保有銘柄カルテ

オカムラ

証券コード 7994
その他製品東証プライムオフィス家具大手10年減配なし
配当利回り(予想)4.47%
株価は2026年9月15日終値。業績は2026年3月期の連結実績です。予想利回りは2027年3月期の会社予想配当105円で計算しています。
最終更新 2026年9月16日
株価2,347円
1株配当(予想)105円
🐔 いま持っている分
保有株数43株
1年でもらえる配当(税引前)4,515円
買った値段での利回り5.56%

年間配当は入金済み額ではなく、保有株数43株と会社予想配当105円から求めた相当額です。配当は中間と期末の年2回に分かれています。

🏢

どんな会社か

  • オフィス家具の大手。働く場所の机・いす・収納をつくり、家具を売るだけでなく場所の使い方まで提案します。
  • 1945年10月に創業。横浜市の「協同の工業・岡村製作所」として始まり、2018年に社名をオカムラへ変えました。
  • 店と物流も扱う。店舗用の陳列棚や冷凍冷蔵ショーケース、物流倉庫向けの保管棚・自動搬送機器も手がけています。
  • 売上の9割超が国内。本邦の外部顧客への売上が90%を超えるため、有価証券報告書では地域別の記載が省略されています。
働く場所を調査・設計→家具・設備を製造→納入・施工→運用を支援
2026年3月期・セグメントごとの売上と営業利益
オフィス環境売上1,918.5億円・58.3%/利益226.3億円
商環境売上1,161.7億円・35.3%/利益28.0億円
物流システム売上147.0億円・4.5%/利益マイナス14.7億円
その他売上63.0億円・1.9%/利益1.8億円
秘書のリツ売上では6割弱のオフィス環境が、利益では9割を超えているんだ。オフィス環境は売上1,918.5億円・利益226.3億円で、どちらも過去最高だったよ。いっぽう物流システム事業は14.7億円の赤字で、売上も35.0%減ったんだ。商環境も売上1,161.7億円に対して利益は28.0億円で、前の期から41.6%減っているよ。
セグメントごとの売上と利益を数字で見る

2026年3月期(カッコ内は前期)。オフィス環境事業=売上1,918.5億円(1,674.0億円)・利益226.3億円(173.7億円)。商環境事業=売上1,161.7億円(1,183.1億円)・利益28.0億円(47.9億円)。物流システム事業=売上147.0億円(226.0億円)・利益マイナス14.7億円(16.2億円)。その他=売上63.0億円(62.2億円)・利益1.8億円(1.6億円)。4つの合計が連結の営業利益241.4億円と一致します。なお2026年7月1日から、3つの報告セグメントの名前がワーク&ライフクリエイション事業・コマースソリューション事業・スマートロジテック事業に変わりました(名前だけの変更で、区分は同じです)。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・地域ごとの情報)と長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。ただし企業の設備投資には左右される
秘書のリツオフィス・店舗・物流施設と、需要先が3つに分かれているのが安定材料だね。営業CFも10年ずっと黒字で、コロナ期の2021年3月期も配当32円を据え置いたんだ。でも電気・ガスのような生活必需型とは違うよ。オフィス移転、店舗改装、倉庫の建設といった企業の設備投資が弱ると受注に響く。実際2026年3月期は、物流システム事業の売上が35.0%減って赤字になったんだ。

出典:2026年3月期有価証券報告書2027年3月期第1四半期決算短信(事業等のリスク・セグメント情報)。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 累進配当の明文。2026年の中期経営計画で、原則として配当を前の年より減らさず、利益の40%以上を配ると書きました。前の計画は「40%以上」だけで、「減らさない」を足した形です。
  • オフィスの提案力。家具を売るだけでなく、働く場所の使い方を調べて提案し、納入から運用の支援まで引き受けます。この提案の力で、オフィス家具の事業は売上・利益とも過去最高になりました。
  • 3つに分かれた需要先。オフィス・店舗・物流施設と需要先が3つに分かれていて、1つが弱っても全体が崩れにくい形です。コロナの年も配当を据え置きました。
  • 厚くなった財務。自前のお金の割合は10年で上がり、本業のお金の出入りは10年ずっとプラスです。
🔵 懸念点
  • 今期は純利益が減る予想。前の期にあった株の売却益が今期はないため、本業は増益の計画でも、最終的な利益は少し減る見込みです。そのぶん配当に回す割合は上がります。
  • オフィス家具への利益集中。利益の9割以上をオフィス家具で稼ぎ、物流システムは売上が3割以上減って赤字、店舗向けも減益でした。柱が1本に寄っています。
  • 内需頼み。売上の9割以上が国内で、オフィスの移転、店の改装、倉庫の建設といった国内企業の設備投資しだいです。設備投資が弱る局面で、配当を減らさない約束はどこまで守られるか。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
○
売上は伸びているか
10年で2,368億円→3,290億円、約1.39倍。前の年を下回ったのは2021年3月期だけだが、伸び方はゆるやか。今期予想は5.5%増。
○
営業利益率は高いか
7.3%。コクヨ7.3%と同じで、イトーキ8.9%は下回る。ただし自社の過去10年では5%台が5年続いており、そこからは上がった。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で75.30円→236.80円、約3.14倍。2021年3月期から6期連続で増えた。ただし今期予想は222.87円で、前の期を下回る。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年は272.2億円。ただし2025年は9.8億円まで落ちた年もある。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
10年で24円→104円、約4.33倍で減配なし。中期経営計画2028に「累進配当かつ配当性向40%以上」と明文。
○
配当性向に無理はないか
43.9%。目安の30〜50%の中で、会社方針の40%以上にも沿う。ただし今期予想は47.1%まで上がる。
◎
自己資本比率は高いか
67.6%。10年で52.6%から15ポイント上がった。2026年6月末は69.3%。
○
現金は増えているか
10年で254.6億円→318.6億円、約1.25倍。ただし上下が大きく、2021年3月期の444.2億円が最高、2025年3月期は254.1億円まで戻った。
2026年9月チェック減配なしと累進配当の明文は強い。今期の減益予想と、物流・商環境の落ち込みを確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当
1株配当の10年推移と今期予想
0306090120円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ24円から104円へ、10年で4.33倍。この10年に減配は一度もないよ。据え置きだった年は2018年3月期と2021年3月期の2回だけ。2026年3月期の104円には、創業80周年の記念配当7円が入っているんだ(オレンジの斜線の部分)。だから普通配当では97円。今期の105円は記念配当なしの予想だから、普通配当どうしで比べても増配だよ。
中期経営計画2028期間中は、累進配当かつ配当性向40%以上を維持
秘書のリツ2026年5月に始めた中期経営計画で、累進配当がはじめて文字になったんだ。前の中計2025は「配当性向40%以上」だけだったから、「原則として減らさない」という約束が足されたことになるね。成長投資の進み具合を見ながら、自社株買いも機動的にやる方針だよ。
配当・配当性向の10年表
3月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向(連結)
2017242431.9%
2018262626.5%
2019282830.1%
2020323235.8%
2021323228.4%
2022404026.4%
2023555533.7%
2024868640.1%
2025949440.4%
20269710443.9%
2027予想10510547.1%

株式分割・併合はこの10年にありません。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しています。2026年3月期の記念配当7円は、中間3円50銭と期末3円50銭に分かれています。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策。記念配当7円の内訳は注記で確認)と長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.29%2.4317年1.7918年2.4219年3.7020年2.4721年3.3022年4.0323年3.7924年4.7825年4.2226年4.47今
秘書のリツいまの予想利回り4.47%は、10年平均3.29%を1.18ポイント上回るよ。過去10年の各3月末では1.79〜4.78%だったんだ。利回りが上がってきたのは、配当の増え方が株価の上がり方を上回ってきたから。配当は24円から104円へ4.33倍、株価は989円から2,465円へ2.49倍だよ。ただし過去は各期の実績配当、いまは会社予想の105円で計算しているから、同じ条件ではないんだ。
予想PER10.5倍
PBR(本決算基準)1.09倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値期末利回り
2017989円2.43%
20181,450円1.79%
20191,159円2.42%
2020865円3.70%
20211,297円2.47%
20221,212円3.30%
20231,364円4.03%
20242,270円3.79%
20251,967円4.78%
20262,465円4.22%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年3月末の終値。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月15日終値2,347円、会社予想の配当105円・1株利益222.87円、2026年3月期の1株純資産2,156.14円で計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)07001,4002,1002,8003,500営業利益率(%)02468105.05.45.05.35.86.16.38.17.67.317年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で1.39倍。減ったのは2021年3月期の1回だけだよ。目を引くのは営業利益率で、5%台が5年続いたあと6%台を2年、そして2024年3月期に8.1%へ上がったんだ。直近3年は7〜8%台。ただし2024年の8.1%が天井で、そこからは7.6%・7.3%と少しずつ下がっているね。
1株利益(EPS)
050100150200250円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ1株利益は75円30銭から236円80銭へ、10年で3.14倍。2021年3月期から6期続けて増えているよ。でも今期の会社予想222円87銭は、前の期を5.9%下回る見込みなんだ。売上と営業利益は増える計画なのに純利益だけ減るのは、前の期にあった投資有価証券の売却益65.6億円が今期はないためだよ。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%7.517年9.118年8.019年7.520年8.821年10.722年10.823年12.624年12.325年11.526年
秘書のリツROEは2017年3月期と2020年3月期の7.5%が、10年で目安の8%を下回った年だよ。2021年3月期からは6期続けて8%を超えて、2024年3月期の12.6%が最高。会社は長期の目標としてROE12%以上を掲げているけど、直近は11.5%で少し下がっているね。
ROE11.5%
自己資本比率67.6%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
0100200300400500億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は右肩上がりではなく、上下しているよ。2021年3月期の444.2億円が最高で、2025年3月期は254.1億円まで戻ったんだ。2025年に減ったのは、営業CFがその年だけ9.8億円まで落ちたのと、設備や子会社への投資が続いたから。2026年3月期は営業CFが272.2億円まで戻って、現金も318.6億円へ回復しているよ。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
20172,367.8118.155.0%75.307.5%52.6%
20182,417.5131.425.4%98.239.1%53.7%
20192,479.3124.185.0%92.928.0%56.7%
20202,531.7133.915.3%89.447.5%56.8%
20212,444.5141.755.8%112.518.8%56.5%
20222,611.8159.726.1%151.2610.7%58.1%
20232,770.2173.726.3%163.1510.8%59.6%
20242,983.0240.368.1%214.2712.6%61.1%
20253,145.3239.357.6%232.9312.3%64.0%
20263,290.3241.447.3%236.8011.5%67.6%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金同等物
2017114.39254.61
2018120.59261.22
201994.64261.33
2020145.01314.97
2021269.21444.19
202253.28391.86
2023134.91369.99
2024213.51382.15
20259.83254.10
2026272.18318.61

長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に直しています。ROEと自己資本比率は有価証券報告書の記載値です。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

オフィス家具の上場3社を並べました。決算期がそろっていないため、規模・収益性・財務の目安としての比較です。

直近の本決算オカムラ
7994
コクヨ
7984
イトーキ
7972
売上高(億円)3,2903,5991,537
営業利益率7.3%7.3%8.9%
自己資本比率67.6%70.9%43.4%
ROE11.5%8.4%17.7%
配当性向43.9%50.7%39.4%
秘書のリツ営業利益率7.3%はコクヨと同じで、イトーキの8.9%は下回っているんだ。自己資本比率はイトーキよりずっと高くてコクヨに近い。ROEは2社の真ん中だよ。「どこかで圧倒的」ではなくて、財務の安定と収益性のバランス型だね。

出典:各社の直近本決算の決算短信と有価証券報告書。オカムラは2026年3月期、コクヨとイトーキは2025年12月期です。ROEは3社とも「純利益÷自己資本の期首・期末平均」でそろえて計算しました。

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直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は、減収でしたが営業段階では増益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高740.4億円/−1.9%
営業利益34.4億円/+10.0%
親会社純利益27.9億円/−37.9%
自己資本比率69.3%(前期末67.6%)

純利益が大きく減ったのは、前の年の同じ時期にあった投資有価証券の売却益がなくなったためで、本業の利益は増えています。通期予想は売上3,470億円(+5.5%)、営業利益260億円(+7.7%)、純利益211億円(−5.9%)、年間配当105円で据え置きです。

秘書のリツ純利益の−37.9%という数字だけを見ると驚くけど、これは前の年に一度きりの売却益があった反動だよ。本業を映す営業利益は10.0%増えているんだ。会社が掲げる長期目標は営業利益率10%以上・ROE12%以上。いまは7.3%と11.5%だから、中期経営計画がその通りに進むかを見ていくことになるね。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ。

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決算とIRの記録

2026年8月7日 2027年3月期 第1四半期
売上740.4億円(−1.9%)、営業利益34.4億円(+10.0%)、純利益27.9億円(−37.9%)。純利益の減少は前年にあった投資有価証券売却益の反動。通期予想と年間配当105円は据え置き。
2026年5月29日 長期ビジョンと中期経営計画2028
「累進配当かつ配当性向40%以上を維持」を期間中の株主還元方針として明記。成長投資枠600〜800億円を設定。長期目標として営業利益率10%以上、ROE12%以上を掲げた。2026年7月1日からセグメント名称も変更。
2026年5月8日 2026年3月期 本決算
売上3,290億円(+4.6%)、営業利益241.4億円(+0.9%)、純利益224.2億円(+1.7%)でいずれも過去最高。年間配当104円のうち7円は創業80周年の記念配当。物流システム事業は14.7億円の赤字。
2025年4月1日 英Boss Design Limitedを完全子会社化
2025年3月24日に取得を決定し、4月1日に発行済株式の100%を取得。オフィス環境事業の製造・販売に加わった。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信長期ビジョンと中期経営計画2028の策定に関するお知らせ2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の分析記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当を保証しません。

業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一しました。売上・営業利益・現金は億円に直しています。株式分割・併合はこの10年にありません。

2026年3月期の配当104円には、創業80周年の記念配当7円(中間3円50銭・期末3円50銭)が含まれます。記念配当の有無は有価証券報告書の注記で確認しました。
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