アルプス技研
最終更新 2026年9月16日
取得総額84,381円。表示取得単価は852円(丸め値)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 技術者を正社員で採用する会社。メーカーの設計・開発現場へ派遣し、機械、電気・電子、ソフトの仕事を引き受けます。
- 1968年、相模原の設計事務所から創業。人を紹介して終わりではなく、自社で雇用・教育を続けます。
- 派遣と受託が中心。海外では設備の設計・製作・据付、メンテナンス、人材サービスも手がけています。
売上が動く仕組みをくわしく見る
売上を動かすのは、働く技術者の人数、仕事に就いている割合、契約単価です。派遣先の仕事が減っても、正社員の人件費は残ります。稼働率が落ちると利益に響く仕組みです。
出典:2025年有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント)。売上は外部顧客向けです。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:会社の各年の決算短信と有価証券報告書。2009年12月期は営業CFもマイナスでした。分類は管理シートに合わせています。
強みと懸念点
- 技術者を正社員で育てる。技術者を正社員で採用し、自社で教育してからメーカーの設計・開発の現場に送り出します。育てた技術者の数だけ売上が増える仕組みで、売上と利益は長く伸びてきました。
- 厚い自己資本。工場のいらない商売なので、稼いだお金が手元に残ります。本業のお金の出入りは10年ずっとプラスで、自前のお金の割合は比べた同業2社を上回ります。
- 配当方針の明文化。利益の50%以上を株主に返す方針で、2025年に「50%」を「50%以上」に改めました。利益が伸びた分だけ配当も増え、この10年、普通配当を減らしていません。
- 今期は減益の見込み。技術者の給与を上げた分だけ原価が上がり、中間期は減益でした。今期は利益の半分以上を配る予想で、利益が戻らなければ増配の余地は小さくなります。
- 稼働率と人件費。技術者は正社員なので、派遣先の仕事が途切れても給与を払い続けます。メーカーが開発投資を絞ると、働いていない技術者の人件費がそのまま利益を削ります。
- 不況で減配した過去。リーマン・ショックのあとはメーカーがいっせいに開発を絞り、売上が3割減って赤字になり、配当を半分以下に減らしました。この10年の減配なしは、不況のときに配当を守れる保証ではありません。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか

配当・配当性向の10年表(分割調整後)
| 12月期 | 普通配当(円) | 記念込み(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2016 | 14.85 | 14.85 | 50.3% |
| 2017 | 17.58 | 17.58 | 50.1% |
| 2018 | 21.21 | 24.24 | 58.6% |
| 2019 | 23.27 | 23.27 | 50.3% |
| 2020 | 25.00 | 25.00 | 50.3% |
| 2021 | 25.33 | 25.33 | 50.4% |
| 2022 | 28.33 | 28.33 | 50.1% |
| 2023 | 31.00 | 34.33 | 55.6% |
| 2024 | 31.00 | 31.00 | 50.2% |
| 2025 | 36.00 | 36.00 | 53.3% |
| 2026予想 | 36.00 | 36.00 | 約54% |
配当方針は「連結配当性向50%以上を指標とする利益配分」。2025年12月に、従来の「50%」から「50%以上」へ変更しました。2025年は純利益が当初計画を2.81億円上回り、会社はその増加分を全額、配当の原資に加えています。毎年増配する約束や、いまの配当額を減らさない約束はありません。株式分割は2018年1月1日の1対2、2019年7月1日の1対1.1、2026年7月1日の1対3。グラフと表は現在の株数に換算しています。2026年12月期の中間配当54円は分割前、期末予想18円は分割後なので、いまの1株では54÷3+18=年36円相当です(単純に足した72円ではありません)。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。
出典:会社の配当情報各年の決算短信2026年分割の開示。配当方針は2025年有価証券報告書の配当政策。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 12月期 | 期末利回り |
|---|---|
| 2016 | 3.95% |
| 2017 | 2.61% |
| 2018 | 4.79% |
| 2019 | 3.55% |
| 2020 | 3.57% |
| 2021 | 4.00% |
| 2022 | 4.05% |
| 2023 | 3.87% |
| 2024 | 3.59% |
| 2025 | 3.99% |
出典:会社の各年の決算短信(配当)とIRBANK β版の調整済み期末株価。各年の配当を期末終値で割り、単純平均しました。2026年は年末の実績ではなく、2026年9月11日終値による会社予想です。現在の利回り・PER・PBRは、終値841円、会社予想配当36円・EPS66.27円、2025年末BPS1,038.62円を3分割調整した346.21円から計算しています。
業績と財務




業績・財務の10年表
| 12月期 | 売上(億円) | 営業利益(億円) | 営業利益率 | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016 | 267 | 28.6 | 10.7% | 29.5 | 19.4% | 65.8% |
| 2017 | 303 | 32.4 | 10.7% | 35.1 | 20.5% | 66.6% |
| 2018 | 328 | 35.9 | 10.9% | 41.4 | 25.2% | 61.1% |
| 2019 | 364 | 40.1 | 11.0% | 46.3 | 24.0% | 62.4% |
| 2020 | 358 | 36.4 | 10.2% | 49.7 | 24.0% | 60.7% |
| 2021 | 393 | 38.8 | 9.9% | 50.3 | 22.6% | 64.8% |
| 2022 | 436 | 46.5 | 10.7% | 56.5 | 22.6% | 64.6% |
| 2023 | 462 | 49.8 | 10.8% | 61.7 | 22.7% | 67.2% |
| 2024 | 499 | 51.6 | 10.3% | 61.7 | 20.7% | 66.6% |
| 2025 | 526 | 54.0 | 10.3% | 67.6 | 20.4% | 69.5% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 12月期 | 営業CF | 現金同等物 |
|---|---|---|
| 2016 | 20.3 | 69.9 |
| 2017 | 25.9 | 79.5 |
| 2018 | 29.7 | 54.1 |
| 2019 | 31.1 | 69.2 |
| 2020 | 39.0 | 80.0 |
| 2021 | 31.7 | 92.9 |
| 2022 | 36.6 | 100.0 |
| 2023 | 32.1 | 107.4 |
| 2024 | 45.8 | 125.5 |
| 2025 | 33.7 | 132.3 |
長期数値の出典:2020年有価証券報告書2025年有価証券報告書と各年の短信。営業CFは後年の訂正・修正値を優先しました。
同じ仕事の会社と比べる
技術者派遣を主な仕事にする、メイテックグループHDとアルトナーを並べました。
| 連結実績 | アルプス 技研 4641 | メイテック GHD 9744 | アルトナー 2163 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2025/12 | 2026/3 | 2026/1 |
| 売上高 | 526億円 | 1,377億円 | 120億円 |
| 営業利益率 | 10.3% | 14.5% | 15.1% |
| ROE | 20.4% | 30.9% | 24.1%※ |
| 自己資本比率 | 69.5% | 54.3% | 57.7% |
| 配当性向 | 53.3% | 100.5% | 70.9% |
| 予想利回り | 4.28% | 5.47% | 4.60% |

3社とも日本基準ですが、決算期と事業の構成はそろいません。※アルトナーは連結初年度で、ROEに期末自己資本を使用。他2社の平均自己資本による計算と完全には同じではありません。予想利回りは、確認した株価841円・3,310円・935円と今期予想配当36円・181円・43円で計算。アルトナーの43円も2026年8月1日の分割後換算です。
出典:メイテック通期短信同社最新Q1短信アルトナー通期短信同社最新中間短信。株価はIRBANK β版で2026年9月14日に確認。
直近の決算と注意点
2026年中間期は増収、減益でした。
主力のアウトソーシングの営業利益は0.9%増。技術者の処遇改善による原価の増加がありました。グローバルの営業利益は65.2%減です。会社の説明資料では、前年の大型案件の完工と、今期の大型案件の時期ずれを挙げています。
4〜6月だけでも営業利益は前年同期比11.2%減、利益率は10.0%から8.3%へ下がっています。通期予想は売上555億円、営業利益57億円、親会社純利益39億円。中間決算時点で業績・配当予想の変更はありません。
出典:2026年中間短信中間説明資料株探・四半期推移2009年有価証券報告書。2008年総配当52円には記念配当10円を含みます。2009年の最終黒字には雇用調整助成金12.56億円が寄与しました。
決算とIRの記録
業績・財務・配当性向・純資産配当率は連結で統一。2025年の純資産配当率は10.9%(会社短信の定義)です。予想配当性向は最新短信のEPSから計算すると54.3%、説明資料では54.4%のため、本文は約54%と表示しました。
1株の推移は2018年1月1日の1対2、2019年7月1日の1対1.1、2026年7月1日の1対3の分割を調整。2019年は中間35円を1.1分割調整してから期末38円と合算し、さらに3で割りました。普通配当の10年推移からは2018年・2023年の記念配当を除外しています。2009年の説明は当時の実額で、グラフには含めていません。
過去の利回りは、会社短信の配当とIRBANK β版の調整済み期末株価から再計算。配当方針にある最低額の記載は2026年分割前の資料なので、現在の配当36円の維持を保証するものとして扱っていません。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。