サンドラッグ
最終更新 2026年9月20日
取得総額52,052円、取得単価は3,718円です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 全国1,594店のドラッグストア大手。本社は東京都府中市で、うち439店は子会社ダイレックスのディスカウントストアです。
- 1957年に東京都世田谷区で創業。1980年に株式会社サンドラッグを設立し、1997年に東証二部へ上場、2002年に一部へ指定替えしました。
- 売るのは医薬品・化粧品・日用雑貨。グループ249店では調剤も行い、調剤とECの拡大を成長戦略に置いています。
- 事業は2つ。ドラッグストアが売上の56.8%、ダイレックスのディスカウントストアが43.2%を占めます。

事業の内訳をくわしく見る
2026年3月期のセグメント別の売上高は、ドラッグストア事業4,784億円(前期比4.1%増)、ディスカウントストア事業3,641億円(同6.4%増)です。セグメント利益はドラッグストア事業274億円、ディスカウントストア事業193億円で、合計が連結の営業利益468億円になります。ドラッグストア事業は当社のほか、星光堂薬局・サンドラッグプラス・大屋などの子会社が担い、ディスカウントストア事業は九州地盤のダイレックス1社です。ダイレックス単体の売上高は3,641億円、当期純利益は135億円で、グループの売上高の10%を超えています。2026年3月期は73店を新規出店し、79店を改装、21店を閉店しました。従業員は7,457人(ほかに平均臨時雇用者9,731人)です。
出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・関係会社の状況・従業員の状況・店舗数)2026年3月期決算短信(セグメント情報)。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2012年3月期有価証券報告書2009年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・1株当たり配当額)。
強みと懸念点
- 20期連続の増配。薬・日用品・食品という毎日買うものを売る商売で、リーマン・ショックの年も売上と利益が増えました。この安定した稼ぎで、この10年、配当を減らしたことも据え置いたこともありません。
- 累進配当を明文化。2026年に「利益の50%を目安に、配当を減らさない」方針を有価証券報告書に書きました。
- 実質無借金の財務。新しい店を出すお金も、本業で入るお金でまかなえています。手元の現金が借入を上回り、本業のお金の出入りは10年ずっとプラスです。
- 10年続く増収。毎年70店ほどを出し、古い店を改装して、売上は10年で1.6倍になりました。店の運営費を低く抑えるやり方で、利益率はドラッグストア4社で2番目に高い水準です。
- 50%に近づいた配当性向。配る割合は10年で倍近くになり、会社の目安の50%に近づきました。ここから先の増配は、利益が増えるかどうかで決まります。
- 下がり続ける利益率。売上ほど1株利益は伸びず、利益率も自己資本で稼ぐ力も10年で下がりました。
- キリン堂の赤字が2期続く。関西のドラッグストア、キリン堂に出資しましたが、2期続けて赤字です。その借入の保証も残っていて、立て直しが遅れれば損失が膨らむおそれがあります。
- 人と場所の取り合い。薬剤師の採用と出店の競争が続いています。人件費が上がり続けたとき、今の利益率を保てるか。
出典:2026年3月期有価証券報告書(配当政策・事業等のリスク・保証債務)2025年3月期有価証券報告書(配当政策)2026年3月期決算短信(持分法投資損益・借入金)。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか
2017年4月1日に1株を2株にする株式分割をしています。グラフは分割後の株数に揃えた金額です。2017年3月期の配当は、当時の実額では100円でした。実額のまま並べると翌期が60円になり減配に見えますが、株数が2倍になったためで、減配ではありません。この10年に記念配当・特別配当はありません。

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 1株配当(分割調整後・円) | 当時の実額(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2017 | 50 | 100 | 25.3% |
| 2018 | 60 | 60 | 28.3% |
| 2019 | 66 | 66 | 32.2% |
| 2020 | 68 | 68 | 33.6% |
| 2021 | 70 | 70 | 32.3% |
| 2022 | 71 | 71 | 34.8% |
| 2023 | 100 | 100 | 45.5% |
| 2024 | 114 | 114 | 45.8% |
| 2025 | 130 | 130 | 49.4% |
| 2026 | 131 | 131 | 48.8% |
| 2027予想 | 132 | 132 | 48.0% |
出典:2026年3月期有価証券報告書2022年3月期有価証券報告書2017年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・株式分割の注記)2023年3月期有価証券報告書(配当性向50%の方針を追加)2026年3月期決算短信(配当の状況・配当性向)。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 3月末終値(分割調整後) | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 3,735円 | 1.34% |
| 2018 | 4,915円 | 1.22% |
| 2019 | 3,050円 | 2.16% |
| 2020 | 3,460円 | 1.97% |
| 2021 | 4,050円 | 1.73% |
| 2022 | 2,975円 | 2.39% |
| 2023 | 3,635円 | 2.75% |
| 2024 | 4,667円 | 2.44% |
| 2025 | 4,209円 | 3.09% |
| 2026 | 3,910円 | 3.35% |
出典:各年の1株配当(分割調整後)と、東京証券取引所の3月末終値(分割調整後)。各年の配当を3月末終値で割り、丸める前の値で単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月18日終値3,629円、会社予想の配当132円・EPS274.87円、2026年3月末の1株当たり純資産2,444.81円から計算しています。
業績と財務





業績・財務の10年表
| 3月期 | 売上高(億円) | 営業利益(億円) | 純利益(億円) | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 5,284 | 340.6 | 233.1 | 197.32 | 17.3% | 61.7% |
| 2018 | 5,642 | 360.8 | 248.3 | 212.31 | 17.1% | 62.7% |
| 2019 | 5,881 | 352.3 | 239.3 | 204.76 | 14.7% | 65.2% |
| 2020 | 6,178 | 366.0 | 236.9 | 202.67 | 13.2% | 65.7% |
| 2021 | 6,343 | 373.5 | 253.3 | 216.68 | 12.9% | 66.5% |
| 2022 | 6,487 | 340.5 | 238.5 | 204.02 | 11.2% | 67.7% |
| 2023 | 6,905 | 374.5 | 257.0 | 219.83 | 11.3% | 65.5% |
| 2024 | 7,518 | 410.0 | 291.3 | 249.07 | 11.9% | 60.2% |
| 2025 | 8,018 | 445.0 | 307.5 | 262.91 | 11.8% | 60.7% |
| 2026 | 8,425 | 468.3 | 313.9 | 268.36 | 11.3% | 60.1% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 3月期 | 営業CF | 現金及び現金同等物 |
|---|---|---|
| 2017 | 282.3 | 460 |
| 2018 | 361.5 | 605 |
| 2019 | 310.9 | 702 |
| 2020 | 322.7 | 807 |
| 2021 | 317.6 | 865 |
| 2022 | 316.8 | 893 |
| 2023 | 373.8 | 809 |
| 2024 | 411.9 | 697 |
| 2025 | 411.6 | 650 |
| 2026 | 433.0 | 705 |
長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2022年3月期有価証券報告書2017年3月期有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」(売上高・純利益・EPS・ROE・自己資本比率・営業CF・現金)。営業利益は各期の連結損益計算書の値です。営業利益率の2025・2026年3月期は決算短信の記載値を使いました。2022年3月期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、それ以前の売上高は同じ基準に直されていません。
同じ仕事の会社と比べる
同じドラッグストアの3社を並べました。4社とも日本基準の連結ですが、決算期はサンドラッグとマツキヨココカラが3月、スギホールディングスが2月、コスモス薬品が5月です。
| 直近の本決算 | サンドラッグ 9989 | マツキヨココカラ 3088 | スギHD 7649 | コスモス薬品 3349 |
|---|---|---|---|---|
| 決算期 | 2026年3月 | 2026年3月 | 2026年2月 | 2026年5月 |
| 売上高 | 8,425億円 | 1兆1,174億円 | 1兆103億円 | 1兆996億円 |
| 営業利益率 | 5.6% | 7.6% | 4.8% | 3.9% |
| ROE | 11.3% | 10.5% | 16.6% | 11.8% |
| 自己資本比率 | 60.1% | 71.9% | 47.3% | 47.6% |
| 配当性向 | 48.8% | 35.7% | 14.1% | 20.3% |
| 予想利回り | 3.64% | 2.21% | 1.42% | 1.31% |

予想利回りは2026年9月18日終値3,629円・2,529.0円・1,235.5円・6,436円と、今期予想配当132円・56円・35円・84円で計算しました。スギホールディングスは2026年9月1日に1株を2株に分割しており、予想配当35円を分割後の17.5円に直して計算しています。スギホールディングスの2026年2月期は純利益が75.1%増えた期で、翌期は27.1%減の予想です。配当性向14.1%はこの期の利益で計算した値です。ROEは各社の決算短信の記載値です。
出典:サンドラッグ 2026年3月期決算短信マツキヨココカラ&カンパニー 2026年3月期決算短信スギホールディングス 2026年2月期決算短信コスモス薬品 2026年5月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月18日終値)。
直近の決算と注意点
2027年3月期の第1四半期は、増収でしたが営業利益は減りました。
通期の会社予想(売上高8,760億円・営業利益488億円)と配当予想132円に修正はありません。営業利益の進み具合は通期予想の24.8%です。
減益の理由は、会社の説明ではドラッグストア事業の側にあります。雨の多い天候で夏物の季節品が売れず、渡航規制を背景にインバウンド需要も減りました。調剤とECは堅調で、既存店の改装効果と、石油不足の懸念による日用品の一時的な需要増もあり、売上高そのものは2.9%増えています。ディスカウントストア事業は嗜好品など利益率の高い商品が売れ、キャッシュレス決済が想定より少なかったぶん手数料も減って、営業利益は0.5%増でした。
店舗数は6店を新規出店し3店を閉店して、6月末で1,597店です。中間決算は2026年11月の予定です。
決算とIRの記録
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書2023年3月期有価証券報告書2022年3月期有価証券報告書2017年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信。
2017年4月1日に1株を2株にする株式分割をしています。配当のグラフと表の「分割調整後」は、この分割に合わせて過去の金額を直したものです。EPSは各期の有価証券報告書の記載値で、2017年3月期から分割後の株数で表示されています。
この10年に記念配当・特別配当はありません。連続増配の年数は、2005年3月期と2006年4月にも株式分割があるため、分割の影響なく比べられる2007年3月期からを数えています。
過去の利回りは、各年の配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。