保有銘柄カルテ

新晃工業

証券コード 6458
機械東証プライム業務用空調機器
配当利回り(予想)4.03%
株価は2026年9月24日終値。業績は2026年3月期の実績(連結)です。予想利回りは2027年3月期の配当50円で計算しています。
最終更新 2026年9月24日
株価1,241円
1株配当(予想)50円
🐔 いま持っている分
保有株数34株
1年でもらえる配当(税引前・予想)1,700円
買った値段での利回り4.22%

取得総額40,290円、表示取得単価は1,185円(分割後)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • ビル空調の専門メーカー。大きな建物の換気と冷暖房を受け持つ「エアハンドリングユニット(AHU)」に強みを持ちます。
  • 1950年に大阪で創業。翌年に国内初のファンコイルユニットを完成させ、75年あまり業務用空調を作り続けています。
  • 建物ごとの一品もの。オフィスビル・工場・病院・データセンターなど、建物の設計に合わせて1台ずつ設計・製造します。
  • 日本が売上の9割近く。日本とアジア(主に中国)の2つに分かれ、利益はほぼ日本で稼いでいます。
設備工事会社から注文を受ける→建物に合わせてAHUを設計・製造→納めたあとも整備・入れ替えを受ける
2026年3月期・事業別の割合
売上日本 86.5%■アジア 13.5%利益日本 100.0%
秘書のリツ売上の13%はアジアだけど、利益はほとんど日本で出しているよ。アジアは中国の工場で、2026年3月期は1.2億円の営業赤字。日本では、空調工事と整備を受け持つグループ会社の売上が146億円まで伸びて、中期経営計画の目標を前倒しで超えたね。

利益の横棒は日本セグメントの利益(95.4億円)だけを表しています。アジアは営業赤字(1.2億円)のため棒にしていません。売上の割合は、セグメント間の取引を消去したあとの外部売上で計算しました。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信。

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ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。2006年3月期から20年、配当を減らしておらず、リーマン・ショックの前後も黒字を保った。ただし、業績は建物への設備投資しだいで、不況やコロナの年は売上が1〜2割落ちた。
秘書のリツリーマン・ショックの前後は、売上が2年で17%減ったけど、赤字にはならなかったよ。2008年3月期の333億円から2010年3月期は276億円。それでも配当は12円(分割前の実額)を守ったね。コロナの2021年3月期も、売上11%減・営業利益27%減だったけど、普通配当は増やしているよ。

出典:2010年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書。

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強みと懸念点

⭐ 強み
  • 大きな建物の空調の要。エアハンドリングユニットは、大きな建物の空気をまとめて入れ替えて冷暖房する装置です。建物ごとに設計する一品もので、霞が関ビルやランドマークタワーなどに納めてきた実績が、建て替えや更新の仕事につながっています。
  • 更新期と過去最高の受注残。空調機器は20〜30年で入れ替えの時期を迎えます。昔に納めた機器の更新が増える時期に入り、注文の残りは過去最高まで積み上がっています。
  • 下限を決めた配当。利益の半分を配当に回し、業績が落ちても株主のお金の3.5%は下回らない方針です。不況の年も減配せず、20年、配当を減らしていません。
  • 借金に頼らない財務。手元の現金は借入と社債を大きく上回り、事業のお金を自前でまかなえています。
🔵 懸念点
  • 建設投資しだいの業績。空調機器は建物ができるときに納めるので、建設の計画が延びたり見直されたりすると、そのまま売上がずれます。人手不足で工期が延び、今期の出だしは出荷が遅れて減益で、上半期も2割の減益計画です。コロナの年は営業利益が3割近く減りました。
  • 赤字が続く中国事業。中国の工場は、この8年で6回の営業赤字で、2020年には工場の減損も出しました。中国の建設市場の停滞を、会社も一時的ではなく構造的なものと見ています。
  • 同業より低い利益率。同じ空調分野の2社より、売上に残る利益が少なめです。人件費や物流費が増えるなか、値上げで追いつけるか。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2027年3月期第1四半期決算短信2021年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書。

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いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
○
売上は伸びているか
593億円。10年で1.5倍。減ったのはコロナの2021年3月期だけ。ただ今期の第1四半期は6.4%減で、上半期も3.4%減の計画。通期予想は630億円。
○
営業利益率は高いか
15.9%。15%を超えているが、同業の木村工機(25.6%)と日本電技(25.5%)より低い。前期の17.5%からも下がった。今期予想は15.9%。
△
1株利益(EPS)は伸びているか
99.59円で、前期の107.68円から減った。10年では約2倍。2021年3月期と2022年3月期にも2年続けて減っている。今期予想は107.23円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。2026年3月期は80億円。
○
配当は増えているか(減っていないか)
普通配当は10年で約4.2倍(分割調整後12円→50円)で、減らした年はない。ただし2022年3月期と2026年3月期は据え置き、今期予想も50円で据え置き。
△
配当性向に無理はないか
50.2%。会社は50%を目安にしていて、方針どおりの水準。今期予想は46.6%。
◎
自己資本比率は高いか
67.9%。同業は57.2%と76.7%。
○
現金は増えているか
現金同等物は174億円で、10年前の125億円から増えた。ただ2020年3月期の173億円からはほぼ横ばい。2025年4月に発行した転換社債60億円も自社株買いに使った。
2026年9月チェック配当は下限を決めた方針で守られている。上半期の減益計画と中国の赤字が、過去最高の注文残で取り戻せるかを決算ごとに確かめる。
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配当はどう動いたか

1株配当の10年推移と今期予想
0204060円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
3月期の決算です。2024年12月1日に1株を3株に分割したため、それより前の配当は3で割って分割後の株数に合わせています。2025年3月期は中間54円(分割前)+期末32円(分割後)で、分割後に直すと18円+32円=50円です。2020年3月期の58円(分割調整後19.3円)には創立70周年の記念配当10円(同3.3円、オレンジの斜線の部分)が入っています。翌年の50円(同16.7円)は記念配当が落ちたためで、普通配当では48円→50円と増えています。
秘書のリツ2024年3月期に、配当が19円から35円へ一気に増えたよ。2023年11月の中期経営計画で「配当性向50%、下限はDOE3.5%」と決めて、その年から段階的に引き上げたんだ。それまでの配当性向は25〜32%くらいだったね。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当(分割調整後)実額配当性向
201712.0円36円24.0%
201813.3円40円26.8%
201914.3円43円27.0%
202019.3円(うち記念3.3円)58円25.2%
202116.7円50円25.7%
202216.7円50円31.4%
202319.0円57円31.9%
202435.0円105円39.6%
202550.0円54+32円46.4%
202650.0円50円50.2%
2027予想50円50円46.6%

配当性向は決算短信の連結の値です。10年の窓の外でも、2006年3月期から2010年3月期は8円→10円→12円→12円→12円(分割前の実額)で、リーマン・ショックの年も減らしていません。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(中間・増配)及び期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ(2023年11月8日)。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.13%2.2517年2.4018年2.8719年4.1520年2.3021年2.8922年3.4523年2.7124年4.1525年4.1726年4.03今
秘書のリツいまの予想利回り4.03%は、10年平均3.13%より高いよ。過去10年の各3月末では2.25〜4.17%。配当を大きく増やした2024年3月期からは、4%前後が続いているね。
予想PER11.6倍
PBR(本決算基準)1.32倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値(分割調整後)期末利回り
2017533.00円2.25%
2018556.67円2.40%
2019499.00円2.87%
2020465.33円4.15%
2021726.00円2.30%
2022576.00円2.89%
2023551.33円3.45%
20241290.00円2.71%
20251204.00円4.15%
20261199.00円4.17%

株価:東京証券取引所の各3月末終値(分割調整後)。過去利回りは各期配当(記念配当を含む)を3月末終値で割った計算値です。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)0200400600営業利益率(%)051015202514.313.613.120.416.813.613.416.617.515.917年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で1.5倍。とくに2024年3月期からの伸びが大きいよ。営業利益率は13〜14%台から、2020年3月期に20%まで上がったあと、コロナとオリンピック需要の一服で下がった。いまは16%前後だね。
1株利益(EPS)
04080120円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で約2倍。ただ、上がる年と下がる年がはっきり分かれるよ。2020年3月期に大きく伸びたあと2年続けて減り、2024年3月期から戻った。2026年3月期は、中国の赤字や費用の増加で減益だったね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%12.317年11.118年10.919年14.320年10.821年8.122年8.523年11.324年12.825年11.026年
秘書のリツROEは10年とも目安の8%を超えているよ。2022・2023年3月期は8%台まで下がったけど、配当と自社株買いで自己資本を返しはじめてから11〜13%に戻ったね。
ROE11.0%
自己資本比率67.9%
営業CF10年連続黒字
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字だよ。2026年3月期は80億円。配当に37億円、自社株買いに49億円を使ったね。
現金及び現金同等物(期末)
050100150200億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で125億円から174億円に増えたけど、ここ6年は140〜177億円の間で行ったり来たりだよ。稼いだお金を配当と自社株買いに回しているからだね。借入金は24億円、転換社債は60億円で、合わせても現金より少ないよ。
業績と財務の10年表
3月期売上高営業利益率EPS営業CF現金等自己資本比率ROE
2017386億円14.3%50.02円52億円125億円62.9%12.3%
2018404億円13.6%49.71円58億円137億円62.4%11.1%
2019410億円13.1%53.17円36億円152億円63.9%10.9%
2020443億円20.4%76.69円72億円173億円67.9%14.3%
2021392億円16.8%64.75円56億円140億円70.9%10.8%
2022420億円13.6%53.04円36億円141億円71.6%8.1%
2023448億円13.4%59.54円41億円143億円71.1%8.5%
2024519億円16.6%88.37円89億円177億円69.4%11.3%
2025570億円17.5%107.68円57億円156億円71.7%12.8%
2026593億円15.9%99.59円80億円174億円67.9%11.0%

EPSは2024年12月の株式分割(1株→3株)に合わせています(2021年3月期以前は有報の値を3で割りました)。2020年3月期は、中国子会社の工場の減損損失10.4億円を特別損失に計上しています。2025年4月に2030年満期の転換社債60億円(転換価額1,386円)を発行し、自社株買いの資金に充てました。

出典:2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2030年満期ユーロ円建取得条項付転換社債型新株予約権付社債の発行条件等の決定に関するお知らせ。

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同業と比べる

新晃工業と同じくAHUを作る木村工機と、ビル空調の自動制御を手がける日本電技を並べました。3社とも3月期決算です。

2026年3月期新晃工業
6458
木村工機
6231
日本電技
1723
売上高593億円179億円464億円
営業利益率15.9%25.6%25.5%
ROE11.0%25.4%19.6%
自己資本比率67.9%57.2%76.7%
配当性向50.2%21.7%30.2%
予想利回り4.03%1.65%2.19%
秘書のリツ売上は3社でいちばん大きいけど、利益率とROEは2社に届かないよ。2社は利益の2〜3割を配当に回していて、新晃工業は半分を配当に回す分、利回りは3社でいちばん高いね。

木村工機は子会社がなく、単体の数字です。予想利回りは2026年9月24日終値1,241円・12,100円・2,560円と、今期予想配当50円・200円・56円で計算しました(日本電技は2026年4月に1株→4株の分割後)。

出典:新晃工業 2026年3月期決算短信、木村工機・日本電技の2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月24日終値)。

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最新決算を確かめる

売上高114億円
営業利益11.8億円
純利益10.7億円
2027年3月期・第1四半期(4〜6月)
売上高114.5億円(前年同期比6.4%減)
営業利益11.8億円(同29.1%減)
純利益10.7億円(同18.3%減)
アジアの営業損益1.7億円の赤字(前年同期は0.6億円の赤字)
通期予想・年間配当据え置き・50円(中間20円)
秘書のリツ第1四半期は減収で、営業利益は29%減ったよ。建設業の供給制約などで機器の出荷の立ち上がりが遅れたのと、人件費や物流費が増えたのが理由。会社は「おおむね計画どおり」として、第2四半期からの出荷で取り戻す見込みだね。

2027年3月期は、売上高630億円(前期比6.2%増)、営業利益100億円(同5.9%増)、純利益72億円(同5.5%増)を予想。ただし上半期は営業利益28億円(前年同期比21.7%減)の計画で、後半に偏っています。年間配当は50円の据え置き予定です。次は中間決算で、上半期の計画を守れたかと、注文残の出荷が進んでいるかを確かめます。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信。

🗓

決算とIRの記録

2026年8月6日 2027年3月期第1四半期決算
売上6.4%減、営業利益29.1%減。通期予想と年間配当50円は据え置き。
2026年5月14日 2026年3月期本決算
売上4.1%増、営業利益5.4%減、純利益12.8%減。年間配当50円(前期と同額)。受注残高は257億円(前期比28.2%増)で過去最高水準。
2026年3月18日 自己株式の取得を終了
中期経営計画で決めた100億円の自社株買いは、2026年3月末までに93億円を取得。
2026年2月10日 業績予想を下方修正
2026年3月期の営業利益予想を101億円から91億円に引き下げ(実績は94億円)。
2025年11月6日 自己株式の消却
発行済株式の6.2%にあたる483万株を消却。
2025年3月13日 転換社債60億円の発行を決議
2030年満期、転換価額1,386円。調達した資金はすべて自社株買いに充てる。
2024年12月1日 株式分割
1株を3株に分割。
2023年11月8日 中期経営計画「move.2027」と増配
2025年3月期から配当性向50%を目安、DOE3.5%を下限とする方針。約5年で100億円を上限に自社株買い。2024年3月期の配当予想も60円から85円に引き上げ(実績は105円)。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書業績予想の修正に関するお知らせ転換社債の発行条件等の決定に関するお知らせ中期経営計画「move.2027」策定に関するお知らせ剰余金の配当及び期末配当予想の修正に関するお知らせ。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2017年3月期から2026年3月期のうち、記念配当は2020年3月期の創立70周年記念配当10円(分割前)だけで、特別配当はありません。2024年12月1日の株式分割(1株→3株)は、配当・EPS・株価とも分割後の株数に合わせています。2022年11月に2020年3月期の訂正有価証券報告書が出ていますが、監査の補助者の人数の訂正で、業績と配当の数字は変わっていません。

過去の利回りは、各期配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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