オカムラ
最終更新 2026年9月16日
年間配当は入金済み額ではなく、保有株数43株と会社予想配当105円から求めた相当額です。配当は中間と期末の年2回に分かれています。
どんな会社か
- オフィス家具の大手。働く場所の机・いす・収納をつくり、家具を売るだけでなく場所の使い方まで提案します。
- 1945年10月に創業。横浜市の「協同の工業・岡村製作所」として始まり、2018年に社名をオカムラへ変えました。
- 店と物流も扱う。店舗用の陳列棚や冷凍冷蔵ショーケース、物流倉庫向けの保管棚・自動搬送機器も手がけています。
- 売上の9割超が国内。本邦の外部顧客への売上が90%を超えるため、有価証券報告書では地域別の記載が省略されています。

セグメントごとの売上と利益を数字で見る
2026年3月期(カッコ内は前期)。オフィス環境事業=売上1,918.5億円(1,674.0億円)・利益226.3億円(173.7億円)。商環境事業=売上1,161.7億円(1,183.1億円)・利益28.0億円(47.9億円)。物流システム事業=売上147.0億円(226.0億円)・利益マイナス14.7億円(16.2億円)。その他=売上63.0億円(62.2億円)・利益1.8億円(1.6億円)。4つの合計が連結の営業利益241.4億円と一致します。なお2026年7月1日から、3つの報告セグメントの名前がワーク&ライフクリエイション事業・コマースソリューション事業・スマートロジテック事業に変わりました(名前だけの変更で、区分は同じです)。
出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・地域ごとの情報)と長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2026年3月期有価証券報告書2027年3月期第1四半期決算短信(事業等のリスク・セグメント情報)。分類は管理シートに合わせています。
強みと懸念点
- 累進配当の明文。2026年の中期経営計画で、原則として配当を前の年より減らさず、利益の40%以上を配ると書きました。前の計画は「40%以上」だけで、「減らさない」を足した形です。
- オフィスの提案力。家具を売るだけでなく、働く場所の使い方を調べて提案し、納入から運用の支援まで引き受けます。この提案の力で、オフィス家具の事業は売上・利益とも過去最高になりました。
- 3つに分かれた需要先。オフィス・店舗・物流施設と需要先が3つに分かれていて、1つが弱っても全体が崩れにくい形です。コロナの年も配当を据え置きました。
- 厚くなった財務。自前のお金の割合は10年で上がり、本業のお金の出入りは10年ずっとプラスです。
- 今期は純利益が減る予想。前の期にあった株の売却益が今期はないため、本業は増益の計画でも、最終的な利益は少し減る見込みです。そのぶん配当に回す割合は上がります。
- オフィス家具への利益集中。利益の9割以上をオフィス家具で稼ぎ、物流システムは売上が3割以上減って赤字、店舗向けも減益でした。柱が1本に寄っています。
- 内需頼み。売上の9割以上が国内で、オフィスの移転、店の改装、倉庫の建設といった国内企業の設備投資しだいです。設備投資が弱る局面で、配当を減らさない約束はどこまで守られるか。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか

中期経営計画2028期間中は、累進配当かつ配当性向40%以上を維持

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 普通配当(円) | 記念込み(円) | 配当性向(連結) |
|---|---|---|---|
| 2017 | 24 | 24 | 31.9% |
| 2018 | 26 | 26 | 26.5% |
| 2019 | 28 | 28 | 30.1% |
| 2020 | 32 | 32 | 35.8% |
| 2021 | 32 | 32 | 28.4% |
| 2022 | 40 | 40 | 26.4% |
| 2023 | 55 | 55 | 33.7% |
| 2024 | 86 | 86 | 40.1% |
| 2025 | 94 | 94 | 40.4% |
| 2026 | 97 | 104 | 43.9% |
| 2027予想 | 105 | 105 | 47.1% |
株式分割・併合はこの10年にありません。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しています。2026年3月期の記念配当7円は、中間3円50銭と期末3円50銭に分かれています。
出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策。記念配当7円の内訳は注記で確認)と長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 3月末終値 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 989円 | 2.43% |
| 2018 | 1,450円 | 1.79% |
| 2019 | 1,159円 | 2.42% |
| 2020 | 865円 | 3.70% |
| 2021 | 1,297円 | 2.47% |
| 2022 | 1,212円 | 3.30% |
| 2023 | 1,364円 | 4.03% |
| 2024 | 2,270円 | 3.79% |
| 2025 | 1,967円 | 4.78% |
| 2026 | 2,465円 | 4.22% |
出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年3月末の終値。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月15日終値2,347円、会社予想の配当105円・1株利益222.87円、2026年3月期の1株純資産2,156.14円で計算しています。
業績と財務




業績・財務の10年表
| 3月期 | 売上(億円) | 営業利益(億円) | 営業利益率 | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 2,367.8 | 118.15 | 5.0% | 75.30 | 7.5% | 52.6% |
| 2018 | 2,417.5 | 131.42 | 5.4% | 98.23 | 9.1% | 53.7% |
| 2019 | 2,479.3 | 124.18 | 5.0% | 92.92 | 8.0% | 56.7% |
| 2020 | 2,531.7 | 133.91 | 5.3% | 89.44 | 7.5% | 56.8% |
| 2021 | 2,444.5 | 141.75 | 5.8% | 112.51 | 8.8% | 56.5% |
| 2022 | 2,611.8 | 159.72 | 6.1% | 151.26 | 10.7% | 58.1% |
| 2023 | 2,770.2 | 173.72 | 6.3% | 163.15 | 10.8% | 59.6% |
| 2024 | 2,983.0 | 240.36 | 8.1% | 214.27 | 12.6% | 61.1% |
| 2025 | 3,145.3 | 239.35 | 7.6% | 232.93 | 12.3% | 64.0% |
| 2026 | 3,290.3 | 241.44 | 7.3% | 236.80 | 11.5% | 67.6% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 3月期 | 営業CF | 現金同等物 |
|---|---|---|
| 2017 | 114.39 | 254.61 |
| 2018 | 120.59 | 261.22 |
| 2019 | 94.64 | 261.33 |
| 2020 | 145.01 | 314.97 |
| 2021 | 269.21 | 444.19 |
| 2022 | 53.28 | 391.86 |
| 2023 | 134.91 | 369.99 |
| 2024 | 213.51 | 382.15 |
| 2025 | 9.83 | 254.10 |
| 2026 | 272.18 | 318.61 |
長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に直しています。ROEと自己資本比率は有価証券報告書の記載値です。
同じ仕事の会社と比べる
オフィス家具の上場3社を並べました。決算期がそろっていないため、規模・収益性・財務の目安としての比較です。
| 直近の本決算 | オカムラ 7994 | コクヨ 7984 | イトーキ 7972 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 3,290 | 3,599 | 1,537 |
| 営業利益率 | 7.3% | 7.3% | 8.9% |
| 自己資本比率 | 67.6% | 70.9% | 43.4% |
| ROE | 11.5% | 8.4% | 17.7% |
| 配当性向 | 43.9% | 50.7% | 39.4% |

出典:各社の直近本決算の決算短信と有価証券報告書。オカムラは2026年3月期、コクヨとイトーキは2025年12月期です。ROEは3社とも「純利益÷自己資本の期首・期末平均」でそろえて計算しました。
直近の決算と注意点
2027年3月期第1四半期は、減収でしたが営業段階では増益でした。
純利益が大きく減ったのは、前の年の同じ時期にあった投資有価証券の売却益がなくなったためで、本業の利益は増えています。通期予想は売上3,470億円(+5.5%)、営業利益260億円(+7.7%)、純利益211億円(−5.9%)、年間配当105円で据え置きです。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。
決算とIRの記録
出典:2027年3月期第1四半期決算短信長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書。
業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一しました。売上・営業利益・現金は億円に直しています。株式分割・併合はこの10年にありません。
2026年3月期の配当104円には、創業80周年の記念配当7円(中間3円50銭・期末3円50銭)が含まれます。記念配当の有無は有価証券報告書の注記で確認しました。