エクシオグループ
最終更新 2026年9月18日
取得総額40,061円。表示取得単価は1,602円(丸め値、2024年4月の株式分割調整後)です。取得利回りは取得総額で計算しました。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 電気通信工事の最大手。通信キャリア・都市インフラ・システムソリューションの3事業を展開する持株会社です。
- 1954年、日本電信電話公社の設備拡張のために設立。1973年に協和通信工業と合併、1991年に協和エクシオ、2021年にエクシオグループへ社名変更しました。
- 通信インフラの建設・保守を全国規模で担う。NTT東西など通信キャリア向け工事に加え、データセンターや電気設備の都市インフラ事業、ICTのシステムソリューション事業を展開しています。
- 3事業の売上はほぼ均等。2026年3月期はシステムソリューション36.0%・通信キャリア32.5%・都市インフラ31.5%で、利益は通信キャリアが44.9%と最も大きい構成です。
事業の内訳をくわしく見る
通信キャリア事業は通信事業者向けの設備工事・保守を全国規模で提供し、3事業の中で最も利益率が高く、セグメント利益の44.9%を稼いでいます。都市インフラ事業はデータセンターや新築ビル・工場の電気工事などで、大規模データセンター向けの需要が旺盛です。システムソリューション事業はICTを活用したDX支援や生成AI関連ビジネスを国内外で展開しています。前身は1954年に日本電信電話公社(現NTT)の設備拡張を目的に設立された会社で、現在もNTT西日本・東日本向けの売上が合計で20.2%(2026年3月期)を占めますが、2025年3月期の26.8%からは下がっています。
出典:2026年3月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報・主要な顧客ごとの情報)2026年3月期決算短信(セグメント情報)。セグメント利益は調整前の金額です。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:IR BANK(配当金の推移)。2010年3月期以前の配当実額は一次資料で確認できていません。
強みと懸念点
- 減らしにくい配当の決め方。利益ではなく、株主から預かったお金に対して一定の割合を配る決め方で、2026年にその割合を引き上げました。株主のお金は利益ほど上下しないため、利益が一時的に落ちても配当は下がりにくく、14期続けて増配しています。
- 止められない通信網の保守。通信網は生活に欠かせず止められないため、その工事と保守の仕事は景気に関係なく続きます。3つの事業のなかでいちばん利益率が高く、会社の利益の4割強をここで稼いでいます。
- データセンターとAIの追い風。生成AIの広がりで大きなデータセンターの建設が増え、その電気・通信工事と、AI関連のシステムの仕事が伸びているとみられます。前の期に過去最高益を出したのも、この流れの中です。
- 3本柱に広げた事業。通信工事だけに頼らず、ビルやデータセンターの工事、システムの仕事まで3本柱に広げてきました。NTTの設備投資が減る年でも、ほかの事業で補える形です。
- NTTグループへの依存。もとはNTTの前身の設備を広げるために作られた会社で、今もNTT東西向けが売上の2割あります。NTTが設備への投資を絞れば、いちばん利益率の高い通信工事の仕事が減ります。
- 自己資本比率の低下。会社の買収や自社株買いにお金を使ってきたため、自前のお金の割合は10年で下がりました。株主への還元を厚くするほど、会社の守りは薄くなります。
- 景気で動く工事需要。ビルや工場の工事は、景気が悪くなると発注が先送りされます。リーマン・ショックのときは2年続けて減配した会社です。今期は利益の出にくい仕事を断る方針で、売上が減る計画です。
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信剰余金の配当(増配)および株主還元方針の変更に関するお知らせ株主提案に関する書面受領のお知らせ(提案者はOASIS JAPAN STRATEGIC FUND Y LTD.、社外取締役1名選任の議案。取締役会は反対を決議し、独立社外取締役比率を38%→50%に引き上げると説明)。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか

配当・配当性向の10年表
| 3月期 | 1株配当(円) | 配当性向(連結) |
|---|---|---|
| 2017 | 23 | 31.7% |
| 2018 | 25 | 26.4% |
| 2019 | 35 | 17.9% |
| 2020 | 40 | 57.2% |
| 2021 | 41 | 37.7% |
| 2022 | 48 | 38.3% |
| 2023 | 51 | 49.8% |
| 2024 | 60 | 63.3% |
| 2025 | 63 | 48.8% |
| 2026 | 68 | 45.0% |
| 2027予想 | 80 | 45.8% |
2024年4月1日に普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。グラフの配当額は分割調整後の実額です。配当性向は各年の決算短信・有価証券報告書に記載された連結ベースの値です。2022〜2026年3月期に記念配当・特別配当はありません。
出典:IR BANK(配当金の推移)2026年3月期有価証券報告書剰余金の配当(増配)および株主還元方針の変更に関するお知らせ。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 3月期 | 期末利回り |
|---|---|
| 2017 | 2.86% |
| 2018 | 1.76% |
| 2019 | 2.29% |
| 2020 | 3.33% |
| 2021 | 2.81% |
| 2022 | 4.25% |
| 2023 | 4.26% |
| 2024 | 3.71% |
| 2025 | 3.75% |
| 2026 | 2.55% |
出典:各年の配当(分割調整後)と株探の月足データ(3月末終値、分割調整後)。各年の配当を3月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月18日終値2,621円、会社予想配当80円・EPS174.82円、2026年3月末のBPS1,676.23円から計算しています。
業績と財務





業績・財務の10年表
| 3月期 | 売上(億円) | 営業利益(億円) | 営業利益率 | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 2,988.25 | 208.6 | 7.0% | 72.62 | 8.9% | 64.8% |
| 2018 | 3,126.69 | 256.0 | 8.2% | 94.71 | 10.8% | 67.2% |
| 2019 | 4,237.27 | 317.0 | 7.5% | 195.13 | 18.3% | 63.4% |
| 2020 | 5,245.74 | 311.0 | 5.9% | 69.88 | 5.9% | 59.9% |
| 2021 | 5,733.39 | 366.0 | 6.4% | 108.67 | 8.8% | 58.1% |
| 2022 | 5,948.40 | 424.0 | 7.1% | 125.32 | 9.4% | 56.6% |
| 2023 | 6,276.07 | 325.5 | 5.2% | 103.22 | 7.4% | 52.5% |
| 2024 | 6,140.95 | 341.2 | 5.6% | 94.76 | 6.5% | 52.9% |
| 2025 | 6,708.22 | 424.7 | 6.3% | 128.97 | 8.5% | 50.0% |
| 2026 | 7,877.15 | 520.2 | 6.6% | 151.13 | 9.4% | 49.5% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 3月期 | 営業CF | 現金同等物 |
|---|---|---|
| 2017 | 155.0 | 152.4 |
| 2018 | 248.0 | 303.4 |
| 2019 | 127.7 | 414.7 |
| 2020 | 173.0 | 460.1 |
| 2021 | 63.0 | 412.5 |
| 2022 | 264.1 | 537.3 |
| 2023 | 54.8 | 502.0 |
| 2024 | 419.0 | 474.3 |
| 2025 | 68.4 | 394.1 |
| 2026 | 332.3 | 413.8 |
長期数値の出典:各年の有価証券報告書(主要な経営指標等の推移)。2021年3月期2026年3月期。2016〜2022年3月期の営業利益・営業利益率はIR BANK集計値(有価証券報告書の5年表に営業利益の記載がないため)。2022年10月の会計基準改正で、2025年3月期以前の指標は遡って適用後の値になっています。
同じ仕事の会社と比べる
電気通信工事の同業から、コムシスホールディングスとミライト・ワンを並べました。3社とも3月期・日本基準の連結で、株探が「比較される銘柄」として挙げている組み合わせです。
| 2026年3月期 | エクシオG 1951 | コムシスHD 1721 | ミライト・ワン 1417 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,877億円 | 6,307億円 | 6,024億円 |
| 営業利益率 | 6.60% | 8.07% | 5.69% |
| ROE | 9.4% | 9.5% | 8.6% |
| 自己資本比率 | 49.5% | 70.7% | 48.7% |
| 配当性向 | 45.0% | 41.7% | 32.5% |
| 予想利回り | 3.05% | 2.30% | 2.65% |

ROEは各社の純利益÷自己資本(期首・期末平均)で計算しました。予想利回りは2026年9月18日終値2,621円・5,868円・3,591円と、今期予想配当80円・130円・95円から計算しています。3社とも第1四半期時点で年間配当予想の修正はありません。
出典:株探(コムシスホールディングス・ミライト・ワンの業績推移・財務)。営業利益率とROEは各社の決算短信・株探の値から算出。
直近の決算と注意点
2027年3月期第1四半期は大幅な増収・増益でした。
受注高は2,182.63億円(+5.1%)。会社は増収増益の要因を詳しく開示していませんが、2026年5月に公表した中期経営計画(2026〜2030)で掲げる「3事業セグメントの利益バランスの均等化」を進めており、都市インフラのデータセンター・電気工事とシステムソリューションの生成AI関連が伸びているとみられます。中東情勢について、会社は「中東地域で事業活動を行っていないため業績への直接的な影響は限定的」としつつ、一部資材の納期遅延を懸念材料として挙げています。
通期の会社予想は、売上7,500億円(-4.8%)、営業利益560億円(+7.7%)、純利益355億円(+14.4%)で、第1四半期時点で修正はありません。売上が減る計画なのは、選別受注を強化する方針のためです。営業利益の進み具合は19.1%です。
出典:2027年3月期第1四半期決算短信2026年3月期決算短信(次期の見通し・セグメント情報)。
決算とIRの記録
出典:株主提案に関する書面受領のお知らせ株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせほか、各決算短信。
業績・財務・配当性向は連結で統一しています。ROEは有価証券報告書と決算短信の値で、外部サイトの数字とは計算方法の違いでずれることがあります。
2024年4月1日に普通株式1株につき2株の株式分割を行っています。EPS・1株配当はすべて分割調整後の値です。2016〜2022年3月期の営業利益・営業利益率はIR BANK集計値で、有価証券報告書での確認はできていません。学長分析シート(2023年3月時点)にあった「売上の85%がNTTグループ」という記載は、2026年3月期の有価証券報告書・決算説明資料では裏付けが取れず、実際のNTT東西向け売上比率は20.2%でした。
過去の利回りは、各年の配当(分割調整後)と3月末終値(分割調整後)から計算しました。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。