保有銘柄カルテ

TAKARA & COMPANY

証券コード 7921
その他製品東証プライム開示書類・通訳翻訳
配当利回り(予想)4.35%
株価は2026年9月25日終値。業績は2026年5月期の実績(連結)です。予想利回りは2027年5月期の配当180円で計算しています。
最終更新 2026年9月27日
株価4,135円
1株配当(予想)180円
🐔 いま持っている分
保有株数3株
1年でもらえる配当(税引前・予想)540円
買った値段での利回り6.63%

取得総額8,142円、取得単価は2,714円です。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 開示書類づくりの大手。上場企業が法律で出す有価証券報告書や、株主総会の招集通知などを作っています。
  • 1952年に宝商会として創業。1960年に宝印刷を設立し、2019年に持株会社になって今の社名に変わりました。
  • 書類と作成システムの両方。書類の制作・印刷に加え、開示書類を作るシステム「WizLabo」を売っています。
  • 開示が7割、通訳・翻訳が3割。サイマル・インターナショナルなどの通訳・翻訳は、M&Aで加えた事業です。
上場企業の決算・株主総会→書類の作成を支援(システム・編集・翻訳)→国へ提出、株主や投資家へ届ける
2026年5月期・事業別の割合
売上開示関連 73.3%通訳・翻訳 26.7%利益開示関連 89.0%■通訳・翻訳 11.0%
秘書のリツ売上の3割は通訳・翻訳だけど、利益のほとんどは開示の仕事で稼いでいるよ。通訳・翻訳の利益率は5.6%で、開示関連の16.6%よりずっと低いね。

利益はセグメント利益(全社費用を配る前)で割合を出しました。開示関連の売上は、金融商品取引法の書類96億円、株主総会など会社法の書類68億円、統合報告書などIRの書類49億円、その他16億円です。お客さんの多くが3月決算なので、売上は6〜8月(第1四半期)と3〜5月(第4四半期)に集まります。

出典:2026年5月期有価証券報告書。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。上場している限り開示書類は毎年必要で、景気で仕事がなくなることはない。ただし、上場する会社が減った時期には売上が落ち、配当を減らしたことがある。
秘書のリツリーマン・ショックの2009年5月期も、コロナの2021年5月期も、売上と営業利益は増えたよ。ただ、そのあと新しく上場する会社が少なかった2011・2012年5月期は、売上が2年続けて減って、利益は半分以下になった。2013年5月期には、配当を24円から20円に減らしているね。

出典:2014年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書。

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強みと懸念点

⭐ 強み
  • 新規上場の半分を担う力。新しく上場する会社の半分が、この会社に書類づくりを頼んでいます。上場しているかぎり、決算や株主総会の書類は法律で毎年必ず必要なので、景気が悪い年でも仕事がなくなりません。リーマン・ショックの年もコロナの年も、売上と利益は増えました。
  • 10年続く増収。決算書類だけでなく、株主総会の招集通知や統合報告書など、上場企業が出す書類そのものが増えてきました。そこに通訳・翻訳や金融商品の開示の会社を買って加え、仕事の幅を広げてきたことが、毎年の増収につながっています。
  • 借金に頼らない財務。書類づくりとシステムの仕事は大きな工場がいらず、稼いだお金が手元に残りやすい商売です。その現金で本社近くのビルを借金なしで買い、これから会社を買うためのお金も手元にあります。
  • 大きく踏み込んだ還元方針。これまでの「利益の半分程度を配る」から、「株主から預かったお金に対して、毎年決まった割合以上を配る」形に変えました。利益が一時的に減っても配当の下限が決まっているので、配当が下がりにくい仕組みです。来期の配当は一気に1.5倍になる予定です。
🔵 懸念点
  • 利益に近づく配当。新しい方針は、利益ではなく株主のお金を目安に配るため、利益が伸びなくても配当は下がりにくい反面、利益に占める配当の割合は上がっていきます。方針の上限は利益の全額です。計画どおりに利益が伸びなかったとき、180円を続けられるか。
  • 上場企業の数しだい。お客さんは上場企業そのものです。新しく上場する会社が少なかった2011・2012年ごろは売上が減り、配当も減らしました。上場をやめる会社が増えれば、お客さんの数がそのまま減ります。
  • 制度とAIで変わる仕事。開示のルールが変わるたびに、書類の作り方やシステムの作り直しが必要になり、費用がかかります。通訳・翻訳は、AI翻訳が上手になるほど人に頼む理由が薄れる事業で、今でも利益率は開示の仕事の3分の1ほどしかありません。
  • M&Aに頼る成長計画。中期計画の売上目標は、自力の成長だけでは届かず、会社を買うことが前提になっています。どの会社をいくらで買えるかで結果が変わり、前の計画でも売上は目標に届きませんでした。

2025年に新しく上場した会社のうち、51.5%の書類づくりを手がけました。

出典:配当方針の変更、株主優待制度の再開および2027年5月期配当予想に関するお知らせ新・中期経営計画20292026年5月期有価証券報告書2014年5月期有価証券報告書。

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いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
312億円で、10年前の152億円の約2倍。10年で前の年を下回った年はありません。2021年は通訳・翻訳のサイマル・インターナショナルが加わり、大きく増えました。今期予想は342億円。
○
営業利益率は高いか
14.2%。10年前の9%台から上がりました。同業のプロネクサス(8.9%)・翻訳センター(6.4%)を上回ります。15%の目安には届いていません。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
261.92円で、前の期の314.00円から減りました。前の期には土地の売却益18億円が入っていたためです。10年前の96.81円からは2.7倍。今期予想は271.16円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。2026年5月期は37.6億円でした。
○
配当は増えているか(減っていないか)
記念・特別配当を除いた普通配当は、10年で50円→120円で、減らした年はありません。据え置きは5回。今期予想は180円。
◎
配当性向に無理はないか
45.8%。ただし新しい方針の目安は50〜100%で、今期予想は66.4%です。
◎
自己資本比率は高いか
76.2%。同業は63.0%と80.0%。
○
現金は増えているか
現金同等物は176億円で、10年前の66億円から増えました。2026年5月期は本社近くのオフィスビル(約30億円)を買い、前の期の190億円から減っています。
2026年9月チェック稼ぐ力も財務も強いまま、配当方針を大きく変えた。来期からは利益の伸びが配当に追いつくかを、決算ごとに確かめる。
🪙

配当はどう動いたか

1株配当の10年推移と今期予想
050100150200円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
5月期の決算です。オレンジの斜線は一時的な上乗せの部分です。2022年5月期の58円には創業70周年の記念配当4円、2025年5月期の120円には特別配当30円が入っています。普通配当どうしで比べると、2021年の54円→2022年の54円は据え置き、2024年の80円→2025年の90円→2026年の120円は増配です。株式分割はありません。
秘書のリツ2027年5月期は、配当が120円から180円へ一気に上がる予定だよ。それまでの「配当性向50%程度」をやめて、「株主資本の7.5%以上、配当性向は50〜100%」を目安に配る方針に変えたんだ。2025年の特別配当30円は、その年だけの上乗せだよ。
配当・配当性向の10年表
5月期1株配当うち記念・特別普通配当配当性向
201750円—50円51.6%
201850円—50円50.3%
201950円—50円45.2%
202054円—54円38.8%
202154円—54円41.5%
202258円4円54円33.9%
202370円—70円35.4%
202480円—80円34.5%
2025120円30円90円38.2%
2026120円—120円45.8%
2027予想180円—180円66.4%

配当性向は記念・特別配当を含んだ連結の値です。10年より前では、2013年5月期に普通配当を24円から20円に減らしています(2010年5月期の25円には業績連動の特別配当1円を含みます)。

出典:2026年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書2014年5月期有価証券報告書2026年5月期決算短信配当方針の変更に関するお知らせ。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.18%3.0117年2.5718年3.0919年2.8620年3.1521年3.2122年3.1823年2.9924年3.7025年4.0126年4.35今
秘書のリツいまの予想利回り4.35%は、10年平均3.18%よりかなり高いよ。過去10年の各5月末では2.57〜4.01%。株価は5月末の2,990円から4,000円台に上がったけど、配当予想が1.5倍になったぶん、利回りも上がっているね。
予想PER15.2倍
PBR(本決算基準)1.65倍
過去の期末利回りを数字で見る
5月期5月末終値期末利回り
20171,661円3.01%
20181,945円2.57%
20191,617円3.09%
20201,887円2.86%
20211,716円3.15%
20221,808円3.21%
20232,201円3.18%
20242,672円2.99%
20253,240円3.70%
20262,990円4.01%

株価:東京証券取引所の各5月末終値。過去利回りは各期の配当(記念・特別配当を含む)を5月末終値で割った計算値です。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)050100150200250300350営業利益率(%)04812169.79.79.711.810.914.113.814.513.614.217年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で約2倍、営業利益率も9%台から14%台に上がったよ。2021年は通訳・翻訳の会社が加わって売上が3割増えた。利益率は2021年の10.9%から、2022年に14.1%へ一段上がって、そこから13〜14%台が続いているね。
1株利益(EPS)
0100200300円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で2.7倍。減った年が2回あるけど、どちらも理由がはっきりしているよ。2021年は株を売り出して株数が増えたから。2026年は、前の年に土地の売却益18億円が入っていた反動だね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
0481216%赤の点線は一般的な目安 8%8.317年8.018年8.519年10.020年8.621年10.022年10.923年11.524年14.125年10.826年
秘書のリツROEは10年ずっと8%以上で、この5年は10%以上だよ。2025年の14.1%は土地の売却益の分が入っていて、会社はそれを除くと約10.2%と説明しているね。
ROE10.8%
自己資本比率76.2%
営業CF10年連続黒字
現金及び現金同等物(期末)
050100150200億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字で、現金は66億円から176億円に増えたよ。2026年は、本社近くのオフィスビルを自己資金で約30億円で買ったから、少し減ったね。会社は新しい中期経営計画で、M&Aなどの成長投資に100億円以上を充てるとしているよ。
業績と財務の10年表
5月期売上高営業利益率EPS営業CF現金等自己資本比率ROE
2017152億円9.7%96.81円15.6億円66億円72.5%8.3%
2018158億円9.7%99.39円14.9億円67億円72.3%8.0%
2019183億円9.7%110.63円18.0億円78億円67.6%8.5%
2020191億円11.8%139.01円30.7億円73億円60.8%10.0%
2021248億円10.9%130.01円25.3億円96億円70.8%8.6%
2022253億円14.1%171.29円27.4億円102億円74.6%10.0%
2023276億円13.8%197.66円47.2億円130億円74.0%10.9%
2024293億円14.5%231.76円33.6億円145億円76.4%11.5%
2025297億円13.6%314.00円43.7億円190億円75.5%14.1%
2026312億円14.2%261.92円37.6億円176億円76.2%10.8%

2020年3月にサイマル・インターナショナル、2025年5月にジェイ・トラストを子会社にしました。どちらも子会社にした期は貸借対照表だけを連結しているため、売上に入るのは翌期からです。2020年9〜10月に、自己株式170万株の売出しと新株21.65万株の発行で、純資産が約41億円増えました。

出典:2026年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書新・中期経営計画2029固定資産の所有権移転日の変更に関するお知らせ。

🤝

同業と比べる

開示書類を作るプロネクサスと、産業翻訳の翻訳センターを並べました。どちらも、IR BANKの競合一覧でTAKARA & COMPANYの競合に挙がっている会社で、プロネクサスは開示書類の市場をほぼ二分する直接の競合とされています。2社とも3月期の決算です。

直近の本決算TAKARA
7921
プロネクサス
7893
翻訳センター
2483
決算期2026年5月期2026年3月期2026年3月期
売上高312億円328億円109億円
営業利益率14.2%8.9%6.4%
ROE10.8%8.7%6.7%
自己資本比率76.2%63.0%80.0%
配当性向45.8%50.5%101.6%
予想利回り4.35%3.92%6.14%
秘書のリツ利益率とROEは、3社でTAKARAがいちばん高いよ。おもしろいのは、3社とも2026年に配当の方針を変えて、株主資本に対して何%配るかを目安に入れたこと。プロネクサスは4%以上、翻訳センターは6%以上、TAKARAは7.5%以上だね。

営業利益率・ROE・配当性向は各社の決算短信の値です。プロネクサスは国際会計基準(IFRS)で、自己資本比率は「親会社所有者帰属持分比率」、ROEは「親会社所有者帰属持分当期利益率」です。プロネクサスの2026年3月期の配当42円には記念配当2円が入っています。予想利回りは2026年9月25日終値4,135円・1,123円・2,280円と、今期予想配当180円・44円・140円で計算しました。

出典:TAKARA & COMPANY 2026年5月期決算短信、プロネクサス 2026年3月期決算短信、プロネクサス 配当方針の変更に関するお知らせ、翻訳センター 2026年3月期決算短信、翻訳センター 株主還元方針の変更に関するお知らせ、東京証券取引所(2026年9月25日終値)。

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最新決算を確かめる

売上高311.5億円
営業利益44.2億円
純利益33.8億円
2026年5月期・本決算(2025年6月〜2026年5月)
売上高311.5億円(前期比5.0%増)
営業利益44.2億円(同9.2%増)
純利益33.8億円(同17.0%減)
年間配当120円(前期は特別配当30円込みで120円)
年間配当・今期予想180円(中間90円・期末90円)
秘書のリツ売上と営業利益は、過去最高を更新したよ。株主総会の招集通知や統合報告書が増えて、金融商品の開示を手がけるジェイ・トラストも加わった。純利益が減ったのは、前の期に土地の売却益が入っていた反動だね。

2027年5月期は、売上高342億円(前期比9.8%増)、営業利益49億円(同10.9%増)、純利益35億円(同3.5%増)を予想。年間配当は180円(中間90円・期末90円)の予定で、配当性向は66.4%になります。次は9月末の第1四半期決算で、株主総会シーズンの売上と利益の伸びを確かめます。

出典:2026年5月期決算短信2026年5月期有価証券報告書。

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決算とIRの記録

2026年8月25日 株主優待の内容を決定
2023年5月期で廃止した優待を再開。毎年11月末に100株以上を2年以上持つ株主に、3,000円相当のポイントを贈る。
2026年7月8日 2026年5月期本決算・配当方針の変更・新中期経営計画
売上5.0%増、営業利益9.2%増。配当方針を「安定配当・配当性向50%程度」から「配当性向50〜100%・株主資本配当率7.5%以上」に変更し、今期予想を180円とした。新中期経営計画は2029年5月期に売上500億円・営業利益82億円・ROE15.3%を目標とする。8月28日付で白井恒太氏が社長に就任。
2026年1月26日 オフィスビルの取得日を前倒し
東京都豊島区の土地・建物を約30億円(自己資金)で取得。取得日は2026年2月3日。
2025年9月26日 筆頭株主の異動
米国の投資顧問会社ミリ・キャピタル・マネジメントの持ち分が11.02%になり、筆頭株主になった(大量保有報告書にもとづく)。
2025年5月23日 ジェイ・トラストを子会社化
資産運用会社などの金融商品の開示を手がける会社。売上に入ったのは2026年5月期から。

出典:株主優待制度の内容の決定に関するお知らせ2026年5月期決算短信配当方針の変更に関するお知らせ新・中期経営計画2029代表取締役の異動に関するお知らせ固定資産の所有権移転日の変更に関するお知らせ主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ2026年5月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2022年5月期の58円には創業70周年記念配当4円、2025年5月期の120円には特別配当30円が含まれます。減配かどうかは普通配当で判断しています。株式分割・併合は2017年5月期から2026年5月期の間にありません。2025年5月期の数字は、2026年5月期に企業結合の会計処理を確定した後の値です。

過去の利回りは、各期配当と5月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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