新晃工業
最終更新 2026年9月24日
取得総額40,290円、表示取得単価は1,185円(分割後)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- ビル空調の専門メーカー。大きな建物の換気と冷暖房を受け持つ「エアハンドリングユニット(AHU)」に強みを持ちます。
- 1950年に大阪で創業。翌年に国内初のファンコイルユニットを完成させ、75年あまり業務用空調を作り続けています。
- 建物ごとの一品もの。オフィスビル・工場・病院・データセンターなど、建物の設計に合わせて1台ずつ設計・製造します。
- 日本が売上の9割近く。日本とアジア(主に中国)の2つに分かれ、利益はほぼ日本で稼いでいます。

利益の横棒は日本セグメントの利益(95.4億円)だけを表しています。アジアは営業赤字(1.2億円)のため棒にしていません。売上の割合は、セグメント間の取引を消去したあとの外部売上で計算しました。
出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2010年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書。
強みと懸念点
- 大きな建物の空調の要。エアハンドリングユニットは、大きな建物の空気をまとめて入れ替えて冷暖房する装置です。建物ごとに設計する一品もので、霞が関ビルやランドマークタワーなどに納めてきた実績が、建て替えや更新の仕事につながっています。
- 更新期と過去最高の受注残。空調機器は20〜30年で入れ替えの時期を迎えます。昔に納めた機器の更新が増える時期に入り、注文の残りは過去最高まで積み上がっています。
- 下限を決めた配当。利益の半分を配当に回し、業績が落ちても株主のお金の3.5%は下回らない方針です。不況の年も減配せず、20年、配当を減らしていません。
- 借金に頼らない財務。手元の現金は借入と社債を大きく上回り、事業のお金を自前でまかなえています。
- 建設投資しだいの業績。空調機器は建物ができるときに納めるので、建設の計画が延びたり見直されたりすると、そのまま売上がずれます。人手不足で工期が延び、今期の出だしは出荷が遅れて減益で、上半期も2割の減益計画です。コロナの年は営業利益が3割近く減りました。
- 赤字が続く中国事業。中国の工場は、この8年で6回の営業赤字で、2020年には工場の減損も出しました。中国の建設市場の停滞を、会社も一時的ではなく構造的なものと見ています。
- 同業より低い利益率。同じ空調分野の2社より、売上に残る利益が少なめです。人件費や物流費が増えるなか、値上げで追いつけるか。
出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2027年3月期第1四半期決算短信2021年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書。
いつも見ている8つの基準
配当はどう動いたか

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 1株配当(分割調整後) | 実額 | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2017 | 12.0円 | 36円 | 24.0% |
| 2018 | 13.3円 | 40円 | 26.8% |
| 2019 | 14.3円 | 43円 | 27.0% |
| 2020 | 19.3円(うち記念3.3円) | 58円 | 25.2% |
| 2021 | 16.7円 | 50円 | 25.7% |
| 2022 | 16.7円 | 50円 | 31.4% |
| 2023 | 19.0円 | 57円 | 31.9% |
| 2024 | 35.0円 | 105円 | 39.6% |
| 2025 | 50.0円 | 54+32円 | 46.4% |
| 2026 | 50.0円 | 50円 | 50.2% |
| 2027予想 | 50円 | 50円 | 46.6% |
配当性向は決算短信の連結の値です。10年の窓の外でも、2006年3月期から2010年3月期は8円→10円→12円→12円→12円(分割前の実額)で、リーマン・ショックの年も減らしていません。
出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(中間・増配)及び期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ(2023年11月8日)。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 3月末終値(分割調整後) | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 533.00円 | 2.25% |
| 2018 | 556.67円 | 2.40% |
| 2019 | 499.00円 | 2.87% |
| 2020 | 465.33円 | 4.15% |
| 2021 | 726.00円 | 2.30% |
| 2022 | 576.00円 | 2.89% |
| 2023 | 551.33円 | 3.45% |
| 2024 | 1290.00円 | 2.71% |
| 2025 | 1204.00円 | 4.15% |
| 2026 | 1199.00円 | 4.17% |
株価:東京証券取引所の各3月末終値(分割調整後)。過去利回りは各期配当(記念配当を含む)を3月末終値で割った計算値です。
業績と財務の10年





業績と財務の10年表
| 3月期 | 売上高 | 営業利益率 | EPS | 営業CF | 現金等 | 自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 386億円 | 14.3% | 50.02円 | 52億円 | 125億円 | 62.9% | 12.3% |
| 2018 | 404億円 | 13.6% | 49.71円 | 58億円 | 137億円 | 62.4% | 11.1% |
| 2019 | 410億円 | 13.1% | 53.17円 | 36億円 | 152億円 | 63.9% | 10.9% |
| 2020 | 443億円 | 20.4% | 76.69円 | 72億円 | 173億円 | 67.9% | 14.3% |
| 2021 | 392億円 | 16.8% | 64.75円 | 56億円 | 140億円 | 70.9% | 10.8% |
| 2022 | 420億円 | 13.6% | 53.04円 | 36億円 | 141億円 | 71.6% | 8.1% |
| 2023 | 448億円 | 13.4% | 59.54円 | 41億円 | 143億円 | 71.1% | 8.5% |
| 2024 | 519億円 | 16.6% | 88.37円 | 89億円 | 177億円 | 69.4% | 11.3% |
| 2025 | 570億円 | 17.5% | 107.68円 | 57億円 | 156億円 | 71.7% | 12.8% |
| 2026 | 593億円 | 15.9% | 99.59円 | 80億円 | 174億円 | 67.9% | 11.0% |
EPSは2024年12月の株式分割(1株→3株)に合わせています(2021年3月期以前は有報の値を3で割りました)。2020年3月期は、中国子会社の工場の減損損失10.4億円を特別損失に計上しています。2025年4月に2030年満期の転換社債60億円(転換価額1,386円)を発行し、自社株買いの資金に充てました。
出典:2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2030年満期ユーロ円建取得条項付転換社債型新株予約権付社債の発行条件等の決定に関するお知らせ。
同業と比べる
新晃工業と同じくAHUを作る木村工機と、ビル空調の自動制御を手がける日本電技を並べました。3社とも3月期決算です。
| 2026年3月期 | 新晃工業 6458 | 木村工機 6231 | 日本電技 1723 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 593億円 | 179億円 | 464億円 |
| 営業利益率 | 15.9% | 25.6% | 25.5% |
| ROE | 11.0% | 25.4% | 19.6% |
| 自己資本比率 | 67.9% | 57.2% | 76.7% |
| 配当性向 | 50.2% | 21.7% | 30.2% |
| 予想利回り | 4.03% | 1.65% | 2.19% |

木村工機は子会社がなく、単体の数字です。予想利回りは2026年9月24日終値1,241円・12,100円・2,560円と、今期予想配当50円・200円・56円で計算しました(日本電技は2026年4月に1株→4株の分割後)。
出典:新晃工業 2026年3月期決算短信、木村工機・日本電技の2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月24日終値)。
最新決算を確かめる

2027年3月期は、売上高630億円(前期比6.2%増)、営業利益100億円(同5.9%増)、純利益72億円(同5.5%増)を予想。ただし上半期は営業利益28億円(前年同期比21.7%減)の計画で、後半に偏っています。年間配当は50円の据え置き予定です。次は中間決算で、上半期の計画を守れたかと、注文残の出荷が進んでいるかを確かめます。
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信。
決算とIRの記録
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書業績予想の修正に関するお知らせ転換社債の発行条件等の決定に関するお知らせ中期経営計画「move.2027」策定に関するお知らせ剰余金の配当及び期末配当予想の修正に関するお知らせ。
2017年3月期から2026年3月期のうち、記念配当は2020年3月期の創立70周年記念配当10円(分割前)だけで、特別配当はありません。2024年12月1日の株式分割(1株→3株)は、配当・EPS・株価とも分割後の株数に合わせています。2022年11月に2020年3月期の訂正有価証券報告書が出ていますが、監査の補助者の人数の訂正で、業績と配当の数字は変わっていません。
過去の利回りは、各期配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。