保有銘柄カルテ

朝日ネット

証券コード 3834
情報・通信業(プロバイダ)東証プライム累進配当
配当利回り(予想)4.11%
株価は2026年9月18日終値。業績は2026年3月期の実績(連結子会社がないため単体)です。予想利回りは2027年3月期の配当25円で計算しています。
最終更新 2026年9月20日
株価608円
1株配当(予想)25円
🐔 いま持っている分
保有株数100株
1年でもらえる配当(税引前・予想)2,500円
買った値段での利回り3.85%

取得総額64,900円、表示取得単価は649円です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 独立系のプロバイダ。インターネット接続サービス「ASAHIネット」を運営します。2026年3月期の売上高は135億円です。
  • 設立は1990年。朝日新聞社のパソコン通信から始まり、2000年に役員・社員が全株式を取得して独立しました。
  • 光回線の契約51万ID。2026年3月末の光回線の契約は514千ID。顧客満足度調査のプロバイダ部門で12年連続の最優秀です。
  • 売上の9割が接続。ASAHIネット72.4%、他社向けのIPv6接続「v6 コネクト」17.9%、大学向けの教育支援「manaba」4.1%です。
NTT東西などの光回線と自社の設備をつなぐ→個人・法人や他の通信会社に接続を提供する→月額料金と通信量に応じた料金で稼ぐ
2026年3月期・サービス別の売上高
ISP「ASAHIネット」97億8,600万円・72.4%
VNE「v6 コネクト」24億1,500万円・17.9%
教育支援「manaba」5億6,000万円・4.1%
その他(メール・セキュリティなど)7億5,400万円・5.6%
接続サービス(ASAHIネット+v6 コネクト)122億200万円・90.3%
事業の内訳をくわしく見る

ASAHIネットは、NTT東西の光回線と組み合わせる接続サービスと、回線とセットで提供する光コラボ「AsahiNet 光」、マンションの全戸に一括で入る「マンション全戸加入プラン」などを扱います。v6 コネクトは、他の通信事業者(2026年3月末で10社)にIPv6の接続を卸すサービスで、基本料と通信量に応じた料金が売上になります。manabaは大学向けの学習管理サービスで、2026年3月末の契約は761千ID、全学で導入している大学は86校です。会社のセグメントは「ISP事業」の1つだけで、上の区分は会社が決算短信で開示しているサービス別の売上です。ADSLは回線提供元の終了にあわせ、2026年1月31日でサービスを終えました。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報)2026年3月期決算短信(サービス別の売上高・契約数・受賞)。構成比は4区分の合計に対する割合です。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。毎月の接続料金が売上の中心で、リーマン後も売上と営業利益が増えた。
秘書のリツ景気より、ネットの契約数で動くタイプだよ。リーマン後の2009年3月期・2010年3月期も、売上は11.1%・8.1%増えて、営業利益も増えてたんだ。2006年の上場から配当を減らしたこともないよ。

出典:IR BANK(有価証券報告書をもとにした2008〜2010年3月期の売上高・営業利益)配当方針の変更(累進配当の導入)に関するお知らせ(上場から減配なし)。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 累進配当を明文。売上の中心は毎月の接続料金で、景気に左右されにくい商売です。この安定を土台に、2026年に「原則として減配しない」方針を決めました。2006年の上場から減配はありません。
  • 14年続く増収。ネットの接続料金は毎月入る収入で、契約が積み上がるほど売上が増えます。リーマン・ショックのあとも売上と利益が伸び、14年続けて増収しています。
  • 満足度の高いプロバイダ。顧客満足度の調査で12年続けて最優秀を受けています。満足している人は解約しにくいので、光回線の契約は増え続けています。
  • 借金のない財務。光回線そのものはNTTなどから借りて使うため、大きな設備を自前で持つ必要が少なく、借入金はありません。資産の9割が自前のお金です。
🔵 懸念点
  • 落ちてきた利益。新しい基幹システムに入れ替えた費用と、会員を増やすための販促費が増え、利益は前の期も今期の出だしも減りました。売上は増えても利益が減ったため、配当に回す割合は利益の半分まで上がっています。
  • 接続サービスへの集中。売上の9割がインターネット接続です。もう1つの柱の大学向けシステム「manaba」は2年続けて売上が減り、接続以外で稼ぐ柱がまだ育っていません。
  • 値上げの反応。2027年に一部の光回線を値上げします。増えた費用を取り戻すための値上げですが、ほかの会社に乗り換えやすい商売です。解約を増やさずに、利益を戻せるか。

出典:配当方針の変更(累進配当の導入)2026年3月期決算短信2027年3月期第1四半期決算短信料金改定のお知らせ2025年3月期有価証券報告書(manabaの減収)。

🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で約1.54倍。減った年はなく、2013年3月期から14年続けて増収。2027年3月期も3.6%増の予想。
○
営業利益率は高いか
13.3%。前期の17.9%から下がった。10年の範囲は9.0〜17.9%。同業はIIJ 10.1%・ビジョン16.6%。
△
1株利益(EPS)は伸びているか
49.65円で前期から23.6%減。前期には投資有価証券の売却益1億3,700万円も入っていた。10年では約1.55倍、2027年3月期は50.17円の予想。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年3月期は19億円。
○
配当は増えているか(減っていないか)
10年で18円から25円へ約1.39倍。減配はなく、2017〜2019年3月期は18円で据え置き。2027年3月期も25円の予想。
△
配当性向に無理はないか
50.4%。目安の30〜50%をわずかに超えた。会社の目安は40〜50%程度で、2027年3月期は49.8%の予想。
◎
自己資本比率は高いか
90.3%。借入金はなく、同業のIIJ 45.5%・ビジョン69.2%を大きく上回る。
△
現金は増えているか
25億円で10年で最も少ない。設備・システムへの投資27億円と自己株買い7億円で、前期から17億円減った。
2026年9月チェック財務と売上の伸びは強いが、利益が2期続けて落ちている。値上げとシステム投資の回収で利益が戻るかを次の決算で確かめる。
🪙

配当はどう増えたか

1株配当の10年推移と今期予想
0102030円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ10年で18円から25円に増えて、一度も減ってないよ。2017〜2019年3月期は18円で据え置きだった。2026年5月には「原則として減配しない」累進配当を方針に入れたんだ。2027年3月期は25円で据え置きの予想だね。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当(円)配当性向
201718.056.1%
201818.092.2%
201918.056.0%
202018.545.2%
202119.541.8%
202221.046.7%
202322.549.0%
202423.049.5%
202524.537.7%
202625.050.4%
2027予想25.049.8%

配当性向は有価証券報告書の記載値です。2018年3月期の92.2%は、ネットワーク設備の増強で償却費と通信コストが増え、純利益が5億7,700万円まで減った年のものです。配当の方針は「配当性向は40〜50%程度を適切な水準」とし、2026年3月期から累進配当を加えました。この10年で株式分割はなく、記念配当・特別配当もありません。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当性向)2018年3月期有価証券報告書(減益の理由)配当方針の変更に関するお知らせ。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.39%3.6417年3.5618年3.3119年2.5920年2.4121年3.5722年3.8123年3.5724年3.6225年3.8626年4.11今
秘書のリツいまの予想利回り4.11%は、10年平均3.39%より高いよ。過去10年の各3月末では2.41〜3.86%の間。配当は少しずつ増えてるけど、株価は2021年3月末の809円から下がって、いまは608円だね。
予想PER12.1倍
PBR(本決算基準)1.20倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値期末利回り
2017495円3.64%
2018506円3.56%
2019544円3.31%
2020715円2.59%
2021809円2.41%
2022588円3.57%
2023590円3.81%
2024644円3.57%
2025677円3.62%
2026647円3.86%

出典:各年の1株配当と株探の月足データ(3月末終値)。各年の配当を3月末終値で割り、丸める前の値で単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月18日終値608円、会社予想の配当25円・EPS50.17円、2026年3月末の1株当たり純資産505.9円から計算しています。

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業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)050100150営業利益率(%)0510152014.99.013.015.614.915.815.116.117.913.317年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は14年続けて増えてるよ。営業利益率は2025年3月期の17.9%から13.3%に下がった。基幹システムを新しくした償却費と保守の委託費、会員を増やすための販促費が増えたのが理由だね。2018年3月期の9.0%も、設備の増強で償却費と通信コストが増えた年だよ。
1株利益(EPS)
010203040506070円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ2025年3月期の64.99円は、投資有価証券の売却益1億3,700万円も入った数字だよ。2026年3月期は49.65円に下がって、2027年3月期も50.17円の予想。自己株買いで株数が減っているぶん、純利益よりEPSのほうが下がり方は小さいんだ。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%10.017年6.018年9.619年11.620年12.621年11.322年11.123年10.524年13.725年9.926年
秘書のリツROEは10年のうち9年で8%を超えてるよ。2026年3月期は9.9%。自己資本比率が90%と資本が厚いぶん、ROEは高く出にくい形なんだ。
ROE9.9%
自己資本比率90.3%
営業CF10年黒字
秘書のリツ営業CFは10年ずっと黒字だよ。2026年3月期は19億円で、減価償却費13億円を足し戻した分が大きいね。
現金及び預金(期末)
015304560億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ2026年3月期に現金が17億円減って、25億円になったよ。設備やシステムへの投資27億円と、自己株買い7億円が重なったから。これとは別に、すぐ現金にできる有価証券を5億円持ってるね。
業績・財務の10年表
3月期売上高(億円)営業利益(億円)純利益(億円)EPS(円)ROE自己資本比率
20178813.19.532.0810.0%88.3%
2018938.45.819.536.0%90.4%
20199712.79.532.179.6%87.3%
202010316.111.540.9211.6%87.5%
202111416.913.046.6712.6%85.3%
202211618.312.644.9211.3%87.2%
202312218.412.945.9211.1%87.6%
202412219.712.946.4610.5%87.6%
202513123.517.564.9913.7%88.5%
202613517.912.949.659.9%90.3%
営業CFと期末の現金(億円)
3月期営業CF現金及び預金
201715.442
20189.241
201917.050
202012.249
202118.942
202214.340
202313.636
202424.735
202524.642
202619.125

長期数値の出典:各年の有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」と損益計算書。2021年3月期2026年3月期2016年3月期(2012〜2016年3月期の売上高)。朝日ネットは連結子会社がないため、すべて単体の数字です。現金は「現金及び現金同等物」の期末残高で、貸借対照表の「現金及び預金」と同じ金額です。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

インターネットの接続・通信サービスを手がける、IIJ(インターネットイニシアティブ)とビジョンを並べました。規模も会計基準もそろわないため、水準の目安としての比較です。

直近の本決算朝日ネット
3834
IIJ
3774
ビジョン
9416
決算期2026/32026/32025/12
売上高135億円3,454億円390億円
営業利益率13.3%10.1%16.6%
ROE9.9%16.2%23.6%
自己資本比率90.3%45.5%69.2%
配当性向50.4%28.6%54.3%
予想利回り4.11%1.25%4.77%
秘書のリツ財務の厚さは朝日ネットが3社でいちばんだよ。自己資本比率90.3%は2社を20ポイント以上上回ってる。その分ROEは9.9%で、IIJの16.2%・ビジョンの23.6%より低いんだ。

IIJはIFRS(国際会計基準)の連結で、売上高は「売上収益」、ROEと自己資本比率は親会社の所有者に帰属する持分で計算した値です。ビジョンは日本基準の連結、朝日ネットは日本基準の単体です。ビジョンの配当性向54.3%は記念配当5円を含む値です。予想利回りは2026年9月18日終値608円・3,430円・1,069円と、今期予想配当25円・43円・51円で計算しました。

出典:朝日ネット 2026年3月期決算短信IIJ 2026年3月期決算短信ビジョン 2025年12月期決算短信、株探(2026年9月18日終値)。

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直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は増収・減益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高34億200万円/+1.3%
営業利益2億8,400万円/−43.6%
四半期純利益2億300万円/−43.8%
1株当たり四半期純利益7.86円(前年同期13.76円)

通期の会社予想(営業利益18億円・0.5%増)と配当予想25円に修正はありません。営業利益の進み具合は通期の15.8%です。売上は光回線の契約増とv6 コネクトの通信量増で伸びましたが、基幹システムの償却費・保守費、回線の仕入れ、販促費が増えました。

会社は2027年2月から「ASAHIネット 光 with フレッツ」と「フレッツ 光 ネクスト」の月額料金を改定します。ホーム858円・マンション770円が一律990円、ファミリー1,100円・マンション770円が一律1,320円になります(いずれも税込)。クロスコースや光コラボ「AsahiNet 光」は対象外です。manabaも次年度から料金体系を変える予定です。2026年6月末の光回線の契約は516千IDで、1年で16千ID増えています。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信料金改定のお知らせ2026年6月末のインターネット接続契約数。

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決算とIRの記録

2026年8月6日 2027年3月期第1四半期決算
売上高1.3%増、営業利益43.6%減の2億8,400万円。通期予想・配当予想はいずれも据え置き。
2026年7月13日 6月末の接続契約数
光回線516千ID(前年同期比16千ID増)、モバイル48千ID(同2千ID増)。
2026年5月13日 2026年3月期本決算・累進配当の導入
売上高3.4%増、営業利益23.6%減、純利益26.2%減の12億9,300万円。年間配当25円(前期24.5円)。配当方針に累進配当を加え、2026年3月期から適用。2027年3月期は配当25円を予想。
2026年4月20日 光回線コースの料金改定を発表
2027年2月から一部の光回線コースの月額料金を132〜220円引き上げ。
2026年4月 社長の交代
代表取締役社長執行役員が交代し、新しい経営体制へ移行。
2026年2月 業績予想の下方修正
2026年3月期の予想を売上高134億円・営業利益17億2,500万円に引き下げ。実績はそれぞれ100.9%・103.9%の達成。
2026年3月期 自己株式の取得
7億100万円を取得。期末の自己株式は608万9,002株(前期515万2,987株)。
2026年1月31日 ADSLの提供終了
回線提供元のサービス終了にあわせてADSL接続サービスを終えた。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信6月末の接続契約数2026年3月期決算短信配当方針の変更料金改定のお知らせ。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

朝日ネットは連結子会社がないため、業績・財務はすべて単体(非連結)の数字です。

この10年で株式分割・併合はなく、1株配当とEPSは有価証券報告書の記載値をそのまま使っています。

過去の利回りは、各年の配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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