保有銘柄カルテ

竹内製作所

証券コード 6432
機械(建設機械)東証プライム売上の99%が海外14期連続増配
配当利回り(予想)3.03%
株価は2026年9月10日終値。業績は2026年2月期の実績。上の予想利回りは2027年2月期の予想配当220円で計算しています。最終更新 2026年9月16日
株価7,260円
1株配当(予想)220円
🐔 いま持っている分
保有株数18株
1年でもらえる配当(税引前)3,960円
買った値段での利回り5.30%
🏢

どんな会社か

  • 小型建設機械の専業。長野県坂城町のメーカーで、顧客の所在地で分けると売上の99.4%が海外です
  • 1963年に設立。自動車部品の下請として始まり、1971年にミニショベル、1986年にクローラーローダーの生産を加えました
  • 扱うのは2機種。重さ6トン未満のミニショベルと、不整地で土を積んだり運んだりするクローラーローダーです
  • 売上の57%が北米、40%が欧州。最大の取引先は米国のレンタル会社ユナイテッド・レンタルズで、売上の16.2%を占めます
長野で設計・製造→米英仏の子会社と欧州の卸へ→レンタル会社・販売店→住宅やインフラの工事現場
2026年2月期・顧客の所在地で分けた売上
北米1,284億円・57.0%
欧州894億円・39.7%
アジア・オセアニア40億円・1.8%
日本・その他32億円・1.4%
秘書のリツ日本で作った機械を、ほぼ全部海外で売ってる会社だよ。日本の顧客向けは13億円で、売上の0.6%だけ(国内はOEM=相手先ブランドでの生産)。いちばん大きい取引先は米国のレンタル会社ユナイテッド・レンタルズで、売上の16.2%を占めるんだ。
いま売れている機種と、新工場の計画

北米では住宅購入が停滞し、ミニショベルが伸び悩んでいます。売れているのはクローラーローダーです。インフラやデータセンター建設など、住宅以外の工事で使われています。会社は工場の生産機種を組み替え、2028年2月期にクローラーローダーの生産台数を2025年2月期の2倍にする計画です。専用の新工場も建てます。ただ2026年8月に、稼働を2028年1月から2029年5月へ延ばし、投資額を約180億円から約246億円に見直しました。

出典:2026年2月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・事業等のリスク)。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。住宅とインフラの工事量で売れ行きが変わる
秘書のリツ10年のグラフだけ見ると、ずっと右肩上がりに見えるよね。でもこの会社は、その前に売上が2年で3割を切るところまで落ちた時期があるんだ。2008年2月期の843億円から2010年2月期の232億円へ、72.5%減。いまの14期連続増配は、リーマン後に復配したところから数えた記録なんだよ。買うのはレンタル会社と販売店だから、先行きが読めないと購入を先送りするんだ。

出典:2012年2月期有価証券報告書(リーマン・ショック期の数字)と2026年2月期有価証券報告書。2025年3〜5月は、米国の関税をめぐる先行きの不透明さから北米で購入を見合わせる動きが出て、販売台数が大きく落ち込みました。昔の数字は当時の実額で、10年グラフには含めていません。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 増配の継続。リーマン・ショックのあとに途絶えた配当を2012年2月期に再開してから、14期続けて増配しています。今期から中間配当も始めました。
  • 小型機に絞った品ぞろえ。作るのは小型のショベルとローダーの2機種だけです。得意な分野に絞っているので、売上は大手の何分の一でも、利益率も自己資本で稼ぐ力も建設機械の大手2社を上回ります。
  • 住宅以外で伸びる機種。北米で売れているクローラーローダーは、インフラやデータセンターの建設現場で使われます。住宅市場が鈍るなかでも伸びていて、会社は生産を倍にする計画です。
  • 無借金の財務。借入金はなく、資産の8割以上が自前のお金です。本業のお金の出入りは10年ずっとプラスです。
🔵 懸念点
  • 不況の年の赤字と無配。買い手はレンタル会社や販売店で、先行きが読めないと購入を先送りします。リーマン・ショックのあとは売上が2年で7割減り、3期続けて赤字で、2期は無配でした。売上がまた大きく落ちる年に、14期続く増配を保てるか。
  • 米国の関税。日本で作って米国に輸出するため、関税がそのまま費用になります。値上げで取り戻せるのはその一部で、今期はその分の減益を見込んでいます。
  • 大口顧客と米国への集中。売上の半分以上が米国向けで、上位2社の顧客だけで4分の1を超えます。大口のレンタル会社が購入を控えれば、売上がまとまって減ります。
  • 為替。日本で作ってほぼすべてを海外で売るので、円高になると円に直した売上と利益が減ります。為替で利益が大きく振れる会社です。

米国の顧客向けが売上の55.6%で、上位2社のユナイテッド・レンタルズとHUPPENKOTHENで27.3%を占めます。北米の販売店網は1年で27拠点増え、307拠点になりました。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で830億円→2,253億円、約2.71倍。減ったのはコロナの2021年だけで、2026年は過去最高。
◎
営業利益率は高いか
16.7%。コマツ13.7%・日立建機9.3%を上回る。2020年の10.9%が底で、そこから6期かけて戻した。
◎
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で162.07円→611.92円、約3.78倍。下回ったのは2020年だけ。ただし今期予想560.7円は8.4%の減益。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年は229億円。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
14期連続の増配。10年で26円→210円で約8.1倍。今期から中間配当も始める。
○
配当性向に無理はないか
34.3%。目安の30〜50%の中で、今期予想は39.2%。会社は「連結配当性向40%を目指す」としていて、まだ届いていない。
◎
自己資本比率は高いか
83.0%。借入金はなく、建設機械2社(54.7%・48.5%)を大きく上回る。
◎
現金は増えているか
10年で236.3億円→562.4億円、約2.38倍。
2026年9月チェック財務と増配は固い。米国の関税と住宅市場、リーマン期のような落ち込みへの耐性を確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当
1株配当の10年推移
050100150200250円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ2017年2月期の26円から2026年2月期の210円へ、10年で8.1倍。下がった年はないよ。2024年の斜線は創業60周年の記念配当5円の分。それを除いた普通配当153円でも、前の期の98円より多いんだ。2027年2月期からは中間配当を始めて、予想は中間110円・期末110円の220円だよ。
配当・配当性向の10年表
2月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向
2017262616.0%
2018363618.0%
2019454518.8%
2020505026.2%
2021535325.9%
2022686824.3%
2023989829.2%
202415315828.8%
202520020036.2%
202621021034.3%
2027予想22022039.2%
キャッシュフローを成長投資に優先配分し、月商の2ヶ月から2.5ヶ月分を目安として運転資金を確保したうえで、余剰資金を株主還元に充当する。① 連結配当性向 40% を目指し、段階的に引き上げていく。

有価証券報告書の配当政策の一節です。配当性向は2025年2月期が36.2%、2026年2月期が34.3%で、今期の予想は39.2%。40%にはまだ届いていません。同じ方針の②で、自己株式の取得も「機動的に実施する」としています。2024年10月から2025年1月にかけて、70億円で145万9,700株を買いました。 配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。株式分割はありません。

秘書のリツこの方針、お金を回す順番がはっきりしてるんだ。まず成長のための投資、次に月商2〜2.5か月分の運転資金、残りを株主へ。下限の金額は決めていないから、利益が大きく落ちた年にどうするかは書かれていないよ。

出典:2026年2月期有価証券報告書2021年2月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策)と各年の決算短信。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
01234%点線は10年平均 2.56%1.1617年1.3918年2.3119年3.0220年1.9721年2.6522年3.3723年3.0024年3.9025年2.8026年3.03今
秘書のリツいまの予想利回り3.03%は、10年平均2.56%を0.47ポイント上回るよ。配当は26円から210円へ8.1倍になったけど、株価も2,248円から7,500円へ3.3倍になったからね。いちばん高かったのは2025年2月期の3.90%、低かったのは2017年2月期の1.16%だよ。
予想PER12.9倍
PBR(本決算基準)1.79倍
過去の期末利回りを数字で見る
2月期期末利回り
20171.16%
20181.39%
20192.31%
20203.02%
20211.97%
20222.65%
20233.37%
20243.00%
20253.90%
20262.80%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年2月末の終値。各年の配当を2月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月10日終値7,260円と会社予想配当220円から計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)06001,2001,8002,400営業利益率(%)0510152016.115.014.010.911.812.611.916.617.416.717年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で2.7倍。営業利益率は2020年2月期の10.9%が底で、そこから6期かけて16.7%まで戻したよ。2024年2月期に売上が1,790億円から2,126億円へ一段上がって、利益率も16.6%に回復したんだ。
1株利益(EPS)
0160320480640円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で約3.78倍で、下回ったのは2020年だけ。2026年2月期は売上・各段階利益とも過去最高だったよ。ただし今期の会社予想560.7円は、関税の影響で8.4%の減益見込みだね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
05101520%赤の点線は一般的な目安 8%13.517年14.918年15.719年11.320年11.321年13.822年14.123年19.424年16.625年16.026年
秘書のリツROEは10年ずっと目安の8%以上だよ。2024年2月期の19.4%がいちばん高くて、2026年は16.0%。会社は株主資本コストを10%とみていて、中期経営計画の最終年度にROE17.0%以上を目標にしてるね。
ROE16.0%
自己資本比率83.0%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
0150300450600億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で236.3億円から562.4億円へ。借入金はないんだ。2025年2月期にいったん減ったのは、70億円の自社株買いをした年だからだよ。
業績・財務の10年表
2月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
2017830134.016.1%162.0713.5%72.7%
2018943141.315.0%200.2014.9%74.5%
20191,102154.114.0%238.8315.7%74.5%
20201,159126.510.9%190.6411.3%76.8%
20211,123132.111.8%204.7811.3%77.8%
20221,409177.612.6%279.9113.8%75.9%
20231,790212.211.9%335.1914.1%76.7%
20242,126353.016.6%548.5819.4%74.5%
20252,132371.417.4%552.4516.6%76.7%
20262,253376.916.7%611.9216.0%83.0%
営業CFと期末の現金(億円)
2月期営業CF現金同等物
201768.2236.3
2018104.1304.1
201984.2344.6
202054.9336.1
2021103.8396.2
2022137.8466.5
202385.4435.2
2024246.4546.8
202582.8460.5
2026228.9562.4

長期数値の出典:2026年2月期有価証券報告書2021年2月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に丸めています。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

建設機械の大手であるコマツと日立建機を並べました。

建設機械 3社竹内製作所コマツ日立建機
売上高2,253億円4兆1,328億円1兆4,055億円
営業利益率16.7%13.7%9.3%
自己資本比率83.0%54.7%48.5%
配当性向34.3%45.9%50.9%
予想配当利回り3.03%2.57%3.34%
秘書のリツ売上で比べると、コマツは竹内の18倍、日立建機は6倍あるんだ。小さい機械に絞った竹内が、利益率と自己資本比率では2社を上回ってるよ。配当性向は3社でいちばん低いから、方針どおり40%まで上げる余地は残ってるね。

※竹内製作所は2026年2月期、コマツと日立建機は2026年3月期の連結実績です。会計基準がそろっていません(竹内製作所は日本基準、コマツは米国基準、日立建機はIFRS)。コマツの自己資本比率は会社が示す株主資本比率、日立建機は親会社株主持分比率です。予想配当利回りは2026年9月10日終値と、各社の2027年の予想配当(コマツ190円・日立建機190円)で計算しました。

出典:各社の直近の決算短信。株価は2026年9月10日終値です。

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直近の決算と注意点

2027年2月期第1四半期は増収・営業減益でした。

2026年3〜5月・前年同期との比較
売上高568億円/+12.2%
営業利益100億円/−9.3%
親会社純利益74億円/+0.2%
受注高903億円/+59.2%

米国の関税で19億円の減益要因がありました。受注高が大きく増えたのは、米国の大手レンタル会社からまとまった受注があったためです。通期では、関税のコスト増187億円のうち価格に転嫁できるのは75億円で、差し引き112億円の減益を会社は見込んでいます。2026年8月には、クローラーローダー新工場の稼働開始を2028年1月から2029年5月へ延期し、総投資額を約180億円から約246億円に見直しました(理由は建設業界の人手不足と建設コストの上昇)。

出典:2027年2月期第1四半期決算短信2026年2月期有価証券報告書。

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決算とIRの記録

2026年8月28日 クローラーローダー新工場の延期
稼働開始を2028年1月から2029年5月へ延期し、総投資額を約180億円から約246億円に変更しました。理由は建設業界の人手不足と建設コストの上昇です。工場の規模と生産能力は変えていません。2027年2月期の業績への影響は軽微としています。
2026年7月10日 2027年2月期 第1四半期
売上568億円(前年同期比+12.2%)、営業利益100億円(△9.3%)、純利益74億円(+0.2%)。米国の関税で19億円の減益でした。受注高は903億円(+59.2%)で、米国の大手レンタル会社からまとまった受注がありました。受注高と受注残高の開示は、2027年2月期で終えるとしています。通期予想と配当予想220円に変更はありません。
2026年4月10日 2026年2月期 本決算・中間配当の開始
売上2,253億円(+5.7%)、営業利益377億円(+1.5%)、純利益283億円(+8.3%)で、いずれも過去最高。年間配当は210円(前期200円)。同じ日に、2027年2月期から中間配当を始めると発表しました。今期予想は売上2,440億円、営業利益373億円、純利益259億円、配当220円です。
2026年1月16日 筆頭株主の株式会社テイクが株式を取得
株式会社テイク(代表は竹内明雄氏)が、竹内敏也社長と公益財団法人TAKEUCHI育英奨学会から382万1,927株(議決権の8.30%)を取得すると公表しました。目的は「安定株主として長期保有すること」です。2026年2月末のテイクの持株比率は19.40%で、筆頭株主です。
2025年7月・10月 2026年2月期の予想を下げて、上げた
7月は米国の関税と販売の落ち込みで、純利益予想を292億円から232億円へ下方修正。同時に「未定」だった配当予想を200円としました。10月は米国での値上げなどで純利益予想を264億円へ上方修正し、配当予想を210円に引き上げています。
2026年9月11日 このページについて
2017年2月期から2026年2月期までの有価証券報告書と決算短信、2027年2月期第1四半期決算短信を読んでカルテを作りました。リーマン・ショック期の数字は2012年2月期の有価証券報告書によります。次の決算発表(第2四半期)は、例年どおりなら10月上旬です(2025年は10月10日)。中間配当110円の基準日は8月31日でした。
⚠ 注意事項
このページは自分の投資記録として情報をまとめたもので、売買の推奨を目的としたものではありません。将来の運用成果を保証するものでもありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

数字は2026年9月10日時点。主な出典は竹内製作所の2026年2月期有価証券報告書(2022年2月期〜2026年2月期)、2021年2月期有価証券報告書(2017年2月期〜2021年2月期)、2012年2月期有価証券報告書(2008年2月期〜2012年2月期)、2026年2月期決算短信、2027年2月期第1四半期決算短信、および各適時開示です。地域別の売上は2026年2月期有価証券報告書の中期経営計画の表、顧客の所在地別と主要な顧客の売上は同報告書のセグメント情報によります。株価と過去の配当利回りはIR BANKの株価データで計算しました。同業比較はコマツ・日立建機の2026年3月期決算短信によります。
※2015年9月1日に1株を3株にする株式分割をしています。10年の配当とEPSは分割後の数字です。
※復配後の連続増配の数え方は、2012年2月期から2016年2月期の配当を分割に合わせて調整した値(IR BANK)で確認しています。
※表示金額は読みやすさのため億円単位に丸めています。PERは会社予想EPS560円69銭で計算しています。
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