保有銘柄カルテ

東テク

証券コード 9960
卸売業(空調・計装の専門商社)東証プライム14期連続増配DOE6%+累進配当
配当利回り(予想)3.11%
株価は2026年9月11日終値。業績は2026年3月期の実績。上の予想利回りは2027年3月期の予想配当128円で計算しています。最終更新 2026年9月16日
株価4,110.0円
1株配当(予想)128円
🐔 いま持っている分
保有株数29株
1年でもらえる配当(税引前)3,712円
買った値段での利回り5.94%
🏢

どんな会社か

  • 空調と計装の専門商社。子会社15社、従業員2,855人。業務用エアコンを売り、建物の空調を自動で制御する工事まで手がけます
  • 1955年に設立。冷暖房機器を売る東京機工として始まり、1986年にいまの社名になりました。1960年からダイキン工業の販売代理店です
  • 都市部の再開発とデータセンター。2026年3月期は、この2つの分野で建設の投資が続きました
  • 事業は2つ。売上高の55%が機器を売る商品販売、45%が工事です
メーカーから空調・制御機器を仕入れる→ビルや工場に納める→計装・配管の工事を請け負う→保守と点検で稼ぎ続ける
2026年3月期・事業ごとの売上高と売上総利益
売上商品販売 55.9%工事 44.1%利益商品販売 44.9%工事 55.1%
商品販売売上968億円/総利益217億円(22.4%)
工事売上763億円/総利益266億円(34.8%)
秘書のリツ売上は商品販売のほうが大きいけど、もうけは工事のほうが多いんだ。工事の売上総利益率34.8%に対して、商品販売は22.4%。会社はセグメントの利益を、営業利益ではなく売上総利益で出してるよ。
計装とは何か、仕入先はどこか

計装とは、センサーや制御機器をつないで、空調や照明を自動で動かす仕組みのことです。仕入れる機器の柱はダイキン工業の業務用エアコンと、アズビルの自動制御機器。海外ではシンガポールの子会社を中心に、東南アジアで計装と電気設備の工事をしています。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・事業等のリスク)。セグメントの金額はセグメント間の取引を含みます。ほかに太陽光発電の売電(その他)が売上高3,300万円あります。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。業績が建設投資に左右されるため(2005年3月期から普通配当は減らしていません)
秘書のリツ空調の商社は、建設の景気に振られる業種だよ。リーマン・ショック後の2009年3月期は純利益が43%減ったけど、配当は13円のまま守ったんだ(当時の金額)。ただし増配は5期止まったよ。2008年3月期から2012年3月期まで13円で据え置きで、増配が再開したのは2013年3月期からだね。

出典:2009年3月期・2011年3月期の有価証券報告書と2026年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・事業等のリスク)。会社は、民間の設備投資や公共投資が想定以上に落ち込むと業績に響くとリスクに書いています。昔の配当は当時の実額で、10年グラフには含めていません。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 14期連続増配。配当を14期続けて増やしてきました。来期からは株主のお金の6%を下限に、配当を減らさない方針に変えました。株主のお金は利益ほど上下しないので、利益が落ちる年でも配当は下がりにくくなります。
  • 再開発とデータセンター。都市部の再開発とデータセンターの建設が続き、空調機器と制御工事の注文が増えています。注文の残りは1年で4割増え、先の売上が積み上がっています。
  • 利益率の高い計装工事。センサーや制御機器をつないで空調を自動で動かす工事は、技術が要るぶん、機器を売るより利益率が高い仕事です。売上の半分弱で、利益の半分以上を稼ぎます。
  • 厚くなった財務。自前のお金の割合は10年で2倍になり、空調設備の同業2社より守りが固い。
🔵 懸念点
  • 建設投資の波。空調機器も制御工事も、ビルや工場が建つときの仕事です。リーマン・ショックのあとは利益が大きく落ち、増配が止まりました。建設投資が冷え込んだとき、配当を減らさない約束を守り続けられるか。
  • ダイキンへの仕入の偏り。仕入の4分の1近くがダイキン工業からです。関係が変われば業績に響くと、会社もリスクに挙げています。
  • 人手と工事の進み具合。工事の大型化で売上の計上が後ろにずれ、人を増やした費用も重なって、今期の出だしは減益でした。

2026年3月期の仕入の23.4%がダイキン工業からです(商社経由を含む)。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で860億円→1,700億円、約1.98倍。減ったのはコロナの2021年だけ。
◎
営業利益率は高いか
10.1%。10年で4.4%から上がり続け、同業の高砂熱学工業11.3%に次ぐ水準(因幡電機産業は7.1%)。
◎
1株利益(EPS)は伸びているか
分割調整後で68.67円→319.18円、約4.65倍。減ったのは2022年だけで、純利益は4期連続の過去最高。
○
営業CFは黒字を続けているか
9期は黒字だが、2017年だけマイナス7.8億円。在庫と売掛金の増加が理由。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
14期連続の増配。10年で14円→128円(分割調整後)で約9.1倍。2027年3月期からはDOE6%を下限とする累進配当。
○
配当性向に無理はないか
40.1%。目安の30〜50%の中で、今期予想は38.3%。
◎
自己資本比率は高いか
64.0%。2017年の32.2%から倍になり、同業2社(55.0%・62.9%)より高い。
○
現金は増えているか
10年で70.5億円→92.1億円。ただし年ごとの上下が大きく、2025年の130.5億円からは減った。
2026年9月チェック累進配当の方針と厚い財務は固い。建設投資の波と、ダイキンへの仕入の偏りを確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当会社予想
1株配当の10年推移と今期予想・分割調整後
03570105140円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ10年で14円から128円へ、約9.1倍。14期続けて増やしてるよ。今期の予想は前期と同じ128円(薄い青の棒)。2018年の斜線は、東証一部に移った記念配当5円(分割前)の分だね。普通配当だけで比べても42円→47円の増配だったよ。
配当・配当性向の10年表(分割調整後)
3月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向
2017141420.4%
201815.617.322.7%
201922.322.322.6%
202026.726.722.9%
2021282823.9%
202246.346.340.2%
2023545442.4%
202468.368.340.1%
202511611642.6%
202612812840.1%
2027予想12812838.3%
第二次中期経営計画期間においては、持続的な株主還元の実現を念頭に、配当指標はDOE6%を下限とする累進配当に変更し、利益変動に左右されない安定的な配当を実施してまいります。

2026年3月期の有価証券報告書の配当政策です。それまでの目安は「連結配当性向40%」でした。2026年5月に方針を変え、2027年3月期から適用しています。2026年3月期の配当は、期初の予想104円から128円に引き上げました。今期の予想128円は据え置きで、配当性向は38.3%の見込みです。2026年2月には自己株式18万株を7億7,940万円で取得しています。 株式分割は2024年4月に1株→3株。グラフと表は現在の株数に換算しています。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。

秘書のリツDOEは、会社の純資産に対して何%を配当にまわすかという割合だよ。利益は年によって上下するけど、純資産は急には減らないから、配当がぶれにくいんだ。累進配当は「前の年より減らさない」という約束だね。2026年3月期の純資産配当率は7.8%で、下限の6%を上回ってるよ。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策)配当方針の変更第二次中期経営計画。

📍

いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
01234567%点線は10年平均 3.49%2.4217年2.1518年2.9819年4.2720年2.9021年6.0922年3.7023年2.1224年4.7625年3.5226年3.11今
秘書のリツいまの予想利回り3.11%は、10年平均3.49%を下回ってるよ。配当は10年で9.1倍になったけど、株価も579円から4,110円へ7.1倍になったからね。2022年3月末は株価761円で、利回りが6%を超えてた年だよ。
予想PER12.3倍
PBR(本決算基準)2.29倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期期末利回り
20172.42%
20182.15%
20192.98%
20204.27%
20212.90%
20226.09%
20233.70%
20242.12%
20254.76%
20263.52%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と、株式分割を調整した各年3月末の終値。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月11日終値4,110円、会社予想配当128円と2026年3月期の実績から計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)05001,0001,5002,000営業利益率(%)0369124.44.85.25.55.65.76.17.09.410.117年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で約2.0倍、営業利益率は4.4%から10.1%へ。とくに2025年3月期は営業利益が48.3%増えて、利益率が7.0%から9.4%に跳ねたよ。都市部の再開発とデータセンターの建設投資が続いた年だね。
1株利益(EPS)・分割調整後
0100200300400円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で約4.65倍。前の年を下回ったのは2022年の1回だけだよ。純利益は4期続けて過去最高で、2026年3月期は131億円。今期の会社予想は137億円だね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
05101520%赤の点線は一般的な目安 8%13.617年13.118年14.919年15.620年13.521年11.822年12.023年14.224年19.525年19.526年
秘書のリツ10年ずっと目安の8%以上で、2025年と2026年は19.5%。会社は2031年3月期にROE12〜15%を目標にしてるよ。自己資本が厚くなってきたぶん、この水準を保つのは簡単じゃないね。
ROE19.5%
自己資本比率64.0%
営業CF9期黒字
現金及び現金同等物(期末)
03570105140億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は年ごとの上下が大きいよ。工事の代金を受け取る時期や、仕入れの支払いでずれるからだね。2025年の130.5億円から2026年は92.1億円に減ってる。営業CFがマイナスだったのは、この10年で2017年の1回だけだよ。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
201786037.94.4%68.6713.6%32.2%
201892644.84.8%76.2413.1%34.0%
20191,03754.45.2%98.5714.9%34.8%
20201,17164.65.5%116.4815.6%40.3%
20211,09761.85.6%117.1013.5%47.4%
20221,10163.05.7%115.2711.8%49.2%
20231,26777.36.1%127.4312.0%49.4%
20241,40799.17.0%170.3614.2%53.2%
20251,560146.99.4%272.0619.5%58.2%
20261,700171.310.1%319.1819.5%64.0%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金同等物
2017-7.870.5
201837.773.0
201920.155.0
202079.757.0
202152.448.8
2022110.176.6
202347.649.4
202499.485.2
2025138.8130.5
202695.992.1

長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)。EPSは2024年4月の1株→3株の分割を調整し、2023年3月期までの金額を3で割って現在の株数にそろえました。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

空調設備の工事会社である高砂熱学工業と、電設資材・空調部材の商社である因幡電機産業を並べました。

空調設備 3社東テク高砂熱学工業因幡電機産業
売上高1,700億円4,239億円4,170億円
営業利益率10.1%11.3%7.1%
ROE19.5%19.2%12.7%
自己資本比率64.0%55.0%62.9%
配当性向40.1%40.2%40.8%
予想配当利回り3.11%2.80%2.78%
秘書のリツ3社とも配当性向は40%前後で並んでるね。東テクは売上が2社の半分以下だけど、利益率とROEは工事会社の高砂熱学工業とほぼ同じなんだ。自己資本比率は3社でいちばん高いよ。

※3社とも2026年3月期の連結実績(日本基準)です。高砂熱学工業は空調設備の工事会社、因幡電機産業は電設資材と空調部材の商社です。予想配当利回りは2026年9月11日終値と、各社の2027年3月期の予想配当(東テク128円・高砂熱学工業123円・因幡電機産業85円)で計算しました。因幡電機産業の配当性向には特別配当15円が含まれます。

出典:各社の2026年3月期決算短信。株価は2026年9月11日終値です。

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直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は増収・減益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高367億円/+1.5%
営業利益26億円/−12.4%
親会社純利益20億円/−10.4%
6月末の受注残高1,574億円/+42.4%

減益の理由は、計装工事の大型化・長期化で売上の計上が翌四半期以降にずれたことと、新卒採用の拡大やベースアップによる販管費の増加です。受注高は874億円(+54.1%)で、シンガポール子会社の約100億円の大型案件を含みます。通期の会社予想は売上高1,800億円、営業利益180億円、純利益137億円(+4.3%)で、配当予想128円とあわせて変更はありません。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期有価証券報告書第二次中期経営計画。第二次中期経営計画(2027年3月期〜2031年3月期)の目標は、売上高2,200億円・経常利益220億円・ROE12〜15%で、5年間の株主還元は約260億円を見込んでいます。

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決算とIRの記録

2026年8月7日 2027年3月期 第1四半期
売上367億円(前年同期比+1.5%)、営業利益26億円(△12.4%)、純利益20億円(△10.4%)。計装工事の大型化・長期化で売上の計上が翌四半期以降にずれたことと、新卒採用の拡大やベースアップによる販管費の増加が理由です。受注高は874億円(+54.1%)、受注残高は1,574億円(+42.4%)で、シンガポール子会社の約100億円の大型案件を含みます。通期予想と配当予想128円に変更はありません。
2026年5月14日 2026年3月期 本決算・第二次中期経営計画
4期連続の過去最高益。配当は期初予想の104円から128円に増やしました。同じ日に第二次中期経営計画(2027年3月期〜2031年3月期)を発表し、配当方針を「連結配当性向40%を目安」から「DOE6%+累進配当」に変えました。2031年3月期の目標は売上高2,200億円・経常利益220億円・ROE12〜15%。5年間の株主還元は約260億円を見込んでいます。
2026年2月24日 自己株式の取得
立会外の取引で自己株式18万株を7億7,940万円で取得しました(発行済株式の0.44%)。2月16日に同じ株数で買い付けを試みましたが、売り注文が出ず不成立でした。
2026年9月13日 このページについて
2026年3月期・2021年3月期・2017年3月期の有価証券報告書、2009年3月期・2011年3月期の有価証券報告書、2026年3月期決算短信と決算補足資料、2027年3月期第1四半期決算短信と決算補足資料、第二次中期経営計画を読んでカルテを作りました。次の決算発表(第2四半期)は、例年どおりなら11月中旬です(2025年は11月11日)。中間配当42円の基準日は9月30日です。
⚠ 注意事項
このページは自分の投資記録として情報をまとめたもので、売買の推奨を目的としたものではありません。将来の運用成果を保証するものでもありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

数字は2026年9月11日時点。主な出典は東テクの2026年3月期有価証券報告書(第71期)、2021年3月期有価証券報告書(第66期)、2017年3月期有価証券報告書(第62期)、2009年3月期・2011年3月期の有価証券報告書、2026年3月期決算短信・決算補足資料、2027年3月期第1四半期決算短信・決算補足資料、第二次中期経営計画、および各適時開示です。営業利益は各年の有価証券報告書の連結損益計算書によります。株価と過去の配当利回りは株探の月足データで計算しました。同業比較は高砂熱学工業・因幡電機産業の2026年3月期決算短信と2027年3月期第1四半期決算短信によります(高砂熱学工業は2026年6月12日の訂正後)。
※2024年4月1日に1株を3株にする株式分割をしています。このページの1株配当とEPSは、すべて分割後に直した金額です。
※2008年2月1日にも1株を2株にする株式分割をしています。2009年3月期と2008〜2012年3月期の13円は、2008年の分割後・2024年の分割前の実額です。
※2018年3月期の配当52円(分割前)には東証一部指定記念配当5円が含まれます。2017〜2026年3月期で記念配当・特別配当があったのはこの1回だけです(有価証券報告書の注記で確認)。
※表示金額は読みやすさのため億円単位に丸めています。
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