保有銘柄カルテ

学究社

証券コード 9769
サービス業(首都圏の進学塾ena)東証プライム10年減配なし配当性向70%を計画
配当利回り(予想)5.02%
株価は2026年9月11日終値。業績は2026年3月期の実績。上の予想利回りは2027年3月期の予想配当127円で計算しています。最終更新 2026年9月16日
株価2,530.0円
1株配当(予想)127円
🐔 いま持っている分
保有株数29株
1年でもらえる配当(税引前)3,683円
買った値段での利回り6.23%
🏢

どんな会社か

  • 首都圏の進学塾。「ena」の名前で、中学・高校・大学の受験指導をしています。校舎は東京都に集中しています
  • 1972年に国立学院として創立。1976年に株式会社学究社を設立し、1985年に株式を店頭公開しました
  • 都立の中高一貫校と難関高。都立の受験対策に早くから力を入れ、2024年度からは私立の受験対策も広げています
  • 売上の7割強が小中学生部門。ほかに個別指導、看護・美術などの大学受験、海外の日本人向け校舎、不動産の賃貸があります
合格実績で生徒を集める→授業料と季節講習→夏と冬の合宿→次の合格実績になる
2026年3月期・四半期ごとの売上高と営業利益(百万円)
第1四半期(4〜6月)売上2,441/営業▲36
第2四半期(7〜9月・夏期講習)売上4,123/営業1,484
第3四半期(10〜12月)売上3,534/営業980
第4四半期(1〜3月・冬期と入試)売上2,971/営業476
秘書のリツ利益は夏と冬に集まる会社だよ。生徒がいちばん少ないのは新学期が始まってすぐの第1四半期。家賃や人件費は毎月かかるから、4〜6月は利益がほとんど出なくて、直近2年は営業赤字なんだ。夏期講習のある第2四半期で、1年の営業利益の半分を稼ぐよ。
合格実績と合宿場のことをくわしく見る

2026年3月期の合格者は、都立中高一貫校11校で1,097名、都立の進学指導重点校7校で377名でした。会社は重点校の合格者数を全塾で1位としています。山梨県の清里と静岡県の富士山のふもとに自社の合宿場を持ち、2025年度の夏は22泊23日、冬は13泊14日の長期合宿を開きました。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・事業等のリスク)と各四半期の決算短信。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。不況の年にも配当を減らさなかったため
秘書のリツリーマンの年もコロナの年も、この会社は増配してるんだ。2009年3月期は純利益が1.51億円から4.39億円に増えて配当は15→20円(2015年の分割前)、2021年3月期も純利益18.3%増で60→65円だよ。配当が揺れた原因は、景気じゃなくて自社の利益の落ち込みだったんだ。見るべきは生徒数と利益の動きだね。

出典:2011年・2012年・2016年3月期などの有価証券報告書と2026年3月期有価証券報告書。10年より前の減配は2011年3月期の1回で、純利益が2.94億円から1.71億円に減った年でした。昔の配当は当時の実額で、10年グラフには含めていません。分類は管理シートに合わせています。

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強みと懸念点

⭐ 強み
  • 都立受験の合格実績。都立の中高一貫校の受験対策に早くから力を入れ、多くの合格者を出してきました。合格実績が次の生徒を呼ぶ循環で、会社は重点校の合格者数を全塾で1位としています。
  • 塾業界で高い利益率。校舎を東京に集め、夏と冬の講習や自社の合宿で稼ぎます。前の期は校舎の統廃合で費用も減らし、利益率は首都圏の同業、早稲田アカデミーの2倍の水準です。
  • 厚くなった財務。自前のお金の割合はこの5年で大きく上がり、本業のお金の出入りは20期続けてプラスです。
  • 10年減配なし。子どもの受験の費用は景気が悪くても削られにくく、リーマン・ショックの年もコロナの年も増配しました。この10年、一度も配当を減らしていません。
🔵 懸念点
  • 配当性向70%への引き上げ。過去に、利益の8割以上を配った翌年に減配したことがあります。利益が伸びなかったとき、70%の配当を続けられるか。
  • 都立を目指す生徒の減少。国が私立高校の授業料の支援を広げたことで、強みの都立を目指す生徒が減っています。売上は前の期から減り始めました。
  • 届かなかった中期経営計画。2022年に立てた売上目標には大きく届きませんでした。今期の増収予想も、千葉・埼玉への出店と私立対策がうまくいくかしだいです。

2010年3月期に配当性向が81.0%(単体)まで上がり、翌期に1株配当を40円から30円へ減らしました。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
○
売上は伸びているか
10年で99億円→131億円、約1.32倍。ただし2026年は1.7%減、今期の第1四半期も2.9%減。
◎
営業利益率は高いか
22.2%。同業の早稲田アカデミー10.5%の2倍で、ステップの23.9%に次ぐ水準。2019年の12.2%が底だった。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で91.31円→170.09円、約1.86倍。ただし下回った年が4回あり、2023年からは170円前後で横ばい。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。会社は2007年3月期から20期連続でプラス。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
10年減配なし。60円→103円で、今期予想は127円。ただし2017〜2020年は60円で据え置きだった。
△
配当性向に無理はないか
60.6%。目安の30〜50%を超え、10年ずっと50%超え。中期経営計画では2028年3月期に70.1%まで引き上げる計画。
◎
自己資本比率は高いか
65.0%。2021年の42.8%から上がり、早稲田アカデミー63.2%を上回る(ステップは89.7%)。
◎
現金は増えているか
10年で5.88億円→34.18億円、約5.8倍。
2026年9月チェック利益率と財務は厚い。配当性向を70%へ上げる計画と、都立を目指す生徒の減少を確認する。
🪙

配当はどう増えたか

実績会社予想
1株配当の10年推移と今期予想
03570105140円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ10年で60円から103円へ、約1.7倍。減配はないよ。ただし2017年から2020年までは60円で据え置きで、増えはじめたのは2021年から。そのあと6期のうち5期で増配してるね。今期の予想は127円(薄い青の棒)。2017〜2026年3月期に記念配当・特別配当はないよ。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当(円)配当性向
20176065.7%
20186065.9%
20196078.4%
20206071.3%
20216564.6%
20227554.5%
20238750.7%
20248751.8%
20259052.5%
202610360.6%
2027予想12763.1%
業績に対応した成果の配分を行うことを基本方針としております。

2026年3月期の有価証券報告書の配当政策です。配当性向やDOEの数値目標は、有価証券報告書には書かれていません。数字は2025年3月の中期経営計画にあり、配当性向を2026年3月期56.3%、2027年3月期63.1%、2028年3月期70.1%へ引き上げる計画です。2028年3月期の配当は166円を計画しています。株主優待(1年以上・100株以上でQUOカード1,000円分)も2025年3月期に再開しました。 配当性向は1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。株式分割は2015年以降ありません。

秘書のリツ配当性向は、利益のうち何%を配当にまわすかの割合だよ。70%まで上げると、利益が計画に届かなかった年に配当を守る余力が小さくなるんだ。2026年3月期は60.6%で、10年ずっと50%を超えてるよ。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策)2025年3月の中期経営計画。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
0246%点線は10年平均 4.40%3.9217年3.5218年4.6219年5.1920年4.8821年4.8422年4.3923年4.0824年4.1425年4.3926年5.02今
秘書のリツいまの予想利回り5.02%は、10年平均4.40%を上回ってるよ。今期の予想配当127円が前期より24円多いのに、株価は3月末の2,346円から2,530円への上昇にとどまっているからだね。過去10年の各3月末では3.52〜5.19%だったよ。
予想PER12.6倍
PBR(本決算基準)3.36倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期期末利回り
20173.92%
20183.52%
20194.62%
20205.19%
20214.88%
20224.84%
20234.39%
20244.08%
20254.14%
20264.39%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年3月末の終値。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月11日終値2,530円、会社予想配当127円・EPS201.20円、2026年3月末のBPS751.90円から計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)050100150営業利益率(%)051015202515.115.312.213.616.518.821.320.419.722.217年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ営業利益率は2019年の12.2%を底に上がって、2026年は22.2%。2019年はテレビCMと新しい校舎の家賃・人件費で費用が増えた年だよ。売上が前の年を下回ったのは2026年の1回だけど、その2026年は校舎の統廃合で費用が減って、営業利益は10.8%増えたんだ。
1株利益(EPS)
050100150200円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で約1.86倍だけど、2023年からは170円前後で横ばいだよ。下回った年も4回あるね。今期の会社予想201.20円は、売上146億円(12.1%増)を前提にした数字なんだ。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
010203040%赤の点線は一般的な目安 8%36.217年32.218年23.119年23.620年27.321年33.222年35.123年29.824年27.025年23.826年
秘書のリツROEは10年ずっと23%以上で、目安の8%を大きく上回ってる。ただし2023年の35.1%から下がってきてるよ。利益が横ばいのまま自己資本が厚くなったからだね。
ROE23.8%
自己資本比率65.0%
営業CF20期黒字
現金及び現金同等物(期末)
010203040億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で5.88億円から34.18億円へ、約5.8倍。自己資本比率も2021年の42.8%から65.0%に上がってるよ。校舎を増やす投資をしながら、手元のお金を厚くしてきたんだね。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
20179914.915.1%91.3136.2%53.9%
201810315.815.3%91.0032.2%53.6%
201910612.912.2%76.5423.1%50.8%
202010914.913.6%84.1023.6%46.0%
202111318.616.5%100.5727.3%42.8%
202212423.318.8%137.7033.2%49.9%
202313027.621.3%171.5435.1%54.2%
202413227.020.4%167.9829.8%59.5%
202513326.219.7%171.4027.0%60.3%
202613129.022.2%170.0923.8%65.0%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金同等物
201714.785.88
201814.3311.63
201912.8113.47
202013.3311.09
202119.0619.82
202219.2919.88
202326.0619.29
202421.9922.51
202522.4631.43
202624.4934.18

長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)。売上・営業利益は読みやすさのため億円に丸めています。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

首都圏の進学塾である早稲田アカデミーと、神奈川県の進学塾であるステップを並べました。

学習塾 3社学究社早稲田アカデミーステップ
売上高131億円377億円158億円
営業利益率22.2%10.5%23.9%
ROE23.8%15.7%10.0%
自己資本比率65.0%63.2%89.7%
配当性向60.6%40.9%49.9%
予想配当利回り5.02%3.06%3.90%
秘書のリツ3社とも自己資本比率は60%を超えてるね。学究社はROEがいちばん高いけど、配当性向も3社でいちばん高いんだ。利益の多くを配当にまわしているぶん、手元に残すお金は少なめだよ。

※学究社と早稲田アカデミーは2026年3月期の連結実績、ステップは2025年9月期の単体実績です(いずれも日本基準)。早稲田アカデミーは首都圏の進学塾、ステップは神奈川県の進学塾です。予想配当利回りは2026年9月11日終値と各社の今期の予想配当(学究社127円・早稲田アカデミー75円・ステップ88円)で計算しました。

出典:学究社と早稲田アカデミーの2026年3月期決算短信、ステップの2025年9月期決算短信。株価は2026年9月11日終値です。

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直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は減収で、営業損失でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高23.70億円/−2.9%
営業損益▲0.27億円(前年同期は▲0.36億円)
通期の会社予想売上146億円(+12.1%)・営業利益32億円(+11.4%)

第1四半期はもともと利益がほとんど出ない時期です。会社は減収の理由を、国による私立高校授業料の支援拡充もあって、都立中・都立高を目指す生徒が減ったためと説明しています。清里合宿場に6号館を開き、富士山合宿場3号館の宿泊能力も増やしました。通期予想と配当予想127円に変更はありません。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期有価証券報告書2025年3月の中期経営計画。中期経営計画では2028年3月期に売上高159.36億円・営業利益38.06億円を目標に置き、千葉県と埼玉県に合計50校を開く計画です。

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決算とIRの記録

2026年8月13日 2027年3月期 第1四半期
売上高23億7,000万円(前年同期比2.9%減)、営業損失2,700万円(前年同期は3,600万円の損失)。国による私立高校授業料の支援拡充もあり、都立中・都立高を目指す生徒が減ったと説明しています。清里合宿場に6号館を開き、富士山合宿場3号館の宿泊能力を増やしました。通期予想と配当予想127円に変更はありません。
2026年5月15日 2026年3月期 本決算
売上高130億6,900万円(1.7%減)、営業利益29億400万円(10.8%増)。配当は中間50円・期末53円の年103円で、前期の90円から増配しました。今期は中間62円・期末65円の年127円を予想しています。校舎の統廃合で減損損失2億6,900万円を計上しました。
2025年3月13日 中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)
2028年3月期に売上高159億3,600万円・営業利益38億600万円を目標にしました。千葉県と埼玉県に2028年3月期までに合計50校を開く計画です。配当性向を70.1%まで引き上げる計画と、株主優待の再開も同じ日に発表しています。
2026年9月13日 このページについて
2026年3月期・2021年3月期・2019年3月期・2017年3月期などの有価証券報告書、2026年3月期決算短信、2027年3月期第1四半期決算短信、2022年と2025年の中期経営計画を読んでカルテを作りました。次の決算発表(第2四半期)は、例年どおりなら11月中旬です(2025年は11月13日)。中間配当62円の基準日は9月30日です。
⚠ 注意事項
このページは自分の投資記録として情報をまとめたもので、売買の推奨を目的としたものではありません。将来の運用成果を保証するものでもありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

数字は2026年9月11日時点。主な出典は学究社の2026年3月期有価証券報告書(第51期)、2024年・2023年・2021年・2019年・2017年・2016年・2012年・2011年3月期の有価証券報告書、2026年3月期決算短信、2027年3月期第1四半期決算短信、中期経営計画(2022年2月9日・2025年3月13日)、株主優待制度の再開に関するお知らせ、および各適時開示です。営業利益は各年の有価証券報告書の連結損益計算書によります。過去の配当利回りは各年3月末の終値で計算しました。同業比較は早稲田アカデミーの2026年3月期決算短信、ステップの2025年9月期決算短信と2026年9月期第3四半期決算短信によります。
※2015年4月1日に1株を2株にする株式分割をしています。2009年3月期・2011年3月期の配当は分割前の実額です。
※2015年3月期の配当100円(分割前)には記念配当20円、2016年3月期の配当60円には東証一部指定記念配当5円が含まれます。2017〜2026年3月期に記念配当・特別配当はありません(有価証券報告書で確認)。
※表示金額は読みやすさのため億円単位に丸めています。
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