保有銘柄カルテ

アルプス技研

証券コード 4641
サービス業(技術者派遣)東証プライム普通配当は10年減配なし
配当利回り(予想)4.28%
株価は2026年9月11日終値。業績は2025年12月期の連結実績です。予想利回りは2026年12月期の配当36円(分割後換算)で計算しています。
最終更新 2026年9月16日
株価841円
1株配当(予想・分割後換算)36円
🐔 いま持っている分
保有株数99株
1年でもらえる配当(税引前・予想)3,564円
買った値段での利回り4.22%

取得総額84,381円。表示取得単価は852円(丸め値)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 技術者を正社員で採用する会社。メーカーの設計・開発現場へ派遣し、機械、電気・電子、ソフトの仕事を引き受けます。
  • 1968年、相模原の設計事務所から創業。人を紹介して終わりではなく、自社で雇用・教育を続けます。
  • 派遣と受託が中心。海外では設備の設計・製作・据付、メンテナンス、人材サービスも手がけています。
技術者を採用・教育→メーカーで設計・開発→契約料金を受け取る
2025年12月期・売上の内訳
アウトソーシングサービス479億円・91.0%
グローバル46億円・8.8%
その他(介護など)約1億円・0.2%
売上が動く仕組みをくわしく見る

売上を動かすのは、働く技術者の人数、仕事に就いている割合、契約単価です。派遣先の仕事が減っても、正社員の人件費は残ります。稼働率が落ちると利益に響く仕組みです。

出典:2025年有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント)。売上は外部顧客向けです。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。メーカーの開発投資が減ると、技術者の稼働率が下がって利益に響く
秘書のリツリーマン・ショックの2009年12月期は、売上30.9%減・営業赤字4.65億円で、普通配当も42円から20円に減ったよ(当時の実額)。仕事が途切れた技術者にも給与を払う仕組みだから、不況がそのまま利益に出るんだ。直近10年の減配なしは、次の不況でも配当を守れる保証ではないね。

出典:会社の各年の決算短信と有価証券報告書。2009年12月期は営業CFもマイナスでした。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 技術者を正社員で育てる。技術者を正社員で採用し、自社で教育してからメーカーの設計・開発の現場に送り出します。育てた技術者の数だけ売上が増える仕組みで、売上と利益は長く伸びてきました。
  • 厚い自己資本。工場のいらない商売なので、稼いだお金が手元に残ります。本業のお金の出入りは10年ずっとプラスで、自前のお金の割合は比べた同業2社を上回ります。
  • 配当方針の明文化。利益の50%以上を株主に返す方針で、2025年に「50%」を「50%以上」に改めました。利益が伸びた分だけ配当も増え、この10年、普通配当を減らしていません。
🔵 懸念点
  • 今期は減益の見込み。技術者の給与を上げた分だけ原価が上がり、中間期は減益でした。今期は利益の半分以上を配る予想で、利益が戻らなければ増配の余地は小さくなります。
  • 稼働率と人件費。技術者は正社員なので、派遣先の仕事が途切れても給与を払い続けます。メーカーが開発投資を絞ると、働いていない技術者の人件費がそのまま利益を削ります。
  • 不況で減配した過去。リーマン・ショックのあとはメーカーがいっせいに開発を絞り、売上が3割減って赤字になり、配当を半分以下に減らしました。この10年の減配なしは、不況のときに配当を守れる保証ではありません。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で267億円→526億円、約1.97倍。減ったのはコロナの2020年だけ。
○
営業利益率は高いか
10.3%。目安の10%は満たすが、同業2社の14.5%・15.1%より低い。10年でも9.9〜11.0%の横ばい。
◎
1株利益(EPS)は伸びているか
分割調整後で29.5円→67.6円、約2.29倍。10年で減った年はない(2024年は横ばい)。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
普通配当は10年で減配なし。14.85円→36.00円で約2.42倍(据え置きは2024年の1回)。
△
配当性向に無理はないか
53.3%。目安の30〜50%を少し超える。今期予想も約54%。会社の方針は「配当性向50%以上」。
◎
自己資本比率は高いか
69.5%。同業2社(54.3%・57.7%)を上回り、10年ずっと60%超え。
◎
現金は増えているか
10年で69.9億円→132.3億円。
2026年9月チェック財務は厚い。今期の減益と、配当に回す割合を継続して確認する。
🪙

配当はどう増えたか

普通配当記念配当点線の枠=会社予想
1株配当の10年推移と今期予想・分割調整後
010203040円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年予
秘書のリツ普通配当は10年で14.85円から36.00円へ、約2.42倍。減った年はなくて、据え置きは2024年の1回だけだよ。2018年と2023年の斜線は記念配当の分。記念配当まで含めた受取総額でみると、2019年と2024年は前の年より減ってるんだ。
配当・配当性向の10年表(分割調整後)
12月期普通配当(円)記念込み(円)配当性向
201614.8514.8550.3%
201717.5817.5850.1%
201821.2124.2458.6%
201923.2723.2750.3%
202025.0025.0050.3%
202125.3325.3350.4%
202228.3328.3350.1%
202331.0034.3355.6%
202431.0031.0050.2%
202536.0036.0053.3%
2026予想36.0036.00約54%

配当方針は「連結配当性向50%以上を指標とする利益配分」。2025年12月に、従来の「50%」から「50%以上」へ変更しました。2025年は純利益が当初計画を2.81億円上回り、会社はその増加分を全額、配当の原資に加えています。毎年増配する約束や、いまの配当額を減らさない約束はありません。株式分割は2018年1月1日の1対2、2019年7月1日の1対1.1、2026年7月1日の1対3。グラフと表は現在の株数に換算しています。2026年12月期の中間配当54円は分割前、期末予想18円は分割後なので、いまの1株では54÷3+18=年36円相当です(単純に足した72円ではありません)。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。

出典:会社の配当情報各年の決算短信2026年分割の開示。配当方針は2025年有価証券報告書の配当政策。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
0246%点線は10年平均 3.80%3.9516年2.6117年4.7918年3.5519年3.5720年4.0021年4.0522年3.8723年3.5924年3.9925年4.28今
秘書のリツいまの予想利回り4.28%は、10年平均3.80%より高いよ。過去10年の各期末では2.61〜4.79%だったから、その範囲の中。とくに割安とまでは言えないね。
予想PER12.7倍
PBR(本決算基準)2.43倍
過去の期末利回りを数字で見る
12月期期末利回り
20163.95%
20172.61%
20184.79%
20193.55%
20203.57%
20214.00%
20224.05%
20233.87%
20243.59%
20253.99%

出典:会社の各年の決算短信(配当)とIRBANK β版の調整済み期末株価。各年の配当を期末終値で割り、単純平均しました。2026年は年末の実績ではなく、2026年9月11日終値による会社予想です。現在の利回り・PER・PBRは、終値841円、会社予想配当36円・EPS66.27円、2025年末BPS1,038.62円を3分割調整した346.21円から計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)0100200300400500600営業利益率(%)05101510.710.710.911.010.29.910.710.810.310.316年17年18年19年20年21年22年23年24年25年
秘書のリツ売上は10年で約1.97倍。減ったのはコロナの2020年だけだよ。営業利益率は9.9〜11.0%の間でほぼ横ばい。技術者の処遇改善で原価が上がっていて、2026年の中間期は利益率が10.0%から8.3%に下がってるね。
1株利益(EPS)・分割調整後
020406080円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年予
秘書のリツEPSは10年で約2.29倍。減った年はないよ(2024年は前の年と同額)。ただし今期の会社予想66.3円は、2025年の67.6円を下回る見込みなんだ。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
0102030%赤の点線は一般的な目安 8%19.416年20.517年25.218年24.019年24.020年22.621年22.622年22.723年20.724年20.425年
秘書のリツROEは10年ずっと19%超えで、目安の8%を大きく上回ってる。2018年の25.2%がいちばん高くて、2025年は20.4%。比べた同業2社(30.9%・24.1%)より低いのは、自己資本が厚いからだね。
ROE20.4%
自己資本比率69.5%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
050100150億円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年
秘書のリツ現金は10年で69.9億円から132.3億円へ。2018年にいったん54.1億円まで減ったあと、7年続けて増えてるよ。
業績・財務の10年表
12月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
201626728.610.7%29.519.4%65.8%
201730332.410.7%35.120.5%66.6%
201832835.910.9%41.425.2%61.1%
201936440.111.0%46.324.0%62.4%
202035836.410.2%49.724.0%60.7%
202139338.89.9%50.322.6%64.8%
202243646.510.7%56.522.6%64.6%
202346249.810.8%61.722.7%67.2%
202449951.610.3%61.720.7%66.6%
202552654.010.3%67.620.4%69.5%
営業CFと期末の現金(億円)
12月期営業CF現金同等物
201620.369.9
201725.979.5
201829.754.1
201931.169.2
202039.080.0
202131.792.9
202236.6100.0
202332.1107.4
202445.8125.5
202533.7132.3

長期数値の出典:2020年有価証券報告書2025年有価証券報告書と各年の短信。営業CFは後年の訂正・修正値を優先しました。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

技術者派遣を主な仕事にする、メイテックグループHDとアルトナーを並べました。

連結実績アルプス
技研
4641
メイテック
GHD
9744
アルトナー
2163
決算期2025/122026/32026/1
売上高526億円1,377億円120億円
営業利益率10.3%14.5%15.1%
ROE20.4%30.9%24.1%※
自己資本比率69.5%54.3%57.7%
配当性向53.3%100.5%70.9%
予想利回り4.28%5.47%4.60%
秘書のリツ違いは自己資本比率だよ。アルプス技研が3社でいちばん高いね。そのぶんROEは3社でいちばん低いけど、20.4%あるよ。営業利益率も3社の中では低いんだ。

3社とも日本基準ですが、決算期と事業の構成はそろいません。※アルトナーは連結初年度で、ROEに期末自己資本を使用。他2社の平均自己資本による計算と完全には同じではありません。予想利回りは、確認した株価841円・3,310円・935円と今期予想配当36円・181円・43円で計算。アルトナーの43円も2026年8月1日の分割後換算です。

出典:メイテック通期短信同社最新Q1短信アルトナー通期短信同社最新中間短信。株価はIRBANK β版で2026年9月14日に確認。

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直近の決算と注意点

2026年中間期は増収、減益でした。

2026年1〜6月・前年同期との比較
売上高270.23億円/+6.6%
営業利益24.47億円/−9.0%
親会社純利益16.77億円/−10.2%
6月末の自己資本比率69.5%

主力のアウトソーシングの営業利益は0.9%増。技術者の処遇改善による原価の増加がありました。グローバルの営業利益は65.2%減です。会社の説明資料では、前年の大型案件の完工と、今期の大型案件の時期ずれを挙げています。

4〜6月だけでも営業利益は前年同期比11.2%減、利益率は10.0%から8.3%へ下がっています。通期予想は売上555億円、営業利益57億円、親会社純利益39億円。中間決算時点で業績・配当予想の変更はありません。

出典:2026年中間短信中間説明資料株探・四半期推移2009年有価証券報告書。2008年総配当52円には記念配当10円を含みます。2009年の最終黒字には雇用調整助成金12.56億円が寄与しました。

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決算とIRの記録

2026年8月6日 中間決算
増収・減益。主力事業の営業利益は0.9%増、グローバルは65.2%減でした。通期業績・配当予想は据え置き。
2026年7月1日 1対3の株式分割
現在の1株に換算した年配当予想は36円。分割そのものによる実質的な増配ではありません。
2026年2月12日 2025年12月期本決算
売上5.6%増、営業利益4.6%増、親会社純利益8.3%増。配当は当時の1株93円から108円へ増えました。
2025年12月4日 配当基本方針の変更
連結配当性向の指標を50%から50%以上へ変更。2025年12月期の期末配当から適用。
⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

業績・財務・配当性向・純資産配当率は連結で統一。2025年の純資産配当率は10.9%(会社短信の定義)です。予想配当性向は最新短信のEPSから計算すると54.3%、説明資料では54.4%のため、本文は約54%と表示しました。

1株の推移は2018年1月1日の1対2、2019年7月1日の1対1.1、2026年7月1日の1対3の分割を調整。2019年は中間35円を1.1分割調整してから期末38円と合算し、さらに3で割りました。普通配当の10年推移からは2018年・2023年の記念配当を除外しています。2009年の説明は当時の実額で、グラフには含めていません。

過去の利回りは、会社短信の配当とIRBANK β版の調整済み期末株価から再計算。配当方針にある最低額の記載は2026年分割前の資料なので、現在の配当36円の維持を保証するものとして扱っていません。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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