保有銘柄カルテ

クイック

証券コード 4318
サービス業東証プライム総合人材サービス
配当利回り(予想)4.39%
株価は2026年9月18日終値。業績は2026年3月期の実績(連結)です。予想利回りは2027年3月期の配当38円で計算しています。
最終更新 2026年9月24日
株価866円
1株配当(予想)38円
🐔 いま持っている分
保有株数48株
1年でもらえる配当(税引前・予想)1,824円
買った値段での利回り5.77%

取得総額31,600円、表示取得単価は658.33円(分割後)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 大阪発の総合人材サービス。人材紹介・派遣と求人広告の両方を手がけます。
  • 1980年に大阪で設立。リクルートの関西での代理店第一号として、求人広告の取り扱いから始まりました。
  • 看護師と技術者の紹介が柱。「看護roo!」ブランドの看護師紹介や、建設・製造・ITのエンジニア紹介に強みがあります。
  • 人材サービスが売上の7割。ほかに求人広告、北陸の地域情報誌、人事向けサイト「日本の人事部」、海外の人材紹介があります。
企業の採用の悩みを聞く→人を紹介・派遣するか、求人広告を出す→成功報酬や広告料を受け取る
2026年3月期・事業別の割合
売上人材サービス 69.2%■求人広告 10.9% ■地域情報 9.0% ■その他 10.8%利益人材サービス 61.5%■求人広告 19.4% ■地域情報 8.3% ■その他 10.9%
秘書のリツ稼ぎの6割は人材サービス、2割は求人広告だよ。求人広告は売上の1割なのに利益は2割。利益率が高い事業だね。海外は売上の7〜8%あるけど、利益はまだわずかだよ。
事業別の数字をくわしく見る
事業売上高(外部)セグメント利益利益率
人材サービス235億円36.4億円15.5%
リクルーティング(求人広告)37億円11.5億円30.9%
地域情報31億円4.9億円16.1%
日本の人事部11億円4.8億円42.2%
海外26億円1.7億円6.6%

「その他」は、人事向けサイト「日本の人事部」を運営するHRプラットフォーム事業と、海外事業の合計です。セグメント利益の割合は、調整額を引く前の5事業の合計に対する割合です。保育園を運営する子会社ワークプロジェクトは、2026年7月に全株式を譲渡しました(業績への影響は軽微と会社は説明)。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ2027年3月期第1四半期決算短信。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。企業の採用意欲が、紹介の成約と求人広告の出稿にそのまま出る。
秘書のリツ不況が来ると、採用が止まって売上が一気に減る商売だよ。リーマン・ショックのあとは2年で売上が半分近くになって、2年続けて赤字。配当も2円に減らして、翌年は無配だった。コロナの2021年3月期も、営業利益が4割近く減ったね。

出典:2011年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 看護師と技術者の紹介。看護師や建設・製造・ITの技術者は、多くの会社で足りていない職種です。人手不足が続く分野に力を入れ、紹介の実績を積み上げてきました。
  • 紹介と広告の両輪。人を紹介する事業と求人広告を売る事業の両方を持ち、企業の採用の悩みに幅広く応えられます。求人広告は売上の1割で利益の2割を稼ぐ、効率のよい事業です。
  • 借金に頼らない財務。設備がほとんどいらない商売なので、稼いだお金が手元に残ります。借入金はわずかで、事業のお金を自前でまかなえています。
  • 配当の下限を約束。今期から年38円を下限にすると決め、3年間は利益の7割と下限の高いほうを配ります。景気で利益が揺れる会社が、配当の下限を約束したことに意味があります。
🔵 懸念点
  • 景気の波をまともに受ける。企業は不況になると、まず採用を止めます。紹介も広告も採用が前提の商売なので、リーマン・ショックの後は売上が半分近くになり、2年続けて赤字で、無配の年もありました。下限の38円は、深い不況でも守られるか。
  • 利益の一部は株の売却益。ここ2年は、持っている株を売った利益が純利益を押し上げました。今期はその売却益がなくなり、採用やIT投資で本業も減益の予想です。そのため配当は利益の7割を超えます。
  • ネット集客の変化。転職したい人の多くを、検索サイトから集めています。検索でAIが答えを要約して見せるようになり、サイトに来る人が減ると、紹介する人を集めにくくなります。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(増配)、並びに株主還元方針の変更に関するお知らせ2011年3月期有価証券報告書。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
339億円。10年で2.3倍。減ったのはコロナの2021年3月期だけ。今期予想は348億円。
○
営業利益率は高いか
13.5%。人材紹介の同業2社(22〜25%)より低いのは、利益率の低い派遣や広告も手がけるため。自社の過去では2024年3月期の16.8%が最高で、そこから下がった。今期予想は11.8%。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
74.11円。10年で3.0倍。減ったのはコロナの2021年3月期だけ。ただし直近2年は株の売却益が入っていて、今期予想は50.00円に下がる。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。2026年3月期は27億円。
△
配当は増えているか(減っていないか)
10年で約3.8倍(分割調整後10円→37.67円)。ただし2021年3月期に普通配当を15円から10.67円へ減らした(記念配当を足すと14.67円)。今期予想は38円。
△
配当性向に無理はないか
50.8%。今期予想は76.0%。新しい方針では3年間、70%と下限38円の高い方を払う。
◎
自己資本比率は高いか
74.7%。10年ずっと62〜75%。借入金は短期の0.8億円だけ。
○
現金は増えているか
現金同等物は131億円。10年前の46億円から増えたが、投資有価証券を30億円買って前の期から減った。
2026年9月チェック財務は厚く、配当に下限ができた。株の売却益が抜けたあと、本業の利益で配当性向70%に収まるかを決算ごとに確かめる。
🪙

配当はどう動いたか

1株配当の10年推移と今期予想
010203040円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
3月期の決算です。2021年3月期の14.67円には、創業40周年記念配当4円(分割前12円)が入っています(オレンジの斜線の部分)。普通配当は2020年3月期15円→2021年3月期10.67円で、減配です(赤茶の棒)。2025年12月1日に1株を3株に分割したため、それより前の配当は3で割っています。
秘書のリツ2023年3月期から2年で、配当は16円から31円台へ一気に増えたよ。人手不足で紹介が伸びて、利益が大きく増えた。配当性向の目安も40%から50%に上げたね。今期からは「下限38円、3年間は配当性向70%」という新しい方針に変わったよ。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当(分割調整後)実額うち記念配当(実額)配当性向
201710.00円30円―40.5%
201811.67円35円―40.4%
201914.00円42円―40.2%
202015.00円45円―40.9%
202114.67円44円12円56.6%
202216.00円48円―40.2%
202323.33円70円―40.4%
202431.33円94円―50.2%
202532.00円96円―50.1%
202637.67円71円(中間50円+期末21円)―50.8%
2027予想38円38円―76.0%

2026年3月期の実額71円は、分割前の中間配当50円と分割後の期末配当21円の合計です(分割前に換算すると113円)。配当性向は決算短信・有価証券報告書の連結の値です。10年の窓の外では、リーマン・ショック後の2009年3月期に配当を7円から2円に減らし(期末は無配)、2010年3月期は無配でした(いずれも分割前の実額)。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2011年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(増配)、並びに株主還元方針の変更に関するお知らせ。

📍

いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
0246%点線は10年平均 3.53%2.5417年1.8418年2.3419年4.5720年3.5721年3.0322年3.9423年3.9424年5.0225年4.5026年4.39今
秘書のリツいまの予想利回り4.39%は、10年平均3.53%よりかなり高いよ。過去10年の各3月末では1.84〜5.02%。配当が株価より速く増えて、利回りが上がってきたね。
予想PER17.3倍
PBR(本決算基準)2.51倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値(分割調整後)期末利回り
2017393.33円2.54%
2018634.33円1.84%
2019598.00円2.34%
2020328.00円4.57%
2021411.00円3.57%
2022528.00円3.03%
2023592.67円3.94%
2024795.00円3.94%
2025637.33円5.02%
2026837.00円4.50%

株価:東京証券取引所の各3月末終値(分割調整後)。過去利回りは各期配当(記念配当を含む)を3月末終値で割った計算値です。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)0100200300400営業利益率(%)0510152013.713.113.513.99.314.216.116.813.913.517年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で2.3倍。減ったのはコロナの2021年3月期だけだよ。営業利益率は2024年3月期の16.8%が最高で、その後は13%台だね。
1株利益(EPS)
020406080円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ直近2年のEPSには、持っている株を売った利益が入っているよ。2025年3月期は7億円、2026年3月期は12億円の売却益があった。今期はその分がなくなって、本業も減益の予想だから、EPSは3割ほど下がる見込みだね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
0102030%赤の点線は一般的な目安 8%26.517年25.518年25.719年23.320年14.521年19.722年25.323年23.324年20.925年22.426年
秘書のリツROEは10年とも目安の8%を大きく超えているよ。いちばん低いコロナの2021年3月期でも14.5%。会社は4期続けて20%を超えたと説明しているね。
ROE22.4%
自己資本比率74.7%
営業CF10年連続黒字
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字だよ。2026年3月期は27億円で、配当の支払い19億円をまかなえている。前の期より減ったのは、法人税などの支払いが10億円から23億円に増えたからだね。
現金及び現金同等物(期末)
04080120160億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金同等物は10年で46億円から131億円へ。2026年3月期だけ減ったよ。投資有価証券を30億円買ったのが主な理由だね。
業績と財務の10年表
3月期売上高営業利益率EPS営業CF現金等自己資本比率ROE
2017146億円13.7%24.68円20億円46億円62.3%26.5%
2018168億円13.1%28.87円14億円50億円66.6%25.5%
2019192億円13.5%34.80円24億円63億円66.4%25.7%
2020210億円13.9%36.68円25億円74億円69.8%23.3%
2021201億円9.3%25.91円18億円81億円70.8%14.5%
2022236億円14.2%39.78円38億円104億円67.2%19.7%
2023278億円16.1%57.69円35億円122億円68.0%25.3%
2024295億円16.8%62.47円30億円130億円74.5%23.3%
2025325億円13.9%63.85円42億円150億円71.0%20.9%
2026339億円13.5%74.11円27億円131億円74.7%22.4%

EPSは2025年12月1日の株式分割(1株→3株)に合わせています(2021年3月期以前は有報の値を3で割りました)。2018年3月期の自己資本比率は、税効果会計の基準改正をさかのぼって適用した値です。2025年3月期に7.2億円、2026年3月期に11.6億円の投資有価証券売却益を特別利益に計上しています。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応。

🤝

同業と比べる

人材紹介を本業にする上場2社、ジェイエイシーリクルートメント(ミドル・ハイクラスの転職)とMS-Japan(管理部門・士業の転職)を並べました。

直近の本決算クイック
4318
JAC
2124
MS-Japan
6539
売上高339億円461億円77億円
営業利益率13.5%25.3%21.9%
ROE22.4%41.5%10.8%
自己資本比率74.7%72.3%88.1%
配当性向50.8%68.5%134.5%
予想利回り4.39%3.62%5.58%
秘書のリツ利益率は3社でいちばん低いけど、これは事業の混ぜ方の違いだよ。クイックは紹介だけでなく、利益率の低い派遣や求人広告も持っている。人材紹介は自己資本比率70〜80%台がふつうの業界で、クイックもその中にいるね。

クイックとMS-Japanは2026年3月期、JACは2025年12月期の連結実績で、決算期がそろっていません。予想利回りは2026年9月18日終値866円・1,049円・1,004円と、今期予想配当38円・38円・56円で計算しました。

出典:クイック 2026年3月期決算短信、ジェイエイシーリクルートメントの2025年12月期決算短信、MS-Japanの2026年3月期決算短信と有価証券報告書、東京証券取引所(2026年9月18日終値)。

🧾

最新決算を確かめる

売上高104億円
営業利益29.7億円
純利益20.6億円
2027年3月期・第1四半期(4〜6月)
売上高103.8億円(前年同期比5.2%増)
営業利益29.7億円(同4.6%増)
純利益20.6億円(同9.4%増)
人材サービスの売上75.5億円(同2.5%増)
リクルーティングの売上10.1億円(同24.1%増)
通期予想・年間配当据え置き・38円(中間19円)
秘書のリツ第1四半期は増収増益。営業利益は通期予想の7割まで来ているよ。ただ、クイックは4〜6月に利益が集まる会社で、前の期も第1四半期で通期の6割を稼いでいた。求人広告が24%伸びたのが目立つね。

2027年3月期は、売上高348億円(前期比2.6%増)、営業利益41.1億円(同10.3%減)、純利益28.1億円(同32.5%減)を予想。採用・研修やIT投資を続けるため営業利益は減り、純利益は前期の株の売却益がなくなる分も減る見込みです。あわせて上限10億円の自社株買いを5〜10月に進め、3年で30億円以上を買う計画です。次は中間決算で、減益予想の上半期にどこまで利益を残せるかを確かめます。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ。

🗓

決算とIRの記録

2026年7月31日 2027年3月期第1四半期決算
売上5.2%増、営業利益4.6%増。通期予想と年間配当38円は据え置き。
2026年6月23日 代表取締役の交代
川口一郎氏が代表取締役会長兼グループCEOに、中井義貴氏が代表取締役社長に就任。
2026年5月12日 資本コストを意識した経営への対応
下限配当と配当性向70%、3年で30億円以上の自社株買いにより、3年間の総還元性向は100%を超える見込みと説明。
2026年4月30日 2026年3月期本決算・還元方針の変更
売上4.4%増、営業利益1.1%増。期末配当を18円から21円に増額。今期から年38円を下限とし、3年間は配当性向70%との高い方を払う方針に変更。上限10億円の自社株買いと、子会社ワークプロジェクトの株式譲渡も決議。
2025年12月1日 株式分割
1株を3株に分割。
2020年10月12日 創業40周年記念配当
2021年3月期に記念配当12円(中間6円・期末6円)を上乗せ。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信代表取締役の異動等に関するお知らせ資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応2026年3月期決算短信株主還元方針の変更に関するお知らせ2021年3月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2017年3月期から2026年3月期の配当のうち、記念配当は2021年3月期の創業40周年記念配当12円(分割後4円)だけです。2025年12月1日の株式分割(1株→3株)は、配当・EPS・株価とも分割後の株数に合わせています。

過去の利回りは、各期配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
← 銘柄カルテ一覧へ戻る