TAKARA & COMPANY
最終更新 2026年9月27日
取得総額8,142円、取得単価は2,714円です。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 開示書類づくりの大手。上場企業が法律で出す有価証券報告書や、株主総会の招集通知などを作っています。
- 1952年に宝商会として創業。1960年に宝印刷を設立し、2019年に持株会社になって今の社名に変わりました。
- 書類と作成システムの両方。書類の制作・印刷に加え、開示書類を作るシステム「WizLabo」を売っています。
- 開示が7割、通訳・翻訳が3割。サイマル・インターナショナルなどの通訳・翻訳は、M&Aで加えた事業です。

利益はセグメント利益(全社費用を配る前)で割合を出しました。開示関連の売上は、金融商品取引法の書類96億円、株主総会など会社法の書類68億円、統合報告書などIRの書類49億円、その他16億円です。お客さんの多くが3月決算なので、売上は6〜8月(第1四半期)と3〜5月(第4四半期)に集まります。
出典:2026年5月期有価証券報告書。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2014年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書。
強みと懸念点
- 新規上場の半分を担う力。新しく上場する会社の半分が、この会社に書類づくりを頼んでいます。上場しているかぎり、決算や株主総会の書類は法律で毎年必ず必要なので、景気が悪い年でも仕事がなくなりません。リーマン・ショックの年もコロナの年も、売上と利益は増えました。
- 10年続く増収。決算書類だけでなく、株主総会の招集通知や統合報告書など、上場企業が出す書類そのものが増えてきました。そこに通訳・翻訳や金融商品の開示の会社を買って加え、仕事の幅を広げてきたことが、毎年の増収につながっています。
- 借金に頼らない財務。書類づくりとシステムの仕事は大きな工場がいらず、稼いだお金が手元に残りやすい商売です。その現金で本社近くのビルを借金なしで買い、これから会社を買うためのお金も手元にあります。
- 大きく踏み込んだ還元方針。これまでの「利益の半分程度を配る」から、「株主から預かったお金に対して、毎年決まった割合以上を配る」形に変えました。利益が一時的に減っても配当の下限が決まっているので、配当が下がりにくい仕組みです。来期の配当は一気に1.5倍になる予定です。
- 利益に近づく配当。新しい方針は、利益ではなく株主のお金を目安に配るため、利益が伸びなくても配当は下がりにくい反面、利益に占める配当の割合は上がっていきます。方針の上限は利益の全額です。計画どおりに利益が伸びなかったとき、180円を続けられるか。
- 上場企業の数しだい。お客さんは上場企業そのものです。新しく上場する会社が少なかった2011・2012年ごろは売上が減り、配当も減らしました。上場をやめる会社が増えれば、お客さんの数がそのまま減ります。
- 制度とAIで変わる仕事。開示のルールが変わるたびに、書類の作り方やシステムの作り直しが必要になり、費用がかかります。通訳・翻訳は、AI翻訳が上手になるほど人に頼む理由が薄れる事業で、今でも利益率は開示の仕事の3分の1ほどしかありません。
- M&Aに頼る成長計画。中期計画の売上目標は、自力の成長だけでは届かず、会社を買うことが前提になっています。どの会社をいくらで買えるかで結果が変わり、前の計画でも売上は目標に届きませんでした。
2025年に新しく上場した会社のうち、51.5%の書類づくりを手がけました。
出典:配当方針の変更、株主優待制度の再開および2027年5月期配当予想に関するお知らせ新・中期経営計画20292026年5月期有価証券報告書2014年5月期有価証券報告書。
いつも見ている8つの基準
配当はどう動いたか

配当・配当性向の10年表
| 5月期 | 1株配当 | うち記念・特別 | 普通配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2017 | 50円 | — | 50円 | 51.6% |
| 2018 | 50円 | — | 50円 | 50.3% |
| 2019 | 50円 | — | 50円 | 45.2% |
| 2020 | 54円 | — | 54円 | 38.8% |
| 2021 | 54円 | — | 54円 | 41.5% |
| 2022 | 58円 | 4円 | 54円 | 33.9% |
| 2023 | 70円 | — | 70円 | 35.4% |
| 2024 | 80円 | — | 80円 | 34.5% |
| 2025 | 120円 | 30円 | 90円 | 38.2% |
| 2026 | 120円 | — | 120円 | 45.8% |
| 2027予想 | 180円 | — | 180円 | 66.4% |
配当性向は記念・特別配当を含んだ連結の値です。10年より前では、2013年5月期に普通配当を24円から20円に減らしています(2010年5月期の25円には業績連動の特別配当1円を含みます)。
出典:2026年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書2014年5月期有価証券報告書2026年5月期決算短信配当方針の変更に関するお知らせ。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 5月期 | 5月末終値 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 1,661円 | 3.01% |
| 2018 | 1,945円 | 2.57% |
| 2019 | 1,617円 | 3.09% |
| 2020 | 1,887円 | 2.86% |
| 2021 | 1,716円 | 3.15% |
| 2022 | 1,808円 | 3.21% |
| 2023 | 2,201円 | 3.18% |
| 2024 | 2,672円 | 2.99% |
| 2025 | 3,240円 | 3.70% |
| 2026 | 2,990円 | 4.01% |
株価:東京証券取引所の各5月末終値。過去利回りは各期の配当(記念・特別配当を含む)を5月末終値で割った計算値です。
業績と財務の10年




業績と財務の10年表
| 5月期 | 売上高 | 営業利益率 | EPS | 営業CF | 現金等 | 自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 152億円 | 9.7% | 96.81円 | 15.6億円 | 66億円 | 72.5% | 8.3% |
| 2018 | 158億円 | 9.7% | 99.39円 | 14.9億円 | 67億円 | 72.3% | 8.0% |
| 2019 | 183億円 | 9.7% | 110.63円 | 18.0億円 | 78億円 | 67.6% | 8.5% |
| 2020 | 191億円 | 11.8% | 139.01円 | 30.7億円 | 73億円 | 60.8% | 10.0% |
| 2021 | 248億円 | 10.9% | 130.01円 | 25.3億円 | 96億円 | 70.8% | 8.6% |
| 2022 | 253億円 | 14.1% | 171.29円 | 27.4億円 | 102億円 | 74.6% | 10.0% |
| 2023 | 276億円 | 13.8% | 197.66円 | 47.2億円 | 130億円 | 74.0% | 10.9% |
| 2024 | 293億円 | 14.5% | 231.76円 | 33.6億円 | 145億円 | 76.4% | 11.5% |
| 2025 | 297億円 | 13.6% | 314.00円 | 43.7億円 | 190億円 | 75.5% | 14.1% |
| 2026 | 312億円 | 14.2% | 261.92円 | 37.6億円 | 176億円 | 76.2% | 10.8% |
2020年3月にサイマル・インターナショナル、2025年5月にジェイ・トラストを子会社にしました。どちらも子会社にした期は貸借対照表だけを連結しているため、売上に入るのは翌期からです。2020年9〜10月に、自己株式170万株の売出しと新株21.65万株の発行で、純資産が約41億円増えました。
出典:2026年5月期有価証券報告書2021年5月期有価証券報告書新・中期経営計画2029固定資産の所有権移転日の変更に関するお知らせ。
同業と比べる
開示書類を作るプロネクサスと、産業翻訳の翻訳センターを並べました。どちらも、IR BANKの競合一覧でTAKARA & COMPANYの競合に挙がっている会社で、プロネクサスは開示書類の市場をほぼ二分する直接の競合とされています。2社とも3月期の決算です。
| 直近の本決算 | TAKARA 7921 | プロネクサス 7893 | 翻訳センター 2483 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2026年5月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 |
| 売上高 | 312億円 | 328億円 | 109億円 |
| 営業利益率 | 14.2% | 8.9% | 6.4% |
| ROE | 10.8% | 8.7% | 6.7% |
| 自己資本比率 | 76.2% | 63.0% | 80.0% |
| 配当性向 | 45.8% | 50.5% | 101.6% |
| 予想利回り | 4.35% | 3.92% | 6.14% |

営業利益率・ROE・配当性向は各社の決算短信の値です。プロネクサスは国際会計基準(IFRS)で、自己資本比率は「親会社所有者帰属持分比率」、ROEは「親会社所有者帰属持分当期利益率」です。プロネクサスの2026年3月期の配当42円には記念配当2円が入っています。予想利回りは2026年9月25日終値4,135円・1,123円・2,280円と、今期予想配当180円・44円・140円で計算しました。
出典:TAKARA & COMPANY 2026年5月期決算短信、プロネクサス 2026年3月期決算短信、プロネクサス 配当方針の変更に関するお知らせ、翻訳センター 2026年3月期決算短信、翻訳センター 株主還元方針の変更に関するお知らせ、東京証券取引所(2026年9月25日終値)。
最新決算を確かめる

2027年5月期は、売上高342億円(前期比9.8%増)、営業利益49億円(同10.9%増)、純利益35億円(同3.5%増)を予想。年間配当は180円(中間90円・期末90円)の予定で、配当性向は66.4%になります。次は9月末の第1四半期決算で、株主総会シーズンの売上と利益の伸びを確かめます。
出典:2026年5月期決算短信2026年5月期有価証券報告書。
決算とIRの記録
出典:株主優待制度の内容の決定に関するお知らせ2026年5月期決算短信配当方針の変更に関するお知らせ新・中期経営計画2029代表取締役の異動に関するお知らせ固定資産の所有権移転日の変更に関するお知らせ主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ2026年5月期有価証券報告書。
2022年5月期の58円には創業70周年記念配当4円、2025年5月期の120円には特別配当30円が含まれます。減配かどうかは普通配当で判断しています。株式分割・併合は2017年5月期から2026年5月期の間にありません。2025年5月期の数字は、2026年5月期に企業結合の会計処理を確定した後の値です。
過去の利回りは、各期配当と5月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。