21.6%の増益を見込んでるね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
05101520%赤の点線は一般的な目安 8%7.717年9.318年9.419年9.920年12.721年14.322年14.023年15.424年15.425年13.926年
秘書のリツ目安の8%を下回ったのは2017年だけ。2021年からは12%超えが続いてるよ。2026年の13.9%は、子会社が増えて自己資本も増えた分だけ下がったね。
ROE13.9%
自己資本比率73.6%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
0306090120億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で60.3億円から89.1億円へ。2024年の115.1億円がピークで、そこからは配当とアイセルの子会社化で減ってる。営業CFは10年ずっと黒字だよ。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
201711112.711.4%31.97.7%80.9%
201811815.413.0%39.89.3%79.9%
201912616.413.0%41.89.4%77.7%
202015217.311.3%45.09.9%76.8%
202116321.913.4%61.612.7%75.2%
202217030.317.8%76.814.3%77.9%
202318332.217.6%83.014.0%79.1%
202420737.418.1%101.815.4%78.5%
202520635.317.2%108.115.4%79.5%
202623138.616.7%104.313.9%73.6%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金同等物
201715.360.3
201818.365.3
20199.064.3
202018.869.0
202127.386.7
202228.1105.9
202317.1108.0
202428.4115.1
202526.189.3
202630.989.1

長期数値の出典:2021年3月期有価証券報告書2026年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)と、2018〜2026年3月期の各有価証券報告書の連結損益計算書(営業利益)、2026年3月期決算短信。 自己資本比率は、2025年10月にアイセルを連結子会社にして総資産が増え、前期の79.5%から下がりました。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

金融機関向けの業務システムを専業にする情報企画と、金融向けが売上の約3割を占める独立系のNSDを並べました。

連結実績アイティ
フォー
4743
情報企画
3712
NSD
9759
決算期2026/32025/92026/3
売上高231億円38億円1,178億円
営業利益率16.7%40.0%16.2%
ROE13.9%16.4%18.4%
自己資本比率73.6%82.6%75.7%
配当性向76.7%32.3%56.3%
予想利回り4.90%2.31%3.35%
秘書のリツ違いは配当性向だよ。アイティフォーが3社でいちばん高いね。NSDも総還元性向70%以上の方針だけど、配当と自社株買いに分けてる。同じ70%でも、配当に寄せるほど配当性向は高く出るんだ。

3社とも日本基準ですが、決算期はそろいません。情報企画は9月期で、東証スタンダード上場です。予想利回りは、2026年9月14日終値の1,633円・1,040円・2,895円と、今期予想配当80円・24円・97円で計算しました。情報企画の24円は、2026年4月1日の1株→5株の分割後に換算した金額です。情報企画は配当性向40%程度を目標にしています。

出典:情報企画 2025年9月期決算短信同社 第3四半期決算短信NSD 2026年3月期決算短信。NSDの還元方針は同社の2026年5月8日の自己株式取得の開示。株価は株探で2026年9月14日終値を確認。

🔔

直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は増収・増益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高46.24億円/+9.2%
営業利益5.55億円/+28.5%
親会社純利益3.57億円/+0.8%
6月末の受注残高177.59億円/+7.7%

開発・販売は、アイセルなどの連結子会社化と新しいECシステムの販売で売上が11.0%増、セグメント利益は31.6%増えました。リカーリングも売上7.6%増、利益25.6%増です。一方、経常利益は3.5%増、純利益は0.8%増にとどまりました。

通期の会社予想は、売上280億円(+21.2%)、営業利益48億円(+24.4%)、純利益34億円(+21.6%)で、第1四半期時点で変更はありません。この売上と営業利益は、中期経営計画の最終年度の目標と同じ数字です。前の期の中期計画2年目は、売上が目標の98.7%、営業利益が94.1%で未達でした。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書(経営方針・事業等のリスク)株探・四半期推移。大手メーカーや専業システム会社との競合、輸入仕入による為替の影響も、有価証券報告書の事業等のリスクに挙がっています。

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決算とIRの記録

2026年8月12日 2027年3月期第1四半期決算
売上9.2%増、営業利益28.5%増、純利益0.8%増。通期の業績・配当予想は据え置き。
2026年5月14日 2026年3月期本決算
売上12.4%増、営業利益9.2%増、純利益5.4%減。年配当は前期の50円から80円へ。来期予想は年80円。
2026年2月12日 配当方針の変更
従来の連結配当性向50%目標・総還元性向70%以上に、累進配当を追加。2026年3月期の期末配当から適用。
2025年11月13日 期末配当予想の修正
総還元性向70%以上の方針を達成するため、期末配当予想を30円から50円へ引き上げ。
2025年10月1日 アイセルを連結子会社化
持分法適用会社だったアイセルの株式を追加取得(議決権44.4%)。子会社2社とともに連結に加わりました。
⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

業績・財務・配当性向は連結で統一しています。2026年3月期の純資産配当率は10.7%(会社短信の定義)です。有価証券報告書にある配当性向87.07%は単体(提出会社)の値です。

2020年3月期の記念配当2円と2022年3月期の記念配当5円は、普通配当と分けて表示しました。2010年の説明は当時の実額で、グラフには含めていません。ROEは各年の有価証券報告書のうち新しいものの値(会計基準の遡及適用後)を使っています。

過去の利回りは、有価証券報告書の配当と株探の3月末終値から計算しました。営業利益率は営業利益÷売上高を小数1桁に丸めています。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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