保有銘柄カルテ

サカタインクス

証券コード 4633
化学東証プライム印刷インキ
配当利回り(予想)3.77%
株価は2026年9月18日終値。業績は2025年12月期の実績(連結)です。予想利回りは2026年12月期の配当100円で計算しています。
最終更新 2026年9月23日
株価2,651円
1株配当(予想)100円
🐔 いま持っている分
保有株数22株
1年でもらえる配当(税引前・予想)2,200円
買った値段での利回り4.42%

取得総額49,764円、表示取得単価は2,262円です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 印刷インキの大手。会社は、印刷インキの販売で世界2位と説明しています。
  • 1896年に大阪で創業。新聞インキの製造から始まり、2026年で創業130年目です。
  • 包装向けのインキが主力。食品や飲料の袋、アルミ缶などに刷るインキのほか、インクジェットインキも作ります。
  • 売上の7割が海外。米州が4割で最大。利益はアジアの印刷インキがいちばん稼ぎます。
石油化学品などの原料を仕入れる→各国の工場でインキを作る→包装や缶の印刷会社に売る
2025年12月期・事業別の割合
売上海外インキ 69.1%日本 19.1%■機能性材料 7.9% ■その他 3.9%利益海外インキ 74.8%■日本 8.8% ■機能性材料 14.8% ■その他 1.6%
秘書のリツ稼ぎの4分の3は海外のインキだよ。日本は売上の2割あるのに、利益は1割もない。インクジェットインキなどの機能性材料は、売上の割に利益を出しているね。
事業別の数字をくわしく見る
事業売上高利益利益率
米州インキ1,011億円52.9億円5.2%
アジアインキ560億円69.1億円12.3%
日本インキ・機材493億円14.4億円2.9%
欧州インキ209億円0.6億円0.3%
機能性材料203億円24.3億円11.9%
その他100億円2.7億円2.7%

「海外インキ」は米州・アジア・欧州の印刷インキの合計です。利益の割合は、全社費用などを差し引く前のセグメント利益の合計に対するものです。売上高は外部の顧客への売上、利益はセグメント利益で、利益率はその2つから計算しました。

出典:2025年12月期有価証券報告書2025年12月期決算短信の訂正(セグメント情報)2026年9月18日 格付取得に関するお知らせ。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。配当は2007年3月期から一度も減らしていない。ただし原料の値動きで利益は大きく揺れる。
秘書のリツ利益は揺れるけど、配当は守ってきた会社だよ。リーマン・ショック後の2009年3月期は純利益が7割以上減ったけど、配当12円はそのまま。原料高の2018年と2022年も営業利益が4割減ったのに、配当は30円を守ったね。

出典:2011年3月期有価証券報告書2020年12月期有価証券報告書2022年12月期有価証券報告書。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 世界に広がる工場網。20を超える国と地域に工場を持ち、その土地で作って売ります。各国で増えていく食品や飲料の包装の需要を、そのまま取り込める形です。
  • 伸びる包装向け。新興国では、暮らしが豊かになるにつれて袋や缶に入った食品・飲料が増えます。中南米ではガラス瓶からアルミ缶への置き換えも進み、缶に刷るインキの需要が伸びています。
  • 減らさない配当。利益が揺れる会社ですが、配当は2007年3月期から一度も減らしていません。2024年に「自社株買いと合わせて利益の半分以上を返す」と決め、ここ3年で配当を3倍にしました。
🔵 懸念点
  • 原料の値動き。インキの原料は石油化学品で、原油が上がると原料も上がります。値上げが追いつくまでの間は利益が削られ、2018年と2022年は営業利益が4割減りました。今年も中東情勢で原料が上がっています。
  • 縮む新聞・雑誌向け。デジタル化で新聞や雑誌を読む人が減り、そこに使うインキの市場は縮み続けています。日本は売上の2割あっても、利益は薄いままです。
  • 米州の稼ぐ力。売上の4割を占める米州で人件費や物流費が増え続け、上半期の利益は減りました。ブラジルの新工場を立ち上げたいま、利益を伸ばせるか。

出典:2025年12月期有価証券報告書2026年12月期中間期決算短信2020年12月期有価証券報告書2022年12月期有価証券報告書中東情勢の影響と対応について。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
2,577億円。10年で1.7倍。減ったのはコロナの2020年だけ。今期予想は2,865億円。
△
営業利益率は高いか
5.9%。同業2社も5〜6%台。自社の2016年の6.7%には届かず、原料高の2022年は1.9%まで落ちた。
△
1株利益(EPS)は伸びているか
235.26円。直近3年は増えたが、原料高の2018・2019・2021年に減った。2025年は持ち合い株の売却益30億円を含む。今期予想は241.84円。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。いちばん少ない2022年でも49億円。
○
配当は増えているか(減っていないか)
10年で減配なし。2017〜2022年は30円で据え置き、そこから95円へ。今期予想は100円。
◎
配当性向に無理はないか
40.4%。今期予想は41.3%。
○
自己資本比率は高いか
52.8%。10年ずっと48〜53%。同業はartience 57.5%、DIC 37.0%。
◎
現金は増えているか
現金同等物は188億円。10年前の93億円から2倍になった。
2026年9月チェック配当は減らさずに増えている。原料高のたびに利益が揺れるので、値上げが追いつくかを決算ごとに確かめる。
🪙

配当はどう増えたか

1株配当の10年推移と今期予想
0255075100円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年予
2016年の28円には、創業120周年の記念配当2円(オレンジの斜線の部分)が入っています。普通配当は26円で、翌2017年の30円は増配です。
秘書のリツ配当は6年間30円で止まっていたけど、2024年に一気に倍になったよ。2024年3月の中期経営計画で「自社株買いと合わせて利益の50%以上を還元」と決めて、35円から70円、2025年は95円に上げた。今期は100円の予想だね。
配当・配当性向の10年表
12月期1株配当配当性向
201628円21.6%
201730円21.0%
201830円37.3%
201930円42.6%
202030円33.2%
202130円35.5%
202230円35.1%
202335円23.5%
202470円38.8%
202595円40.4%
2026予想100円41.3%

2015年に決算期を3月から12月に変えたため、2015年12月期は9か月の変則決算です(配当22円)。表はその翌年からの10年です。配当性向は1株配当を連結の1株利益で割った値で、2024年・2025年は決算短信の数字と一致します。株式分割はありません。

出典:2025年12月期有価証券報告書2020年12月期有価証券報告書2017年12月期有価証券報告書2025年12月期決算短信。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 2.77%1.9416年1.6717年2.4718年2.5319年2.5920年3.0221年2.8622年2.5823年4.0124年4.0125年3.77今
秘書のリツいまの予想利回り3.77%は、10年平均2.77%よりかなり高いよ。過去10年の各12月末では1.67〜4.01%。株価は10年前の2倍近くになったけど、配当が3倍になったから利回りが上がっているんだ。
予想PER11.0倍
PBR(本決算基準)1.09倍
過去の期末利回りを数字で見る
12月期12月末終値期末利回り
20161,446円1.94%
20171,801円1.67%
20181,214円2.47%
20191,188円2.53%
20201,158円2.59%
2021994円3.02%
20221,050円2.86%
20231,358円2.58%
20241,744円4.01%
20252,369円4.01%

株価:東京証券取引所(各年12月の最終売買日の終値。IR BANK経由)。過去利回りは各期配当を12月末の終値で割った計算値です。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)01,0002,0003,000営業利益率(%)024686.75.53.23.74.54.11.95.05.45.916年17年18年19年20年21年22年23年24年25年
秘書のリツ売上は10年で1.7倍。でも営業利益率は原料の値段しだいで上下するよ。原料が高くなった2018年と2022年は、値上げが追いつかなくて利益率が下がった。2023年からは値上げが効いて、5〜6%台に戻ってきたね。
1株利益(EPS)
050100150200250円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年予
秘書のリツ2018年から5年間は、1株利益が100円を切る年が続いたよ。原料高で利益が削られていたんだ。2023年から3年続けて増えたけど、2025年は持ち合い株を売った利益30億円(税引前)も入っているね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%11.316年11.417年6.318年5.519年6.920年6.121年5.322年8.123年8.524年10.025年
秘書のリツROEは2023年から目安の8%を超えて、2025年は10.0%だよ。ただし2025年は株の売却益込み。会社は2026年に、売却益を除いてROE10%以上を目指しているね。
ROE10.0%
自己資本比率52.8%
営業CF10年連続黒字
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字だよ。2025年は170億円で、配当の支払い45億円を十分まかなえている。
現金及び現金同等物(期末)
050100150200億円16年17年18年19年20年21年22年23年24年25年
秘書のリツ現金同等物は93億円から188億円へ、10年で2倍だよ。原料高の2018年に68億円まで減ったけど、そこから積み上げてきたね。
業績と財務の10年表
12月期売上高営業利益率EPS営業CF現金等自己資本比率ROE
20161,512億円6.7%129.53円117億円93億円51.7%11.3%
20171,573億円5.5%142.76円92億円94億円52.0%11.4%
20181,621億円3.2%80.36円52億円68億円51.1%6.3%
20191,672億円3.7%70.46円98億円94億円51.7%5.5%
20201,615億円4.5%90.32円106億円117億円52.6%6.9%
20211,815億円4.1%84.43円76億円121億円51.8%6.1%
20222,155億円1.9%85.52円49億円117億円48.6%5.3%
20232,284億円5.0%149.22円154億円162億円50.9%8.1%
20242,456億円5.4%180.64円89億円146億円50.7%8.5%
20252,577億円5.9%235.26円170億円188億円52.8%10.0%

2022年12月期から「収益認識に関する会計基準」を適用しています。2021年12月期以前とは売上の数え方が少し違います。2022年の売上の伸び(18.8%)には、値上げと円安による換算の影響が大きく入っています。2023年12月期は、受取ロイヤリティーを売上高に含める変更をさかのぼって反映した数字です。2025年の純利益には、持ち合い株(上場17銘柄など)の売却益29.9億円が入っています。

出典:2025年12月期有価証券報告書2024年12月期有価証券報告書2022年12月期有価証券報告書2020年12月期有価証券報告書2017年12月期有価証券報告書。

🤝

同業と比べる

印刷インキを主力の一つにする上場2社、artience(旧 東洋インキSCホールディングス)とDIC(印刷インキのほか顔料・樹脂も手がける)を並べました。3社とも12月期です。

2025年12月期サカタ
4633
artience
4634
DIC
4631
売上高2,577億円3,500億円1兆522億円
営業利益率5.9%5.9%5.0%
ROE10.0%3.9%7.4%
自己資本比率52.8%57.5%37.0%
配当性向40.4%47.5%58.5%
予想利回り3.77%2.33%3.15%
秘書のリツインキの会社は、どこも営業利益率5〜6%の世界だよ。3社とも原料高の影響を受ける商売だね。サカタは規模がいちばん小さいけど、ROEと利回りは3社でいちばん高いよ。

DICの2025年12月期の配当200円には特別配当80円が入っていて、配当性向58.5%はそれを含んだ値です。予想利回りは2026年9月18日終値2,651円・5,150円・4,755円と、今期予想配当100円・120円・150円(DICは8月に増額した予想)で計算しました。

出典:サカタインクス 2025年12月期決算短信、artience・DICの2025年12月期決算短信、DIC 2026年8月10日「期末配当予想の修正(増配)」、東京証券取引所(2026年9月18日終値)。

🧾

最新決算を確かめる

売上高1,420億円
営業利益90.2億円
純利益66.9億円
2026年12月期・上半期(1〜6月)
売上高1,420億円(前年同期比12.4%増)
営業利益90.2億円(同18.0%増)
純利益66.9億円(同7.1%増)
日本の営業利益21.8億円(同4.9倍)
米州の営業利益22.6億円(同26.8%減)
通期予想売上を上方修正、利益は据え置き
年間配当(予想)100円(中間50円)
秘書のリツ上半期は増収増益で、営業利益は通期予想の53.1%まで来ているよ。日本は値上げと不採算品の削減で大きく伸びた。ただ、原料の値上がりが原価に反映されるまでの時間差で、一時的に利益が出やすかった面もあるって会社は書いているね。

8月に通期の売上予想を2,760億円から2,865億円(前期比11.2%増)に引き上げ、営業利益170億円(同11.6%増)・純利益118億円(同1.6%増)は据え置きました。中東情勢で原料は2026年に約150億円上がる見込みで、会社は値上げで吸収するとしています。次は下半期に原料高が利益を削らないかと、米州の利益が持ち直すかを確かめます。

出典:2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信2026年8月7日 連結業績予想の修正2026年6月9日 中東情勢の影響と対応について。

🗓

決算とIRの記録

2026年9月18日 格付の取得
格付投資情報センター(R&I)から発行体格付「A−(安定的)」を取得。
2026年8月7日 2026年12月期上半期決算・業績予想の修正
売上12.4%増、営業利益18.0%増。通期の売上予想を2,865億円に引き上げ、利益と年間配当100円は据え置き。
2026年6月9日 中東情勢の影響と対応
原料の調達に大きな支障はなし。原料は2026年に約150億円上がる見込みで、緊急の値上げで吸収する方針。
2026年5月11日 自己株式の消却
自己株式4,172,361株(発行済の7.7%)を消却。発行済株式は5,000万株に。
2026年2月12日 2025年12月期本決算・増配・持株会社化
売上4.9%増、営業利益15.7%増で過去最高。期末配当を45円から50円に増やし年95円。上限10億円の自社株買い(3月に完了)。2027年1月に持株会社「INXホールディングス」へ移る予定。
2026年2月20日 2025年12月期決算短信の訂正
セグメント情報の注記を訂正。
2024年3月4日 中期経営計画2026
2026年に売上2,700億円・営業利益180億円、ROE10%以上を目標に。期間中の総還元性向50%以上を掲げる。
2022年3月10日 子会社の不適切な取引
子会社の阪田産業で架空の循環取引が判明。未回収の債権5.65億円を特別損失に計上し、再発防止策を実施。

出典:格付取得に関するお知らせ2026年12月期中間期決算短信連結業績予想の修正中東情勢の影響と対応について自己株式の消却に関するお知らせ2025年12月期決算短信期末剰余金の配当(増配)持株会社体制への移行決算短信の訂正2025年12月期有価証券報告書2022年12月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2016年12月期の配当28円には創業120周年記念配当2円が入っています。2017年から2025年12月期の配当に、記念配当・特別配当の注記はありません。株式分割・併合はありません。配当性向は1株配当を連結の1株利益で割った計算値です。

過去の利回りは、各期配当と12月末の終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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