クイック
最終更新 2026年9月24日
取得総額31,600円、表示取得単価は658.33円(分割後)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 大阪発の総合人材サービス。人材紹介・派遣と求人広告の両方を手がけます。
- 1980年に大阪で設立。リクルートの関西での代理店第一号として、求人広告の取り扱いから始まりました。
- 看護師と技術者の紹介が柱。「看護roo!」ブランドの看護師紹介や、建設・製造・ITのエンジニア紹介に強みがあります。
- 人材サービスが売上の7割。ほかに求人広告、北陸の地域情報誌、人事向けサイト「日本の人事部」、海外の人材紹介があります。

事業別の数字をくわしく見る
| 事業 | 売上高(外部) | セグメント利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 人材サービス | 235億円 | 36.4億円 | 15.5% |
| リクルーティング(求人広告) | 37億円 | 11.5億円 | 30.9% |
| 地域情報 | 31億円 | 4.9億円 | 16.1% |
| 日本の人事部 | 11億円 | 4.8億円 | 42.2% |
| 海外 | 26億円 | 1.7億円 | 6.6% |
「その他」は、人事向けサイト「日本の人事部」を運営するHRプラットフォーム事業と、海外事業の合計です。セグメント利益の割合は、調整額を引く前の5事業の合計に対する割合です。保育園を運営する子会社ワークプロジェクトは、2026年7月に全株式を譲渡しました(業績への影響は軽微と会社は説明)。
出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ2027年3月期第1四半期決算短信。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2011年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書。
強みと懸念点
- 看護師と技術者の紹介。看護師や建設・製造・ITの技術者は、多くの会社で足りていない職種です。人手不足が続く分野に力を入れ、紹介の実績を積み上げてきました。
- 紹介と広告の両輪。人を紹介する事業と求人広告を売る事業の両方を持ち、企業の採用の悩みに幅広く応えられます。求人広告は売上の1割で利益の2割を稼ぐ、効率のよい事業です。
- 借金に頼らない財務。設備がほとんどいらない商売なので、稼いだお金が手元に残ります。借入金はわずかで、事業のお金を自前でまかなえています。
- 配当の下限を約束。今期から年38円を下限にすると決め、3年間は利益の7割と下限の高いほうを配ります。景気で利益が揺れる会社が、配当の下限を約束したことに意味があります。
- 景気の波をまともに受ける。企業は不況になると、まず採用を止めます。紹介も広告も採用が前提の商売なので、リーマン・ショックの後は売上が半分近くになり、2年続けて赤字で、無配の年もありました。下限の38円は、深い不況でも守られるか。
- 利益の一部は株の売却益。ここ2年は、持っている株を売った利益が純利益を押し上げました。今期はその売却益がなくなり、採用やIT投資で本業も減益の予想です。そのため配当は利益の7割を超えます。
- ネット集客の変化。転職したい人の多くを、検索サイトから集めています。検索でAIが答えを要約して見せるようになり、サイトに来る人が減ると、紹介する人を集めにくくなります。
出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(増配)、並びに株主還元方針の変更に関するお知らせ2011年3月期有価証券報告書。
いつも見ている8つの基準
配当はどう動いたか

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 1株配当(分割調整後) | 実額 | うち記念配当(実額) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2017 | 10.00円 | 30円 | ― | 40.5% |
| 2018 | 11.67円 | 35円 | ― | 40.4% |
| 2019 | 14.00円 | 42円 | ― | 40.2% |
| 2020 | 15.00円 | 45円 | ― | 40.9% |
| 2021 | 14.67円 | 44円 | 12円 | 56.6% |
| 2022 | 16.00円 | 48円 | ― | 40.2% |
| 2023 | 23.33円 | 70円 | ― | 40.4% |
| 2024 | 31.33円 | 94円 | ― | 50.2% |
| 2025 | 32.00円 | 96円 | ― | 50.1% |
| 2026 | 37.67円 | 71円(中間50円+期末21円) | ― | 50.8% |
| 2027予想 | 38円 | 38円 | ― | 76.0% |
2026年3月期の実額71円は、分割前の中間配当50円と分割後の期末配当21円の合計です(分割前に換算すると113円)。配当性向は決算短信・有価証券報告書の連結の値です。10年の窓の外では、リーマン・ショック後の2009年3月期に配当を7円から2円に減らし(期末は無配)、2010年3月期は無配でした(いずれも分割前の実額)。
出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2011年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(増配)、並びに株主還元方針の変更に関するお知らせ。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 3月末終値(分割調整後) | 期末利回り |
|---|---|---|
| 2017 | 393.33円 | 2.54% |
| 2018 | 634.33円 | 1.84% |
| 2019 | 598.00円 | 2.34% |
| 2020 | 328.00円 | 4.57% |
| 2021 | 411.00円 | 3.57% |
| 2022 | 528.00円 | 3.03% |
| 2023 | 592.67円 | 3.94% |
| 2024 | 795.00円 | 3.94% |
| 2025 | 637.33円 | 5.02% |
| 2026 | 837.00円 | 4.50% |
株価:東京証券取引所の各3月末終値(分割調整後)。過去利回りは各期配当(記念配当を含む)を3月末終値で割った計算値です。
業績と財務の10年





業績と財務の10年表
| 3月期 | 売上高 | 営業利益率 | EPS | 営業CF | 現金等 | 自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 146億円 | 13.7% | 24.68円 | 20億円 | 46億円 | 62.3% | 26.5% |
| 2018 | 168億円 | 13.1% | 28.87円 | 14億円 | 50億円 | 66.6% | 25.5% |
| 2019 | 192億円 | 13.5% | 34.80円 | 24億円 | 63億円 | 66.4% | 25.7% |
| 2020 | 210億円 | 13.9% | 36.68円 | 25億円 | 74億円 | 69.8% | 23.3% |
| 2021 | 201億円 | 9.3% | 25.91円 | 18億円 | 81億円 | 70.8% | 14.5% |
| 2022 | 236億円 | 14.2% | 39.78円 | 38億円 | 104億円 | 67.2% | 19.7% |
| 2023 | 278億円 | 16.1% | 57.69円 | 35億円 | 122億円 | 68.0% | 25.3% |
| 2024 | 295億円 | 16.8% | 62.47円 | 30億円 | 130億円 | 74.5% | 23.3% |
| 2025 | 325億円 | 13.9% | 63.85円 | 42億円 | 150億円 | 71.0% | 20.9% |
| 2026 | 339億円 | 13.5% | 74.11円 | 27億円 | 131億円 | 74.7% | 22.4% |
EPSは2025年12月1日の株式分割(1株→3株)に合わせています(2021年3月期以前は有報の値を3で割りました)。2018年3月期の自己資本比率は、税効果会計の基準改正をさかのぼって適用した値です。2025年3月期に7.2億円、2026年3月期に11.6億円の投資有価証券売却益を特別利益に計上しています。
出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応。
同業と比べる
人材紹介を本業にする上場2社、ジェイエイシーリクルートメント(ミドル・ハイクラスの転職)とMS-Japan(管理部門・士業の転職)を並べました。
| 直近の本決算 | クイック 4318 | JAC 2124 | MS-Japan 6539 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 339億円 | 461億円 | 77億円 |
| 営業利益率 | 13.5% | 25.3% | 21.9% |
| ROE | 22.4% | 41.5% | 10.8% |
| 自己資本比率 | 74.7% | 72.3% | 88.1% |
| 配当性向 | 50.8% | 68.5% | 134.5% |
| 予想利回り | 4.39% | 3.62% | 5.58% |

クイックとMS-Japanは2026年3月期、JACは2025年12月期の連結実績で、決算期がそろっていません。予想利回りは2026年9月18日終値866円・1,049円・1,004円と、今期予想配当38円・38円・56円で計算しました。
出典:クイック 2026年3月期決算短信、ジェイエイシーリクルートメントの2025年12月期決算短信、MS-Japanの2026年3月期決算短信と有価証券報告書、東京証券取引所(2026年9月18日終値)。
最新決算を確かめる

2027年3月期は、売上高348億円(前期比2.6%増)、営業利益41.1億円(同10.3%減)、純利益28.1億円(同32.5%減)を予想。採用・研修やIT投資を続けるため営業利益は減り、純利益は前期の株の売却益がなくなる分も減る見込みです。あわせて上限10億円の自社株買いを5〜10月に進め、3年で30億円以上を買う計画です。次は中間決算で、減益予想の上半期にどこまで利益を残せるかを確かめます。
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ。
決算とIRの記録
出典:2027年3月期第1四半期決算短信代表取締役の異動等に関するお知らせ資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応2026年3月期決算短信株主還元方針の変更に関するお知らせ2021年3月期有価証券報告書。
2017年3月期から2026年3月期の配当のうち、記念配当は2021年3月期の創業40周年記念配当12円(分割後4円)だけです。2025年12月1日の株式分割(1株→3株)は、配当・EPS・株価とも分割後の株数に合わせています。
過去の利回りは、各期配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。