保有銘柄カルテ

日東富士製粉

証券コード 2003
食料品(製粉)東証スタンダード累進配当
配当利回り(予想)3.72%
株価は2026年9月14日終値。業績は2026年3月期の連結実績です。予想利回りは2027年3月期の配当70円で計算しています。
最終更新 2026年9月15日
株価1,881円
1株配当(予想)70円
🐔 いま持っている分
保有株数40株
1年でもらえる配当(税引前・予想)2,800円
買った値段での利回り4.34%

取得総額64,520円、取得単価1,613円。保有数・取得額は2026年8月29日の口座記録で確認。年間配当は入金済み額ではなく、保有株数と現在の会社予想から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 小麦粉とミックス粉の会社。パン・麺・菓子などをつくる食品会社や飲食店へ、代理店を通じて販売しています。
  • 1914年設立。松本米穀製粉として始まり、2006年に富士製粉と合併しました。
  • 三菱商事の子会社。同社が議決権の67.2%を持っています。国内のほか、ベトナム・タイにも製造拠点があります。
  • 売上の83.1%が製粉・食品。外食子会社の「さわやか」は、ケンタッキーフライドチキンなどの店舗を運営しています。
小麦などを仕入れる→粉・食品に加工する→代理店から食品会社・飲食店へ
2026年3月期・外部顧客への売上とセグメント利益
売上製粉・食品 83.1%外食 16.8%■運送 0.1%利益製粉・食品 93.3%■外食 5.7% ■運送 1.0%
製粉・食品604.92億円/利益35.23億円
外食122.19億円/利益2.16億円
運送(4〜10月のみ)0.65億円/利益0.39億円
事業の内訳をくわしく見る

外食は売上の16.8%を占めますが、利益では5.7%です。利益の割合は、3事業のセグメント利益の合計37.78億円に対する割合です。運送会社の株式を一部売り、2025年11月から連結対象を外しました。2027年3月期第1四半期の報告は製粉・食品と外食の2事業です。販売代理店でもある三菱商事向けの売上は108.24億円で、全体の14.9%を占めます。これは最終消費者別の売上ではありません。

出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・関係会社・セグメント情報、87〜89ページ)。利益は社内取引の調整前。売上は社内取引を含まない外部顧客向けです。2027年3月期第1四半期決算短信

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類ディフェンシブ。ただしコスト増で利益は落ちる
秘書のリツリーマン・ショック期も赤字にはならなかったよ。ただ普通配当は2009年の8円から2010年に7円へ一度減ってて、累進配当は2024年からの方針だね。

出典:2010年3月期有価証券報告書(主要指標・配当政策)。純利益は2009年3月期12.04億円・2010年3月期20.45億円、営業CFは2009年3月期1.57億円。2008年の年配当9円には特別配当2円、2010年の12円には記念配当5円を含みます(当時の実額、10年グラフには含めていません)。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 毎日食べる粉の商売。パン・麺・お菓子の元になる小麦粉は、景気が悪くても食べる量が大きくは減りません。リーマン・ショックの年も赤字にならなかったのは、この商売の安定さからです。
  • 借金に頼らない財務。以前は利益の3割ほどしか配当に回さず、残りを会社に積み上げてきました。そのため資産の8割近くが自前のお金で、利益が落ちている今も、この厚みが配当を支えています。
  • 現金はきちんと増える。本業で入るお金は10年ずっとプラスで、利益が減ったここ数年も、手元の現金は増え続けています。帳簿の利益が落ちても、実際のお金は入ってきているので、配当の支払いは止まっていません。
  • 明文の累進配当。2024年に「配当を前の年より減らさない」と決め、配当を一気に1.5倍に上げました。その後、利益が減っても配当は据え置いて守り、新しい計画でもこの約束を続けるとしています。
🔵 懸念点
  • 3期続く営業減益。工場の修繕費、物流費、人件費が上がり、小麦粉の値段に上乗せしきれていません。前の年の米不足で増えた小麦粉の需要も落ち着き、最新の四半期も減益です。
  • 利益の7割超を配当に。配当を減らさないと決めたあとで利益が減ったため、配当は据え置きでも、利益に占める割合が一気に上がりました。利益が戻らないまま増配を続ければ、財務の厚みを削って払うことになります。
  • 設備更新と配当の資金負担。古くなった工場の設備を入れ替える時期が来ています。会社自身が、しばらくは稼ぐお金より、設備と配当に使うお金のほうが多くなると説明しています。
  • 中期目標の引き下げ。前の計画の利益目標に届かない見通しになり、新しい計画では目標そのものを下げました。稼ぐ力がすぐには戻らないと、会社自身が認めた形です。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
○
売上は伸びているか
10年で約1.5倍。減った年は2回(2021年・2025年)で、2026年は増収。
△
営業利益率は高いか
5.2%。同業2社と同じ5%台だが、自社の過去の7〜8%台からは下がった。
×
1株利益(EPS)は伸びているか
2024年の116.38円から2期続けて減少。今期予想も90.44円で、回復はまだ見えない。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。
○
配当は増えているか(減っていないか)
10年で減配なし。2026年は70円で据え置き。
×
配当性向に無理はないか
76.8%。目安の30〜50%を大きく超える。
◎
自己資本比率は高いか
78.5%。10年ずっと60%超え。
◎
現金は増えているか
10年で84.7億円→115.5億円。ここ3年は続けて増加。
2026年9月チェック財務と現金は厚い。利益の減少と配当負担の重さを確認する。
🪙

配当はどう増えたか

1株配当の10年推移と今期予想
020406080円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ2025年に46.75円→70円と大きく増えたのは、2024年5月に累進配当へ方針を変えたからだよ。それまでは配当性向40%以上が目安だったね。その後は利益が減っても70円を維持してて、そのぶん配当性向が上がったよ。
配当・配当性向の10年表
3月期1株配当(円)配当性向(連結)
201714.37530.4%
201819.2530.2%
201927.530.0%
202027.7530.0%
20212930.0%
202240.87540.1%
202343.7540.2%
202446.7540.2%
20257071.8%
20267076.8%
2027予想7077.4%

2016年10月に10株→1株の併合、2021年10月に1株→2株、2026年4月に1株→4株の分割があり、すべて現在の株数に換算しています。2026年の分割前の実額280円は、いまの70円と同じです(減配ではありません)。2022年は中間157円と期末85円を別々に換算しました。この10年に特別配当・記念配当の上乗せはありません。

出典:2024年5月の株主還元方針中期経営計画のローリング計画、2026年3月期決算短信および各年の決算短信(末尾の資料一覧)。2017年の併合をまたぐ配当は2018年短信の前期欄で確認。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.56%2.8617年3.2118年3.5819年3.8420年3.0521年3.6222年3.9023年3.5224年4.1925年3.8826年3.72今
秘書のリツいまの予想利回り3.72%は、10年平均3.56%より少し高いよ。過去10年の各3月末では2.86〜4.19%で、その範囲の中。これだけで割安とは言えないね。
予想PER20.8倍
PBR(本決算基準)1.37倍
過去の期末利回りを数字で見る
3月期期末利回り
20172.86%
20183.21%
20193.58%
20203.84%
20213.05%
20223.62%
20233.90%
20243.52%
20254.19%
20263.88%

出典:各年の決算短信(配当)と株探の月足(3月末終値・分割調整後)。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、9月14日終値1,881円、会社予想配当70円・EPS90.44円、2026年3月期BPS1,373.83円から計算。四半期末BPSを使うサイトとはPBRが異なります。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)0200400600800営業利益率(%)05104.85.87.67.98.07.47.67.27.05.217年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で約1.5倍、減った年は2回だけ。営業利益率は2021年の8.0%をピークに下がって、2026年は5.2%。会社は修繕費や物流費、人件費の増加を挙げてるね。
1株利益(EPS)
03570105140円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ2026年は株の売却益7.85億円が入っても、1株利益は減ったよ。本業の営業利益は25.1%減だね。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
04812%赤の点線は一般的な目安 8%5.917年7.518年10.019年9.520年9.321年9.122年9.123年8.924年7.225年6.726年
秘書のリツROEは2019年の10.0%から下がって、2026年は6.7%。2025年から2年続けて、一般的な目安の8%を下回ってるよ。
ROE6.7%
自己資本比率78.5%
営業CF10年黒字
秘書のリツ現金には、三菱商事グループの資金管理の仕組みに預けたお金も入ってるよ。短期借入金も4億円あるね。
現金及び現金同等物(期末)
03570105140億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で84.7億円から115.5億円に増えて、ここ3年は続けて増えてるよ。2018〜19年と2023年に一度減ったけど、全体では右肩上がりだよ。
業績・財務の10年表
3月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
2017488.7523.244.8%47.215.9%67.3%
2018495.6128.985.8%63.777.5%68.3%
2019549.0041.647.6%91.6510.0%72.5%
2020575.4445.687.9%92.399.5%74.3%
2021565.4445.398.0%96.559.3%75.6%
2022593.4044.047.4%101.899.1%74.6%
2023695.4052.997.6%108.839.1%74.7%
2024725.9852.377.2%116.388.9%77.2%
2025723.4150.967.0%97.497.2%78.4%
2026727.7738.165.2%91.156.7%78.5%
お金の出入りと期末残高(億円)
3月期営業CF投資CF営業+投資CF現金同等物
201731.57-11.4920.0884.74
201826.65-23.313.3454.00
201935.68-16.7418.9453.24
202065.13-19.5045.6384.11
202136.67-2.0734.60105.43
202221.71-15.636.0898.04
202322.44-28.21-5.7778.85
202464.98-29.8135.1797.98
202550.55-21.8528.70104.32
202646.67-9.0337.64115.54

出典:2026年3月期決算短信2026年3月期有価証券報告書(連結財務諸表・キャッシュフロー・資金集中管理)。ROEは会社短信の平均自己資本を使った値。EPSは分割・併合調整後。2018年の自己資本比率は税効果会計変更後の比較値68.3%を採用。2025年3月期の純利益には、製品回収に伴う補償損失8.08億円が入っています。2026年3月期の財務CFは−25.91億円です。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

同じ3月期・日本基準の製粉2社と並べます。ニップンと日清製粉グループは、家庭用食品や中食なども大きく、製粉だけの比較ではありません。

2026年3月期日東富士
2003
ニップン
2001
日清製粉G
2002
売上高(億円)727.774,184.258,650.04
営業利益率5.2%5.3%5.4%
ROE6.7%8.3%6.5%
自己資本比率78.5%59.2%61.1%
配当性向76.8%25.9%52.9%
予想利回り3.72%2.26%3.13%
秘書のリツ営業利益率は3社とも5%台で、日東富士だけ低いわけではないよ。違いは配当性向。同業の25.9%・52.9%に対して76.8%だね。
同業の3年推移
会社・3月期営業利益率ROE自己資本比率配当性向
日東富士・20247.2%8.9%77.2%40.2%
日東富士・20257.0%7.2%78.4%71.8%
日東富士・20265.2%6.7%78.5%76.8%
ニップン・20245.1%12.8%58.0%19.5%
ニップン・20255.2%10.6%60.7%20.8%
ニップン・20265.3%8.3%59.2%25.9%
日清製粉G・20245.6%6.9%60.5%42.2%
日清製粉G・20255.4%7.0%61.4%46.9%
日清製粉G・20265.4%6.5%61.1%52.9%

配当性向は、各社短信の実際の純利益を分母にした値で統一しました。ニップンは株式売却益などを除くと33.5%、日清製粉Gは特殊要因を除く会社基準では48.6%です。どちらと比べても日東富士の76.8%が高いことは変わりません。利回りは9月14日終値1,881円・3,010円・2,077円と、今期予想配当70円・68円・65円で計算しています。

出典:ニップン2026年短信同2024年短信同最新四半期短信日清製粉G2026年短信同2024年短信同最新四半期短信。2025年値は2026年短信の比較欄。株価はIRBANKの20012002で確認。

🔔

直近の決算と注意点

2027年3月期第1四半期は減収・減益でした。

2026年4〜6月・前年同期との比較
売上高178.65億円/−0.6%
営業利益9.64億円/−10.1%
経常利益11.94億円/−3.6%
親会社純利益8.22億円/−3.5%

前年の米不足で増えた小麦粉需要が落ち着き、製粉・食品事業は減収でした。物流費や人件費の増加も響いています。外食は売上5.8%増に対し利益43.0%減。食材費、人件費、賃借料などが負担になっています。

通期予想は売上730億円、営業利益42億円(+10.1%)、純利益33億円(−0.6%)で変更なし。予想EPS90.44円に対し配当70円、予想配当性向は77.4%です。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信中期経営計画のローリング計画(目標と資金配分、8〜10ページ)。2028年度は2029年3月期。資金配分の図では、基礎収益CF35〜40億円とその他CF10〜12億円に対し、更新投資と配当が先行する構図を会社が示しています。

🗓

決算とIRの記録

2026年8月3日 第1四半期決算
減収0.6%、営業減益10.1%。通期業績・年配当70円の予想は据え置き。
2026年5月20日 中期計画のローリング方式への移行
前計画の目標未達見通しを受けて見直し。2028年度は純利益35億円以上、ROE6.9%以上を目標に。累進配当は継続。
2026年5月7日 2026年3月期本決算
売上0.6%増、営業利益25.1%減、純利益6.5%減。年配当は分割前280円、現在の70円相当。
2026年4月1日 1株→4株の株式分割
10年の配当とEPSを現在の株数に換算。配当280円→70円は減配ではありません。
2024年5月20日 株主還元方針の変更
累進配当を導入(2025年3月期の中間配当から)。それまでは2025年3月期まで配当性向40%以上。同じ日に公表した「中期経営計画2026」では、総還元性向60%以上を目指すとしました。

出典:2027年3月期第1四半期決算短信中期経営計画のローリング計画2026年3月期決算短信株主還元方針の変更

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の分析記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当を保証しません。

業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一。配当とEPSは株式分割・併合を調整し、図は表示を丸めています。2017年と2022年の配当は中間・期末をそれぞれ調整しました。

過去の利回りは各年の配当を3月末終値(株探・分割調整後)で割った値、現在の予想利回りは9月14日終値と今期会社予想で計算。過去の平均は売買判断の基準ではありません。総還元性向は自社株買いなどを含む指標で、配当性向60%を約束する意味ではありません。
10年の数字を確認した資料一覧

2018年3月期短信2019年3月期短信2020年3月期短信2021年3月期短信2022年3月期短信2023年3月期短信2024年3月期短信2025年3月期短信2026年3月期短信2016年3月期有報(併合前の比較資料)

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