保有銘柄カルテ

アイチコーポレーション

証券コード 6345
機械東証プライム高所作業車
配当利回り(予想)4.43%
株価は2026年9月24日終値。業績は2026年3月期の実績(連結)です。予想利回りは2027年3月期の配当65円で計算しています。
最終更新 2026年9月25日
株価1,467円
1株配当(予想)65円
🐔 いま持っている分
保有株数28株
1年でもらえる配当(税引前・予想)1,820円
買った値段での利回り5.81%

取得総額31,304円、取得単価は1,118円です。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 高所作業車の専門メーカー。電線や通信線の工事で使う、トラックに載せた高所作業車で国内の高いシェアを持ちます。
  • 1962年に名古屋で創業。愛知車輌として始まり、60年あまり工事用の特殊車両を作り続けています。
  • 電力・通信とレンタルが大口の客。電柱を立てる穴掘建柱車や、建設現場で使う自走式の高所作業車も作ります。
  • 新車と整備の2本柱。新車(特装車)が売上の4分の3、部品・修理が4分の1。修理は売上総利益の4割を稼ぎます。
トラックの車台を仕入れる→高所作業の装置を載せて納める→点検・修理・車検を長く受け持つ
2026年3月期・事業別の割合
売上特装車 74.9%■部品・修理 23.6% ■その他 1.5%利益特装車 57.9%部品・修理 39.5%■その他 2.6%
秘書のリツ部品・修理は売上の4分の1なのに、もうけの4割を出しているよ。2026年3月期は、新車が電力業界向けの減少で3%減った一方、修理が11%伸びたね。会社は点検の提案や車検の取り込みを進めているよ。

利益の横棒は売上総利益の割合です。この会社はセグメントごとの営業利益を開示していません。売上は特装車446.5億円・部品・修理140.6億円・その他9.0億円、売上総利益は76.1億円・52.0億円・3.4億円です。2025年5月に豊田自動織機の子会社を離れ、いまは伊藤忠商事(27.28%)と豊田自動織機(21.41%)の持分法適用関連会社です。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。リーマン・ショックのあと、売上が2年で半分以下になり、配当も半分に減らした。
秘書のリツリーマン・ショックのときは、売上が765億円から344億円まで落ちたよ。2008年3月期から2010年3月期の2年で55%減。赤字にはならなかったけど、配当は20円から10円に減らして、そのあと2015年3月期まで10円のままだったね。

出典:2010年3月期有価証券報告書。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • トラック搭載型で高いシェア。電線や通信線の工事は、トラックに載せた高所作業車がないとできません。電力・通信会社に欠かせない車両で、会社は高所作業車の国内トップメーカーと位置づけています。
  • 納めたあとも稼ぐ修理事業。一度納めた車両は、点検・修理・車検を長く受け持ちます。売上の4分の1ながら、もうけの4割を稼ぐ事業で、新車が減った年も伸びました。
  • 利益の6割以上を配当へ。利益の60%以上を配ると基準を決め、この7年は毎年増配しています。自社株買いも続けています。
  • 借入金のない財務。自己資本が総資産の8割あり、銀行からの借入はありません。リーマン・ショックで売上が半分以下になった年も、赤字にはなりませんでした。
🔵 懸念点
  • 不況で売上が半分に。電力・通信会社やレンタル会社は、不況になると車両の買い替えを先に延ばします。リーマン・ショックの後は売上が半分以下になり、配当も半分に減らしました。利益に連動する方針なので、不況が来れば配当も減ります。
  • 車台と大口客に頼る形。高所作業の装置は、自動車メーカーから仕入れたトラックの車台に載せて作ります。2024年3月期は車台の認証が遅れただけで、売上が1割あまり減りました。お客さんが電力・通信とレンタルに偏っているのも同じ弱さです。
  • 伸び悩む売上と目標。売上は10年前を下回っています。2029年度の営業利益目標は1年で140億円から115億円に下げましたが、それでも今の1.5倍です。修理と海外でその差を埋められるか。

出典:2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書2024年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
△
売上は伸びているか
596億円で、10年前の626億円を下回る。10年で減った年が4回。直近2年は増えた。今期予想は630億円。
○
営業利益率は高いか
12.6%。10年ずっと10〜12%台で安定している。同業の北越工業(12.9%)とほぼ同じ、極東開発工業(5.5%)より高い。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
100.73円で、10年で約1.5倍。ただ減った年が4回ある。2026年3月期は自社株買いで株数が減ったのと、投資有価証券の売却益12.5億円も効いている。今期予想は103.78円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。ただ2026年3月期は売掛金の増加で8億円まで減った。
○
配当は増えているか(減っていないか)
10年で3.3倍(18円→60円)で、減らした年はない。据え置きは2019年3月期の1回。今期予想は65円。
△
配当性向に無理はないか
59.6%。会社は60%以上を基準にしていて、方針どおりの水準。今期予想は62.6%。
◎
自己資本比率は高いか
81.2%。同業は68.5%と55.7%。
△
現金は増えているか
手元資金は267億円で、10年前の272億円とほぼ同じ。2025年の自社株買い128億円で、前期の469億円から大きく減った。
2026年9月チェック配当は利益の6割以上を回す方針で増え続けている。売上が伸び悩むなか、修理の伸びと海外で利益を積み増せるかを決算ごとに確かめる。
🪙

配当はどう動いたか

1株配当の10年推移と今期予想
0204060円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
3月期の決算です。株式分割はなく、記念配当・特別配当もありません。2025年3月期は中間20円+期末35円、2026年3月期は中間30円+期末30円、2027年3月期の予想は中間33円+期末32円です。
秘書のリツ2025年3月期に、配当が40円から55円へ大きく増えたよ。2020年度から配当性向50%を目安にしていて、2025年6月の有価証券報告書からは「配当性向60%以上」を掲げているよ。10年前の配当性向は27%くらいだったね。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当配当性向
201718円27.3%
201822円29.5%
201922円30.9%
202024円37.8%
202132円41.6%
202234円45.9%
202336円45.5%
202440円56.9%
202555円64.7%
202660円59.6%
2027予想65円62.6%

配当性向は決算短信の連結の値です。10年の窓の外では、2009年3月期の20円から2010年3月期に10円へ減配し、2015年3月期まで10円のままでした。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2010年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2025年3月期決算短信。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.64%2.1017年3.0318年3.1419年3.5020年3.6021年3.8522年4.5223年3.7124年4.3625年4.6226年4.43今
秘書のリツいまの予想利回り4.43%は、10年平均3.64%より高いよ。過去10年の各3月末では2.10〜4.62%。配当が増えるにつれて、利回りも2%台から4%台に上がってきたね。
予想PER14.1倍
PBR(本決算基準)1.26倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値期末利回り
2017856円2.10%
2018725円3.03%
2019700円3.14%
2020685円3.50%
2021890円3.60%
2022882円3.85%
2023796円4.52%
20241,078円3.71%
20251,261円4.36%
20261,299円4.62%

株価:東京証券取引所の各3月末終値。過去利回りは各期配当を3月末終値で割った計算値です。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)0100200300400500600700営業利益率(%)05101512.512.311.310.011.912.112.111.912.512.617年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年、530〜630億円のあいだで上下しているよ。2024年3月期はトラックの車台の認証遅れで531億円まで減って、翌年に戻った。営業利益率はずっと10〜12%台で、大きく崩れていないね。
1株利益(EPS)
04080120円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは2026年3月期に初めて100円を超えたよ。純利益の伸びは5%だけど、自社株買いで発行済株式が13%減ったぶん、1株あたりが大きく伸びた。10年で純利益は1.3倍、EPSは1.5倍だね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%9.517年9.918年8.819年7.420年8.421年7.622年7.723年6.624年7.625年8.426年
秘書のリツROEは目安の8%前後を行ったり来たりしているよ。利益率は悪くないけど、自己資本が総資産の8割と厚いぶん、低めに出るんだ。自社株買いで自己資本を減らした2026年3月期は8.4%に戻ったね。
ROE8.4%
自己資本比率81.2%
営業CF10年連続黒字
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字だよ。ただ2026年3月期は8億円と少なめ。期末に売上債権が38億円増えたのが理由で、第1四半期には売掛金が83億円減って回収が進んでいるね。
手元資金(現金及び預金+預け金・期末)
0100200300400500億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ手元資金は469億円まで増えたあと、2026年3月期に267億円まで減ったよ。豊田自動織機が持っていた株を中心に、1,000万株を128億円で買い戻したからだね。銀行からの借入金はないよ。
業績と財務の10年表
3月期売上高営業利益率EPS営業CF手元資金自己資本比率ROE
2017626億円12.5%65.94円105億円272億円66.7%9.5%
2018615億円12.3%74.53円31億円263億円75.5%9.9%
2019618億円11.3%71.18円15億円257億円77.2%8.8%
2020583億円10.0%63.42円76億円307億円82.1%7.4%
2021593億円11.9%76.84円109億円378億円80.7%8.4%
2022566億円12.1%74.09円40億円381億円84.0%7.6%
2023607億円12.1%79.16円45億円390億円82.1%7.7%
2024531億円11.9%70.26円71億円421億円86.2%6.6%
2025593億円12.5%84.96円99億円469億円83.7%7.6%
2026596億円12.6%100.73円8億円267億円81.2%8.4%

手元資金は「現金及び預金」と「預け金」の合計です。2023年3月期までは、資金の大半を当時の親会社・豊田自動織機のグループ資金口座(CMS)に預けていて、貸借対照表では「預け金」でした。2024年3月期に全額を銀行へ預け替えたため、それ以降は「現金及び預金」に入っています。2026年3月期の純利益には、投資有価証券の売却益12.5億円(前期は8.7億円)が入っています。

出典:2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書2024年3月期有価証券報告書2022年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2020年3月期有価証券報告書2018年3月期有価証券報告書2027年3月期第1四半期決算短信。

🤝

同業と比べる

高所作業車も作る北越工業と、トラックに載せる特装車の大手・極東開発工業を並べました。3社とも3月期決算です。

2026年3月期アイチ
6345
北越工業
6364
極東開発工業
7226
売上高596億円556億円1,613億円
営業利益率12.6%12.9%5.5%
ROE8.4%13.0%3.2%
自己資本比率81.2%68.5%55.7%
配当性向59.6%35.1%145.8%
予想利回り4.43%2.83%5.20%
秘書のリツ利益率は北越工業と同じくらいで、財務の固さは3社でいちばんだよ。ROEが北越工業より低いのは、自己資本が厚すぎるから。極東開発工業は特別損失で利益が減って、配当性向が100%を超えているね。

予想利回りは2026年9月24日終値1,467円・2,544円・2,308円と、今期予想配当65円・72円・120円で計算しました。極東開発工業は今期の配当を140円から120円に減らす予想です。北越工業の2026年3月期の営業CFは24億円の赤字でした。

出典:アイチコーポレーション 2026年3月期決算短信北越工業 2026年3月期決算短信極東開発工業 2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月24日終値)。

🧾

最新決算を確かめる

売上高98.9億円
営業利益3.2億円
純利益6.2億円
2027年3月期・第1四半期(4〜6月)
売上高98.9億円(前年同期比7.4%増)
営業利益3.2億円(同10.0%増)
純利益6.2億円(同102.2%増)
部品・修理の売上31.8億円(同9%増)
通期予想・年間配当据え置き・65円(中間33円)
秘書のリツ第1四半期は、新車も修理も前の年より売れたよ。新車は海外向けと、建設・荷役などの汎機業界向けが増えた。ただ在庫の評価損を出したので、新車の売上総利益は38%減ったね。

第1四半期は毎年、売上も利益も小さく出る時期です。2027年3月期は、売上高630億円(前期比5.7%増)、営業利益79億円(同5.2%増)、純利益67億円(同0.6%増)を予想。年間配当は65円(前期より5円の増配)の予定です。次は中間決算で、新車の利益率が戻っているかと、修理の伸びが続いているかを確かめます。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信。

🗓

決算とIRの記録

2026年7月30日 2027年3月期第1四半期決算
売上7.4%増、営業利益10.0%増。通期予想と年間配当65円は据え置き。
2026年5月22日 伊藤忠商事と覚書
株式の発行などで伊藤忠商事の議決権が3分の1以下になる場合は、事前に同社の承諾を得る。
2026年4月24日 2026年3月期本決算
売上0.5%増、営業利益1.0%増、純利益5.1%増。年間配当60円(前期55円)。今期は65円の予想。
2026年2月20日 自己株式の消却
公開買付けで取得した1,000万株を消却し、発行済株式は6,457万株に。
2025年5月15日 筆頭株主が伊藤忠商事に
豊田自動織機が1,760万株を伊藤忠商事に譲渡。伊藤忠商事27.28%、豊田自動織機21.41%に。
2025年5月14日 自己株式の公開買付けが完了
1株1,283円で1,000万株、128億円を取得。うち909万株は豊田自動織機からで、同社の子会社ではなくなった。
2025年3月19日 伊藤忠商事と資本業務提携
国内でのバリューチェーンの延伸と、海外市場の開拓で協力。同じ日に自己株式の公開買付けを決議。
2024年3月期 車台の認証遅れ
主力のトラック搭載型に使う車台の認証が遅れ、売上は12.4%減。翌期に繰り越した分が戻った。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書2025年3月期有価証券報告書自己株式消却に関するお知らせ2024年3月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2017年3月期から2026年3月期に、株式分割・併合、記念配当・特別配当はありません。手元資金は「現金及び預金」と「預け金」の合計で、キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」とは一致しません。

過去の利回りは、各期配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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