鈴木
最終更新 2026年9月26日
取得総額30,706円、取得単価は2,362円です。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 精密金型と電子部品のメーカー。長野県須坂市に本社を置き、コネクタの端子など小さな金属部品を作ります。
- 1933年に東京で創業。鉱石ラジオの部品用の金型から始まり、90年あまり金型を作り続けています。
- 金型から量産まで自社で。自社で作った精密金型で部品を大量に打ち抜き、部品を作る装置や医療器具も手がけます。
- 部品が売上の8割。金型・部品・機械器具・賃貸の4つに分かれ、部品が売上の約8割を占めます。

売上の割合は外部顧客への売上高で計算しました(賃貸は0.02%のため棒に入れていません)。利益の割合は、セグメント間取引を消去する前のセグメント利益の合計に対する割合です。
出典:2026年6月期有価証券報告書2026年6月期決算短信。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2010年6月期有価証券報告書。
強みと懸念点
- 金型から作る一貫生産。部品を打ち抜く精密金型を自社で作り、その金型で量産までこなします。型づくりから量産まで自分で押さえているのが強みで、同じ精密プレスのエノモトより、売上に残る利益がずっと多い会社です。
- 切り上がった稼ぐ力。スマートフォンや半導体、車の電装部品の注文が増え、利益の水準が一段上がりました。2026年6月期は売上・利益とも過去10年で最高です。
- 配当の目安を明文化。2024年に「株主のお金の4%か、利益の50%」を目安に配ると決めました。それまでは利益の1〜3割ほどしか配っていなかったので、配当はほぼ倍になりました。
- 借金に頼らない財務。利益の多くを配らずに積み上げてきたため自己資本が厚く、手元の現金は10年で大きく積み上がり、借入金を上回っています。
- 不況に弱い業績。部品の注文は電子機器と自動車の生産しだいで、不況で生産が止まれば一気に減ります。リーマン・ショックの年は売上が3割減って赤字になりました。そのときは普通配当を守りましたが、いまの配当は当時の10倍近い水準です。
- 住友電装への依存。売上のおよそ4分の1が住友電装向けです。相手の部品の構成や買い方が変われば、注文が大きく減るおそれがあります。
- スマホと半導体の波。いまの伸びはスマートフォンと半導体向けの需要増が支えています。どちらも数年ごとに需要の山と谷がくる分野で、一巡したとき、この利益の水準を保てるか。
- 銅の値段。主な材料は銅の板で、値段は銅の国際相場で決まります。相場が上がっても部品の値段にすぐ上乗せできなければ、利益率が下がります。
出典:2026年6月期有価証券報告書2026年6月期決算短信株主還元方針に関するお知らせ(2024年8月8日)2010年6月期有価証券報告書。
いつも見ている8つの基準
配当はどう動いたか

配当・配当性向の10年表
| 6月期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2017 | 11円 | 14.9% |
| 2018 | 13円(うち記念2円) | 14.1% |
| 2019 | 11円 | 17.6% |
| 2020 | 11円 | 12.8% |
| 2021 | 20円 | 14.0% |
| 2022 | 20円 | 13.8% |
| 2023 | 30円(うち記念5円) | 22.0% |
| 2024 | 46円 | 29.1% |
| 2025 | 85円 | 44.2% |
| 2026 | 105円 | 40.2% |
| 2027予想 | 112円 | 40.4% |
配当性向は決算短信の連結の値です。10年の窓の外では、2008年6月期の27円(創立75周年の記念配当5円を含む)から2009年6月期は22円になりましたが、普通配当は22円で変わっていません(分割前の実額)。
出典:2026年6月期有価証券報告書2018年6月期有価証券報告書2010年6月期有価証券報告書2026年6月期決算短信株主還元方針に関するお知らせ(2024年8月8日)。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 6月期 | 6月末終値 | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 724円 | 1.52% |
| 2018 | 921円 | 1.41% |
| 2019 | 642円 | 1.71% |
| 2020 | 714円 | 1.54% |
| 2021 | 976円 | 2.05% |
| 2022 | 783円 | 2.55% |
| 2023 | 942円 | 3.18% |
| 2024 | 1,415円 | 3.25% |
| 2025 | 1,763円 | 4.82% |
| 2026 | 3,255円 | 3.23% |
株価:東京証券取引所の各6月末終値。過去利回りは各期配当(記念配当を含む)を6月末終値で割った計算値です。
業績と財務の10年





業績と財務の10年表
| 6月期 | 売上高 | 営業利益率 | EPS | 営業CF | 現金等 | 自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 237億円 | 7.3% | 73.98円 | 20億円 | 13億円 | 65.7% | 7.1% |
| 2018 | 271億円 | 8.1% | 92.27円 | 24億円 | 30億円 | 66.2% | 7.5% |
| 2019 | 266億円 | 6.5% | 62.36円 | 35億円 | 19億円 | 66.3% | 5.5% |
| 2020 | 281億円 | 6.2% | 85.98円 | 23億円 | 21億円 | 69.1% | 7.2% |
| 2021 | 327億円 | 9.5% | 142.49円 | 48億円 | 31億円 | 66.7% | 10.7% |
| 2022 | 261億円 | 11.3% | 145.26円 | 41億円 | 39億円 | 65.7% | 9.9% |
| 2023 | 264億円 | 11.9% | 136.22円 | 39億円 | 42億円 | 66.6% | 8.5% |
| 2024 | 277億円 | 12.2% | 158.11円 | 54億円 | 57億円 | 68.0% | 9.0% |
| 2025 | 333億円 | 12.9% | 192.37円 | 55億円 | 62億円 | 67.7% | 10.3% |
| 2026 | 404億円 | 13.7% | 261.13円 | 69億円 | 71億円 | 66.4% | 11.8% |
2022年6月期から「収益認識に関する会計基準」を適用し、有償支給の材料分を売上から除いたため、その年の売上は122億円減っています(2021年6月期以前は旧基準のまま)。2023年6月期からは材料に含まれるスクラップ分を売上に含める表示に変え、2022年6月期は組替え後の値(260.9億円)を載せています。2018年6月期に第三者割当の新株予約権で資金を調達し、発行済株式数は1,239万株から1,439万株に増えました。ROEは有報の値(期末の自己資本で計算)で、決算短信は期中平均で計算するため2026年6月期は12.8%です。
出典:2026年6月期有価証券報告書2022年6月期有価証券報告書2021年6月期有価証券報告書2018年6月期有価証券報告書2026年6月期決算短信。
同業と比べる
精密プレスでコネクタ部品やリードフレームを作るエノモトと、半導体検査用ソケットとコネクタを作る山一電機を並べました。どちらも、IR BANKの競合一覧で鈴木の競合に挙がっている会社です。2社とも3月期の決算です。
| 直近の本決算 | 鈴木 6785 | エノモト 6928 | 山一電機 6941 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2026年6月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 |
| 売上高 | 404億円 | 304億円 | 527億円 |
| 営業利益率 | 13.7% | 5.4% | 21.9% |
| ROE | 12.8% | 5.5% | 21.1% |
| 自己資本比率 | 66.4% | 67.8% | 73.6% |
| 配当性向 | 40.2% | 39.2% | 30.1% |
| 予想利回り | 3.46% | 2.40% | 1.75% |

ROEは3社とも決算短信の値(期中平均の自己資本で計算)です。予想利回りは2026年9月25日終値3,235円・3,210円・8,560円と、今期予想配当112円・77円・150円で計算しました。
出典:鈴木 2026年6月期決算短信、エノモト 2026年3月期決算短信、山一電機 2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月25日終値)。
最新決算を確かめる

2027年6月期は、売上高431億円(前期比6.7%増)、営業利益60億円(同8.5%増)、純利益39億円(同6.2%増)を予想。年間配当は112円(中間56円・期末56円)の予定です。次は11月の第1四半期決算で、部品の注文の勢いが続いているかを確かめます。
出典:2026年6月期決算短信業績予想および配当予想の修正(2026年1月27日)業績予想および配当予想の修正(2026年4月27日)。
決算とIRの記録
出典:2026年6月期決算短信業績予想および配当予想の修正(2026年4月27日)業績予想および配当予想の修正(2026年1月27日)株主還元方針に関するお知らせ。
2017年6月期から2026年6月期のうち、記念配当は2018年6月期の創立85周年記念配当2円と2023年6月期の創立90周年記念配当5円で、特別配当はありません。株式分割は2015年7月1日(1株→2株)で、10年の窓より前です。2020年10月に2020年6月期の訂正有価証券報告書が出ていますが、添付書類(定款)の添付漏れの訂正で、業績と配当の数字は変わっていません。
過去の利回りは、各期配当と6月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。