保有銘柄カルテ

伊藤ハム米久ホールディングス

証券コード 2296
食料品東証プライム食肉・ハム
配当利回り(予想)3.08%
株価は2026年9月25日終値。業績は2026年3月期の実績(連結)です。予想利回りは2027年3月期の配当155円で計算しています。
最終更新 2026年9月26日
株価5,040円
1株配当(予想)155円
🐔 いま持っている分
保有株数11株
1年でもらえる配当(税引前・予想)1,705円
買った値段での利回り4.10%

取得総額41,576円、取得単価は3,780円です。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • ハム・ソーセージと食肉の大手。「アルトバイエルン」などのハム・ソーセージと、牛・豚・鶏の食肉を売っています。
  • 2016年に2社が統合。伊藤ハムと米久が共同で持株会社をつくり、2026年3月期に統合10年を迎えました。
  • 育てる・さばく・売るまで。国内の農場や処理場に加え、ニュージーランドのアンズコフーズで牛肉・羊肉を世界に売っています。
  • 食肉と加工食品の2本柱。売上の6割強が食肉、4割弱がハム・ソーセージなどの加工食品です。
家畜を育て、国内外から肉を仕入れる→さばいて、ハム・総菜に加工する→スーパーや外食に卸す
2026年3月期・事業別の割合
売上食肉 62.8%加工食品 37.2%利益食肉 70.6%加工食品 29.4%
秘書のリツ売上も利益も、いまは食肉が中心だよ。ハム・ソーセージは名前が知られているけど、原材料や物流の値上がりで利益が伸びていないんだ。食肉は鶏肉の相場が高かったことと、海外の牛肉・羊肉が好調で大きく増えたね。

売上は外部顧客への売上高で、食肉6,728億円・加工食品3,986億円。セグメント利益(経常利益ベース)は226億円・94億円です。三菱商事が議決権の41.15%を持つ筆頭株主で、食肉の調達などで協業しています。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信少数株主利益保護への対応について。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。食べ物は景気が悪くても買われる。ただし統合前の伊藤ハムは、2009年3月期に最終赤字を出して減配している。
秘書のリツ統合前の伊藤ハムは、リーマン・ショックの2009年3月期に63億円の最終赤字を出したよ。大きかったのは景気より、東京工場の地下水の問題で製品を回収して、工場を止めた損失なんだ。鶏肉の相場の急落も重なって、配当は5円から3円に減ったね。

出典:伊藤ハム 2009年3月期有価証券報告書伊藤ハム 2011年3月期有価証券報告書。

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強みと懸念点

⭐ 強み
  • 減らさない配当の約束。普通配当は「前の年より減らさない」と約束し、株主のお金に対して一定の割合以上を配る目安も決めています。利益の薄い業界で利益が上下しても、配当は下がりにくい仕組みです。統合から10年、普通配当は一度も減っていません。
  • 育てて売るまで一貫。家畜を育てる農場から、さばく処理場、ハムの工場、海外の食肉会社まで持っています。肉の相場が上がった年は、自分で育てた肉を高く売れるので、その分を利益に変えられます。
  • 世界に売る牛肉と羊肉。ニュージーランドの子会社が、牛肉と羊肉を世界に売っています。国内の需要が縮んでも、世界の需要で稼げる柱で、前の期の大きな増益にも効きました。
  • 三菱商事との協業。議決権の4割を持つ三菱商事は、世界中から食料を仕入れる商社です。海外から肉を買う量が多いこの会社にとって、仕入れの力を借りられるのは大きな支えです。
🔵 懸念点
  • 相場で揺れる薄い利益。肉の商売は仕入れ値の割合が大きく、もともと利益が薄い商売です。そのため肉の相場や、原材料・物流費が少し動くだけで、利益が大きく揺れます。2019年3月期は営業利益が3割減りました。
  • 借入で進める大型買収。ニュージーランドの食肉会社を、手元の現金を大きく上回る約760億円で買う予定です。足りない分は借入に頼るため、借金が膨らみます。買った会社が稼ぐまでの間も、配当を増やし続けられるか。
  • 食品事故の重さ。食べ物の会社は、一度の事故で製品を回収し、工場を止めることになります。統合前の伊藤ハムは工場の地下水の問題でそうなり、最終赤字と減配に追い込まれました。
  • 縮むハム・ソーセージの数量。原材料や物流の値上がり分を値上げでまかなうと、今度は買われる量が減ります。ハム・ソーセージは販売数量が減り、前の期は減益でした。国内の需要が縮むなかで、値上げと数量を両立できるか。

出典:2026年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信連結子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ伊藤ハム 2009年3月期有価証券報告書。

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いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
1兆714億円で、10年前の7,926億円の1.35倍。減った年は2021年3月期の1回だけ。ただ2026年3月期は、子会社の決算期変更で15か月分が入っている。今期予想は1兆400億円。
×
営業利益率は高いか
2.7%。自社の過去10年は1.7〜2.9%。同業の日本ハム(4.0%)より低く、プリマハム(1.9%)より高い。食肉・ハムの会社は3社とも5%に届かない。
△
1株利益(EPS)は伸びているか
356.43円で、10年前の303.35円の1.2倍。2022〜2025年は4年続けて減り、2026年3月期に54%増えた。今期予想は325.99円で減益。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年すべて黒字。ただ2023年3月期は39億円と少なかった。
○
配当は増えているか(減っていないか)
記念配当を除いた普通配当は、10年で85円→145円(1.7倍)で、減らした年はない。据え置きは4回。今期予想は155円。
◎
配当性向に無理はないか
普通配当だけで40.7%。記念配当175円を含めると89.8%。今期予想は47.5%。
○
自己資本比率は高いか
56.2%。同業は53.8%と50.5%。2027年3月期の第1四半期末は53.5%に下がった。
×
現金は増えているか
現金同等物は176億円で、10年前の528億円の3分の1。2022年3月期の477億円から大きく減った。借入金は1年で594億円から886億円に増えた。
2026年9月チェック普通配当は10年減らしていない。利益率が薄く、現金が減って借入が増えるなか、760億円の買収のあとも累進配当を続けられるかを決算ごとに確かめる。
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配当はどう動いたか

1株配当の10年推移と今期予想
0100200300円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
普通配当記念配当会社予想
3月期の決算です。2023年10月に5株を1株にまとめる株式併合をしたため、2023年3月期以前の配当は5倍して並べています(実額は17円・17円・17円・17円・21円・23円・24円)。2026年3月期の320円のうち175円は経営統合10周年の記念配当です(オレンジの斜線の部分)。普通配当は145円で、前の年と同じです。2027年3月期の予想は中間75円+期末80円です。
秘書のリツ2026年3月期は、統合10周年の記念配当が175円も上乗せされたよ。第1四半期末と第3四半期末に分けて、総額約100億円を配ったんだ。普通配当は2021年から増え始めて、2024年に発表した中期経営計画で「累進配当」を掲げてからは、減らさない約束になったね。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当うち記念配当性向
201785円—28.0%
201885円—31.9%
201985円—47.5%
202085円—43.9%
2021105円—30.6%
2022115円—35.2%
2023120円—40.8%
2024125円—45.7%
2025145円—62.8%
2026320円175円89.8%
2027予想155円—47.5%

配当性向は決算短信の連結の値で、記念配当を含みます。2026年3月期の普通配当だけの配当性向は40.7%です。伊藤ハム米久ホールディングスは2016年4月の設立で、2017年3月期が最初の決算です。

出典:2026年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信剰余金の配当(記念配当)に関するお知らせ剰余金の配当に関するお知らせ。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年(普通配当)
01234%点線は10年平均 2.76%1.6417年1.8418年2.4719年2.6720年2.8821年3.5422年3.4323年3.1224年3.4625年2.5326年3.08今
秘書のリツいまの予想利回り3.08%は、10年平均2.76%より少し高いよ。過去10年の各3月末では1.64〜3.54%。統合したころは2%を切っていて、配当が増えるにつれて利回りも上がってきたんだ。
予想PER15.5倍
PBR(本決算基準)0.97倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期3月末終値期末利回り
20175,190円1.64%
20184,625円1.84%
20193,445円2.47%
20203,185円2.67%
20213,645円2.88%
20223,245円3.54%
20233,500円3.43%
20244,010円3.12%
20254,185円3.46%
20265,740円2.53%

株価:東京証券取引所の各3月末終値(2023年3月以前は株式併合にあわせて5倍)。過去利回りは各期の普通配当を3月末終値で割った計算値です。2026年3月期は記念配当を含めると5.57%でした。

📈

業績と財務の10年

売上高と営業利益率
売上高(億円)03,0006,0009,00012,000営業利益率(%)012342.72.61.72.02.92.92.52.32.02.717年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で1兆円を超えたけど、利益率は2〜3%のまま上がっていないよ。肉の値段が上がると売上はふくらむけど、仕入れの値段も上がるから利益は残りにくいんだ。2026年3月期は鶏肉の相場と海外の牛肉・羊肉が好調で、営業利益が45%増えたね。
1株利益(EPS)
0100200300400円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは山と谷をくり返して、10年でほぼ横ばいだよ。2019年3月期に大きく落ちて、2021年に戻った。そのあと4年減って、2026年3月期に跳ね上がったけど、今期は8%ほど減る予想だね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
04812%赤の点線は一般的な目安 8%8.817年7.318年4.819年5.120年8.521年7.522年6.423年5.624年4.625年7.026年
秘書のリツROEは10年のうち8年が、目安の8%を下回っているよ。会社は中期経営計画で6.2%を目標にしていて、2026年3月期は7.0%で届いた。長い目では8%以上に戻すことを目指しているね。
ROE7.0%
自己資本比率56.2%
営業CF10年連続黒字
秘書のリツ営業CFは10年すべて黒字だけど、年によって大きく上下するよ。肉の在庫を多く抱える商売だから、相場が上がると在庫にお金が取られるんだ。2026年3月期は137億円で、配当と設備投資をまかなうには足りず、借入を増やしたね。
現金及び現金同等物(期末)
0200400600億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は2022年3月期の477億円から、2023年3月期に半分以下になったよ。そのあとも少しずつ減って、いまは176億円。2026年3月期は設備投資と在庫の増加にお金を使い、足りない分を借入で補ったんだ。
業績と財務の10年表
3月期売上高営業利益率EPS営業CF現金同等物自己資本比率ROE
20177,926億円2.7%303.35円211.9億円528億円56.9%8.8%
20188,319億円2.6%266.10円55.2億円293億円58.1%7.3%
20198,507億円1.7%179.10円151.1億円346億円56.6%4.8%
20208,525億円2.0%193.60円318.5億円418億円58.5%5.1%
20218,427億円2.9%343.05円408.6億円507億円62.7%8.5%
20228,544億円2.9%326.70円184.7億円477億円63.4%7.5%
20239,227億円2.5%294.07円39.5億円224億円61.5%6.4%
20249,556億円2.3%273.24円293.9億円229億円61.5%5.6%
20259,888億円2.0%230.88円100.2億円206億円61.1%4.6%
202610,714億円2.7%356.43円136.6億円176億円56.2%7.0%

2022年3月期から収益認識の新しい会計基準を使っていて、その年の売上は従来より約327億円小さく出ています。2026年3月期はアンズコフーズの決算期を12月から3月に変えたため、15か月分の業績が入り、経常利益で約11億円の上乗せがありました。EPSは2023年3月期以前を、株式併合にあわせて5倍した値です(2023年3月期は会社が併合後の株数で計算し直した値)。借入金は短期と長期の合計で、2025年3月期594億円、2026年3月期886億円です。

出典:2026年3月期有価証券報告書2022年3月期有価証券報告書2021年3月期有価証券報告書2017年3月期有価証券報告書2026年3月期決算短信2025年度通期決算説明資料。

🤝

同業と比べる

ハム・ソーセージと食肉を手がける上場会社から、業界最大手の日本ハムと、ハム・ソーセージのプリマハムを並べました。決算期は3社とも3月です。

直近の本決算伊藤ハム米久HD
2296
日本ハム
2282
プリマハム
2281
売上高1兆714億円1兆4,574億円4,756億円
営業利益率2.7%4.0%1.9%
ROE7.0%6.6%3.8%
自己資本比率56.2%53.8%50.5%
配当性向89.8%44.3%87.6%
予想利回り3.08%2.98%3.31%
秘書のリツ食肉・ハムの会社は、3社とも利益率が5%に届かないよ。伊藤ハム米久は日本ハムより低く、プリマハムより高い真ん中の位置だね。ROEと財務の厚さは3社でいちばんで、利回りはプリマハムに次ぐ2番目なんだ。

伊藤ハム米久の配当性向は記念配当を含む値で、普通配当だけなら40.7%です。プリマハムは減損損失で純利益が35%減り、配当性向が87.6%になりました。日本ハムは国際会計基準で、営業利益率は営業利益(576億円)から計算した値です(会社が重視する事業利益率は4.7%)。自己資本比率とROEの欄は、親会社所有者帰属持分比率と親会社所有者帰属持分当期利益率です。予想利回りは2026年9月25日終値5,040円・6,044円・2,415円と、今期予想配当155円・180円・80円で計算しました。日本ハムは2026年10月1日に1株を3株に分割するため、分割前の株価と配当で計算しています。

出典:伊藤ハム米久ホールディングス 2026年3月期決算短信日本ハム 2026年3月期決算短信日本ハム 株式分割に関するお知らせプリマハム 2026年3月期決算短信、東京証券取引所(2026年9月25日終値)。

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最新決算を確かめる

売上高2,811億円
営業利益91.4億円
純利益61.3億円
2027年3月期・第1四半期(4〜6月)
売上高2,811億円(前年同期比5.4%減)
営業利益91.4億円(同0.3%増)
純利益61.3億円(同3.9%減)
通期予想に対する営業利益の進み具合33.9%
通期予想・年間配当据え置き・155円(中間75円)
秘書のリツ第1四半期は、売上が減って、利益は前の年並みだったよ。売上が減ったのは主に、前の年に子会社の決算期変更で多めに入っていた分がなくなったから。加工食品は数量が減って減益、食肉は輸入鶏肉や海外が好調で増益だったね。

2027年3月期は、売上高1兆400億円(前期比2.9%減)、営業利益270億円(同5.1%減)、純利益185億円(同8.5%減)を予想。前期に好調だった輸入鶏肉の反動と、決算期変更で多く入った分がなくなることを見込んでいます。年間配当は普通配当155円(前期より10円の増配)の予定です。ニュージーランドの食肉会社グリーンリーの買収(約760億円・8月末に取得予定)は、まだ業績予想に入っていません。次は11月の中間決算で、利益の進み具合と、買収の影響がどう示されるかを確かめます。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2027年3月期第1四半期決算説明資料2026年3月期決算短信連結子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ。

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決算とIRの記録

2026年8月3日 2027年3月期第1四半期決算
売上5.4%減、営業利益0.3%増、純利益3.9%減。通期予想と年間配当155円は据え置き。
2026年6月18日 グリーンリーの買収を決議
アンズコフーズを通じ、ニュージーランドの食肉会社を約760億円(企業価値ベース)で買う。株式の譲渡は8月末の予定。
2026年5月1日 2026年3月期本決算
売上8.4%増、営業利益45.4%増、純利益54.4%増。年間配当320円(普通配当145円+記念配当175円)。今期は155円の予想。
2025年3月21日 経営統合10周年の記念配当を公表
2026年3月期の第1四半期末と第3四半期末に、総額約100億円の記念配当を行うと発表。
2023年10月1日 株式併合
5株を1株にまとめた。
2016年4月1日 伊藤ハム米久ホールディングス設立
伊藤ハムと米久が共同で持株会社をつくり、経営統合した。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信連結子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ2026年3月期決算短信剰余金の配当(記念配当)に関するお知らせ2026年3月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の投資記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当も保証しません。

2023年10月1日に5株を1株にまとめる株式併合をしています。2023年3月期以前の1株配当・EPS・株価は、併合後の株数にそろえて5倍しています。記念配当は2026年3月期の175円で、グラフでは斜線で分けています。

過去の利回りは、各期の普通配当と3月末終値から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。
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