未来工業
最終更新 2026年9月20日
取得総額55,091円、取得単価は3,240.64円です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 電気工事の現場に使う資材のメーカー。壁の中を通す電線管、コンセントの裏にある配線ボックス、スイッチやコンセントそのものを作っています。
- 1965年に岐阜県大垣市で設立。本社は安八郡輪之内町。2018年12月に東証一部へ上場し、いまはプライム市場と名証プレミア市場に上場しています。
- 企業理念は「常に考える」。他社と同じ物を作らない方針で、人手が足りない工事現場の手間を減らす製品を出し続けています。
- 報告する事業は3つ。電材及び管材が売上の76.0%、配線器具が17.6%、運送や金型などのその他が6.4%です。

事業の内訳をくわしく見る
2026年3月期のセグメント別の売上高は、電材及び管材347億33百万円、配線器具80億37百万円、その他29億2百万円です。セグメント利益はそれぞれ59億93百万円、8億72百万円、7億11百万円。電材では合成樹脂製可とう電線管「ミラフレキSS」「ミラフレキMF」、硬質ビニル電線管「J管」、地中埋設管「ミラレックスF」などを、管材では給水給湯用の樹脂管「ミラペックス」とその継手を作っています。配線器具は子会社の神保電器が「J・ワイドスリムスクエア」などを製造販売。その他は未来精工(省力化機械・樹脂成形用金型)、未来運輸(運送)、未来技研(建設)、未来化成(樹脂原料)、ミライコミュニケーションネットワーク(電気通信)、アミックスコム(ケーブルテレビ)の6社です。販売は少数の特約代理店制度を採らず、全国の電材・管材問屋へ直接行っています。従業員は1,295人(ほかに平均臨時雇用者138人)。工場は岐阜(大垣・垂井)、茨城、熊本、山形にあります。
出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・関係会社の状況・従業員の状況・事業等のリスク)2026年3月期決算短信(セグメント情報)中期経営計画2027(事業領域・売上比率)。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2021年3月期有価証券報告書2026年3月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)、リーマン期の数値はEDINETに提出された各期の連結財務諸表によります。
強みと懸念点
- 値上げの通る製品。工事現場の手間を減らす製品を自分で考えて作り、ほかの会社と同じ物は作らない方針です。代わりのききにくい製品が多いので、住宅着工が減るなかでも値上げが通り、売上は過去最高でした。利益率は同業の日東工業のほぼ2倍です。
- 借金がほとんどない。借金はわずかで、資産の8割が自前のお金です。工場の建設も配当も、手元の現金でまかなっています。
- 配当の下支えが入った。今期から、利益の50%か自己資本の3%の高いほうを配る方針になりました。自己資本は利益ほど上下しないので、利益が落ちても一定の額は出す形です。
- 人が辞めない会社。休みが多く、辞める人がとても少ない会社です。作り手の不足が言われる業界で、人を確保できています。
- 利益に連れて減る配当。利益の半分を配る方針のため、利益が減ると配当も減ります。前の期も今期の計画も、受け取る額は減る形です。
- 新設住宅着工への依存。電線管や配線ボックスは、新しく建つ家やビルの壁の中に使われます。着工が減れば売上も減るため、会社は住宅着工の減少を、影響の大きいリスクに挙げています。法改正の前の駆け込みの反動で、着工は大きく減りました。
- 原料のナフサ。製品はプラスチックの成形品で、原料は原油から作るナフサです。原料高は前の期の減益の理由で、会社もこの1年で、このリスクの重さを引き上げています。
- 3期続けて下がる利益率。値上げで一段上がった利益率は、原材料や物流のコストに押されて3期続けて下がり、今期の計画も下がります。コストが上がるなかで、目標の水準を保てるか。
2027年3月期の営業利益率の計画は12.8%です。
出典:2026年3月期有価証券報告書(配当政策・事業等のリスク・サステナビリティに関する考え方及び取組)2026年3月期決算短信(経営成績等の概況・有利子負債)中期経営計画2027(株主還元策・利益計画)日東工業 2026年3月期決算短信。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか
この10年に株式分割・併合はなく、記念配当・特別配当もありません。グラフの金額はすべて普通配当の実額です。10年より前では、2015年3月期の42円に創立50周年記念配当10円が含まれています。翌2016年3月期の32円は数字の上では減配に見えますが、普通配当どうしでは32円から32円への据え置きでした。2027年3月期の135円は、2026年7月23日に100円から修正された会社計画です。

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 1株配当(円) | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2017 | 32 | 32.1% |
| 2018 | 32 | 25.3% |
| 2019 | 40 | 22.5% |
| 2020 | 40 | 25.4% |
| 2021 | 40 | 24.3% |
| 2022 | 50 | 33.9% |
| 2023 | 50 | 31.4% |
| 2024 | 150 | 49.3% |
| 2025 | 150 | 50.1% |
| 2026 | 145 | 49.9% |
| 2027計画 | 135 | 50.2% |
出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2016年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策・記念配当の注記)2026年3月期決算短信(配当の状況・配当性向)中期経営計画2027(配当計画と配当性向)。配当性向は、1株配当を連結の1株当たり当期純利益で割った値です。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 期末終値 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 1,594円 | 2.01% |
| 2018 | 2,125円 | 1.51% |
| 2019 | 2,564円 | 1.56% |
| 2020 | 1,656円 | 2.42% |
| 2021 | 1,763円 | 2.27% |
| 2022 | 1,536円 | 3.26% |
| 2023 | 1,509円 | 3.31% |
| 2024 | 4,460円 | 3.36% |
| 2025 | 3,810円 | 3.94% |
| 2026 | 3,180円 | 4.56% |
出典:各年の1株配当と、各決算期末の終値(東京証券取引所)。各年の配当を期末終値で割り、丸める前の値で単純平均しました。決算期末は3月20日ごろです。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月18日終値3,675円、会社計画の配当135円・EPS268.54円、2026年3月末の1株当たり純資産3,430.96円から計算しています。
業績と財務





業績・財務の10年表
| 3月期 | 売上高(億円) | 営業利益(億円) | 純利益(億円) | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 336 | 42.0 | 23.1 | 99.71 | 4.9% | 80.0% |
| 2018 | 352 | 42.0 | 29.3 | 126.49 | 5.9% | 79.7% |
| 2019 | 360 | 39.0 | 41.1 | 177.63 | 7.8% | 80.7% |
| 2020 | 376 | 42.1 | 28.2 | 157.65 | 5.8% | 75.6% |
| 2021 | 361 | 41.8 | 28.3 | 164.58 | 6.4% | 77.9% |
| 2022 | 369 | 40.4 | 25.3 | 147.32 | 5.4% | 77.5% |
| 2023 | 396 | 40.4 | 27.4 | 159.40 | 5.7% | 76.9% |
| 2024 | 441 | 73.3 | 51.2 | 304.53 | 10.3% | 78.9% |
| 2025 | 451 | 69.0 | 48.3 | 299.64 | 9.4% | 79.2% |
| 2026 | 457 | 67.2 | 47.0 | 290.73 | 8.7% | 80.7% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 3月期 | 営業CF | 現金及び現金同等物 |
|---|---|---|
| 2017 | 42.5 | 199 |
| 2018 | 62.4 | 229 |
| 2019 | 44.1 | 248 |
| 2020 | 54.2 | 151 |
| 2021 | 50.2 | 174 |
| 2022 | 60.4 | 205 |
| 2023 | 40.0 | 216 |
| 2024 | 46.8 | 181 |
| 2025 | 75.3 | 195 |
| 2026 | 70.8 | 197 |
長期数値の出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」(売上高・純利益・EPS・ROE・自己資本比率・営業CF・現金)。営業利益は各期の連結損益計算書の値です。自己株式の取得は2020年3月期と2024年3月期の有価証券報告書「自己株式の取得等の状況」によります。2023年3月期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、それ以前の売上高は同じ基準に直されていません。
同じ仕事の会社と比べる
電気工事の現場に資材を納めるメーカー2社と並べました。未来工業が作るのは樹脂の電線管と配線ボックス、日東工業とかわでんが作るのは金属の分電盤とキャビネットで、品物は違いますが、売り先の電材問屋と工事現場は同じです。3社とも3月期・日本基準です。
| 直近の本決算 | 未来工業 7931 | 日東工業 6651 | かわでん 6648 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2026年3月 | 2026年3月 | 2026年3月 |
| 売上高 | 456億円 | 1,957億円 | 264億円 |
| 営業利益率 | 14.7% | 7.9% | 15.5% |
| ROE | 8.7% | 9.6% | 15.4% |
| 自己資本比率 | 80.7% | 66.8% | 73.3% |
| 配当性向 | 49.9% | 50.2% | 35.5% |
| 予想利回り | 3.67% | 3.44% | 4.00% |

予想利回りは2026年9月18日終値3,675円・4,475円・1,651円と、今期予想配当135円・154円・66円で計算しました。かわでんは単体決算で、2026年3月期に株式分割をしているため1株あたりの金額は分割後の基準です。ROEは各社の有価証券報告書の記載値、営業利益率は売上高と営業利益から計算しました。
出典:未来工業 2026年3月期決算短信日東工業 2026年3月期決算短信かわでん 2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月18日終値)。
直近の決算と注意点
2027年3月期の第1四半期は、四半期として過去最高になりました。
会社が4月に出していた第1四半期予想(売上118億20百万円・営業利益12億90百万円)に対し、売上は8.0%、営業利益は50.8%上回りました。価格改定に加え、中東情勢の悪化を受けた買いだめの需要があったと会社は説明しています。通期の営業利益6,232百万円に対する第1四半期の進み具合は31.2%です。
それでも通期は減益の計画のままです。売上は485億30百万円で6.3%増としながら、営業利益は62億32百万円で7.3%減。第2四半期以降に原材料と物流のコストがさらに上がるとみています。配当の計画は年100円から135円へ引き上げられました。
中間決算は2026年10月23日の予定です。
出典:2027年3月期第1四半期決算短信連結業績予想と実績の差異及び連結業績予想修正並びに配当予想の修正(増配)に関するお知らせ。
決算とIRの記録
出典:中期経営計画2027の策定に関するお知らせ連結業績予想と実績の差異及び連結業績予想修正並びに配当予想の修正(増配)に関するお知らせ2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信の一部訂正について剰余金の配当(増配)に関するお知らせ2026年3月期決算短信中期経営計画2026の策定に関するお知らせ2024年3月期有価証券報告書2020年3月期有価証券報告書2016年3月期有価証券報告書。
この10年に株式分割・併合はなく、記念配当・特別配当もありません。10年より前では2015年3月期の42円に創立50周年記念配当10円が含まれており、翌2016年3月期の32円は普通配当どうしでは据え置きです。減配の有無は、この普通配当ベースで見ています。
決算期末は3月20日です。過去の利回りは、各年の配当と決算期末の終値から計算しました。2027年3月期の数字は、2026年7月23日に公表された会社計画です。
金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。