保有銘柄カルテ

積水ハウス

証券コード 1928
建設業東証プライム大型株14期連続増配
配当利回り(予想)4.34%
株価は2026年9月15日終値。業績は2026年1月期の連結実績です。予想利回りは2027年1月期の会社予想配当145円で計算しています。
最終更新 2026年9月16日
株価3,342円
1株配当(予想)145円
🐔 いま持っている分
保有株数44株
1年でもらえる配当(税引前)6,380円
買った値段での利回り4.46%

年間配当は入金済み額ではなく、保有株数44株と会社予想配当145円から求めた相当額です。

🏢

どんな会社か

  • 住宅メーカーの最大手。戸建住宅は8つある事業のひとつで、家を建てて売るだけの会社ではありません。
  • 1960年に発足。プレハブ住宅の事業化を計画して積水ハウス産業として始まり、1963年にいまの社名になりました。
  • 建てたあとの仕事が太い。賃貸住宅管理とリフォームで売上8,941億円、営業利益969億円。毎年入ってくる形の仕事です。
  • 売上の3割が海外。国際(アメリカ中心)は売上1兆2,863億円で最大ですが、営業利益は391億円にとどまります。
建てる(請負型)→管理する(ストック型)→開発して売る(開発型)+アメリカ
2026年1月期・事業ごとの売上と営業利益
国際(アメリカ中心)売上12,863億円/利益391億円
賃貸住宅管理売上7,074億円/利益689億円
開発売上6,702億円/利益949億円
賃貸・事業用建物売上5,580億円/利益878億円
戸建住宅売上4,787億円/利益480億円
建築・土木売上2,983億円/利益220億円
リフォーム売上1,867億円/利益279億円
その他売上62億円/利益32億円
秘書のリツ売上でいちばん大きい国際が、もうけでは5番目なんだ。利益率は3.0%で、国内の賃貸・事業用建物15.7%、リフォーム15.0%、開発14.2%と比べるとかなり薄いよ。もうけの中身は、まだほとんど国内で作られているんだね。
事業ごとの営業利益率を見る

戸建住宅10.0%、賃貸・事業用建物15.7%、建築・土木7.4%、賃貸住宅管理9.8%、リフォーム15.0%、開発14.2%、国際3.0%。8事業の営業利益の合計は3,391億円で、全社費用と消去を差し引いた連結の営業利益3,414億円とは一致しません。2027年1月期からは、会社がセグメントの区分と全社費用の配分方法を変えています。

出典:2026年1月期有価証券報告書(沿革・事業の内容・セグメント情報)。

📊

ディフェンシブか、景気敏感か

管理上の分類景気敏感。家は金利と景気で売れ行きが変わる
秘書のリツ家は人生でいちばん高い買い物だから、金利が上がるとみんな様子を見るんだ。会社もこの9月の資料で「住宅ローン金利の上昇基調」「顧客の様子見姿勢が継続」と書いているよ。リーマン・ショックのときは2010年1月期に24円→10円の減配をしている会社なんだ。ただ賃貸住宅管理とリフォームで営業利益969億円あって、これは建てたあとに毎年入ってくる仕事だよ。

出典:2027年1月期第2四半期(中間期)決算短信2026年1月期有価証券報告書。2010年1月期の減配は当時の実額で、上の10年グラフには含めていません。2012年1月期に21円→20円と下がって見えるのは、前期の21円に創立50周年記念配当5円が含まれていたためで、普通配当では16円→20円の増配です。分類は管理シートに合わせています。

📝

強みと懸念点

⭐ 強み
  • 配当の下限を明文化。今後3年の配当の下限を、前の期の実績より上に決めました。決めた時点で増配が約束された形で、利益が多少ぶれても配当が下がる心配は小さくなりました。14期続く増配の上に置いた約束です。
  • 建てたあとの仕事。家を建てたあとも、賃貸住宅の管理やリフォームの仕事が毎年入ってきます。新しい家が売れにくい年でも、この仕事は建てた家の数だけ続くので、稼ぎの底を支えています。
  • もうけを株主に回す姿勢。利益のうち配当に回す割合は、住宅大手3社でいちばん高い水準です。さらに自社株を消して株数を減らし、1株あたりの取り分も増やしています。
🔵 懸念点
  • 海外事業の失速。売上でいちばん大きいアメリカの住宅事業は、利益率が国内の事業よりずっと低いままです。中間期の利益はほぼゼロになり、第1四半期は赤字でした。売上の3割を占める事業が稼げないままだと、会社全体の伸びが止まります。
  • 買収で落ちた財務。アメリカの住宅会社を大きなお金で買ったため、会社の規模が一気に膨らみ、自前のお金の割合が大きく下がりました。会社自身も「財務健全性の回復」を計画の柱に置いていて、立て直すまでは使えるお金に限りがあります。
  • 景気の底での減配実績。家は人生でいちばん高い買い物なので、景気が悪くなったり金利が上がったりすると、買う人がまず様子を見ます。リーマン・ショックのときは配当を半分以下に減らしました。今の配当の下限は、そこまでの局面を想定した約束なのか。
🔎

いつも見ている8つの基準

◎ 基準を大きく上回る、または方針が明文 / ○ 基準を満たす / △ 基準は外れるが、理由を説明できる / × 基準を外れ、次の決算で必ず確かめる
◎
売上は伸びているか
10年で2兆269億円→4兆1,979億円、約2.07倍。減った年はなく、今期予想も1.5%増。
△
営業利益率は高いか
8.1%。住友林業7.4%は上回るが大和ハウス11.0%に届かず、自社の10年でも7.6〜9.1%から動いていない。
○
1株利益(EPS)は伸びているか
10年で175.48円→358.07円、約2.04倍。下回ったのは2021年の1回だけ。ただし今期予想345.55円は3.5%の減益。
◎
営業CFは黒字を続けているか
10年ずっと黒字。2026年は2,163億円。
◎
配当は増えているか(減っていないか)
14期連続の増配。10年で64円→144円で約2.25倍。今期の下限145円を会社が明文化した。
○
配当性向に無理はないか
40.2%。目安の30〜50%の中で、今期予想は42.0%。会社の方針も「中期的な平均40%以上」。
△
自己資本比率は高いか
42.7%。住宅大手3社では最高だが、自社の2024年1月期52.3%からは10ポイント下がった。
○
現金は増えているか
10年で2,047億円→4,349億円、約2.12倍。ただし2021年の6,002億円が最大で、そこからは減っている。
2026年9月チェック増配と国内の稼ぎは固い。海外事業の立て直しと、買収で落ちた自己資本比率の戻りを確認する。
🪙

配当はどう増えたか

1株配当の10年推移と今期予想
04080120160円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツ2017年1月期の64円から2026年1月期の144円へ、10年で2.25倍。下がった年はないよ。2026年3月に会社が「2026年度から2028年度の3年間、年間配当の下限を145円にする」と決めたんだ。下限が前の期の実績144円より上に置かれているから、決めた時点で1円の増配が確定している書き方なんだよ。
中期的な平均配当性向を40%以上とする従来の配当方針を継続し、利益成長による増配を目指すとともに、第7次中期経営計画期間の1株当たり年間配当金の下限を2025年度の配当実績(144円)を上回る145円とします
配当・配当性向の10年表
1月期1株配当(円)配当性向(連結)
20176436.5%
20187739.9%
20197942.4%
20208139.4%
20218446.4%
20229039.6%
202311039.8%
202412339.8%
202513540.2%
202614440.2%
2027予想14542.0%

配当性向は1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。株式分割はありません。

出典:2026年1月期有価証券報告書2021年1月期有価証券報告書(1株当たり配当額・配当政策)と2027年1月期第2四半期(中間期)決算短信(今期の配当予想)。

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いまの利回りの位置

期末の配当利回り・過去10年
012345%点線は10年平均 3.98%3.5017年3.8518年4.8619年3.4320年4.1621年3.8922年4.4923年3.6724年3.7725年4.1926年4.34今
秘書のリツいまの予想利回り4.34%は、10年平均3.98%を0.36ポイント上回るよ。過去10年の各1月末では3.43〜4.86%で、そのうち8年が3.4〜4.5%に収まってる。配当が2.25倍になったぶん株価も1.9倍になったから、利回りはあまり動いていないんだ。
予想PER9.7倍
PBR(本決算基準)1.01倍
過去の期末利回りを数字で見る
1月期1月末終値期末利回り
20171,828.5円3.50%
20181,998円3.85%
20191,626円4.86%
20202,361円3.43%
20212,019円4.16%
20222,314.5円3.89%
20232,451円4.49%
20243,347円3.67%
20253,583円3.77%
20263,438円4.19%

出典:各年の有価証券報告書(配当)と各年1月末の終値。各年の配当を1月末終値で割り、単純平均しました。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月15日終値3,342円、会社予想の配当145円・1株利益345.55円、2026年1月期の1株純資産3,300.57円で計算しています。

💰

業績と財務

売上高と営業利益率
売上高(億円)011,00022,00033,00044,000営業利益率(%)02468109.19.18.88.57.68.98.98.78.28.117年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ売上は10年で2.07倍。でも営業利益率は7.6〜9.1%のあいだから出ていないんだ。2025年1月期に3兆1,072億円から4兆586億円へ一段上がったのは、アメリカの住宅会社を買った分だよ。売上が2倍になっても、もうけの厚みはほとんど変わっていないね。
1株利益(EPS)
0100200300400円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年27年予
秘書のリツEPSは10年で2.04倍で、下回ったのは2021年1月期だけ。コロナの年だね。今期の会社予想345.55円は3.5%の減益見込みだよ。9月10日に336.30円から引き上げたけど、前の期は下回る見通しのままなんだ。
自己資本を使って稼ぐ力(ROE)
051015%赤の点線は一般的な目安 8%11.317年11.618年10.819年11.520年9.521年11.022年11.923年12.024年11.725年11.326年
秘書のリツROEは10年ずっと目安の8%以上。9.53〜11.95%の狭い幅に収まってるよ。会社は第7次中期経営計画の最終年度(2028年度)に12%後半を目指すと言ってるね。
ROE11.3%
自己資本比率42.7%
営業CF10年黒字
現金及び現金同等物(期末)
01600320048006400億円17年18年19年20年21年22年23年24年25年26年
秘書のリツ現金は10年で2,047億円から4,349億円へ。ただし右肩上がりではないよ。2021年1月期の6,002億円が最大で、そこから2024年1月期の2,929億円まで減ったんだ。営業CFも2024年1月期は156億円まで落ちているけど、黒字は10年続いているね。
業績・財務の10年表
1月期売上(億円)営業利益(億円)営業利益率EPS(円)ROE自己資本比率
201720,2691,8429.1%175.4811.28%50.5%
201821,5941,9559.1%193.0611.59%49.4%
201921,6031,8928.8%186.5310.82%49.02%
202024,1522,0538.5%205.7911.54%48.06%
202124,4691,8657.6%181.189.53%50.52%
202225,8962,3028.9%227.3710.99%52.62%
202329,2882,6158.9%276.5811.88%54.29%
202431,0722,7108.7%309.2911.95%52.33%
202540,5863,3148.2%335.9511.71%40.8%
202641,9793,4148.1%358.0711.32%42.73%
営業CFと期末の現金(億円)
1月期営業CF現金同等物
20171,1582,047
20181,6543,247
20191,2513,429
20203,6385,833
20211,9206,002
20221,1805,152
20231,2553,327
20241572,929
20256293,903
20262,1634,349

長期数値の出典:2026年1月期有価証券報告書2021年1月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)。売上・営業利益・現金は読みやすさのため億円に丸めています。ROEと自己資本比率は有価証券報告書の記載値です。

⚖️

同じ仕事の会社と比べる

住宅大手3社を並べました。決算期がそろっていない点にご注意ください。

直近の本決算積水ハウス
1928
大和ハウス工業
1925
住友林業
1911
決算期2026年1月期2026年3月期2025年12月期
売上高4兆1,979億円5兆5,769億円2兆2,676億円
営業利益率8.1%11.0%7.4%
自己資本比率42.7%34.4%39.0%
ROE11.3%12.7%11.1%
配当性向40.2%30.9%30.4%
秘書のリツ規模も利益率もROEも、大和ハウスのほうが上なんだ。積水ハウスが勝っているのは2つ。自己資本比率42.7%が3社で最も高いことと、配当性向40.2%も3社でいちばん高いこと。もうけのうち株主に回している割合が3社で最大ってことだよ。42.7%はそれだけ見ると「ふつう」に見えるけど、同業2社が34.4%と39.0%だから、この業界では高いほうなんだね。

出典:各社の直近の決算短信と有価証券報告書。積水ハウスは2026年1月期、大和ハウス工業は2026年3月期、住友林業は2025年12月期です。

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直近の決算と注意点

2027年1月期の中間期は減収・営業増益でした。

2026年2〜7月・前年同期との比較
売上高19,656億円/−2.5%
営業利益1,803億円/+16.0%
親会社純利益1,250億円/+23.1%
国際事業の営業利益10億円/−93.2%

伸びの中身は、都市再開発事業の営業利益が+437.7%、マンション事業が+83.8%です。リートへの物件売却と大型マンションの引渡しによるもので、毎期続く形ではありません。国際事業は第1四半期の42億円の営業赤字からは戻しましたが、10億円とほぼゼロです。通期予想は、売上高を4兆3,530億円→4兆2,600億円に下げ、純利益を2,180億円→2,240億円に上げました(営業利益3,500億円は据え置き)。配当予想145円は据え置きです。

出典:2027年1月期第2四半期(中間期)決算短信2027年1月期第1四半期決算短信。

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決算とIRの記録

2026年9月10日 中間決算と通期予想の修正
減収2.5%、営業増益16.0%。通期の売上予想を下げ、純利益予想を上げた。配当予想145円は据え置き。国際事業の営業利益は10億円(前年同期152億円)。
2026年6月4日 第1四半期決算
増収1.7%、営業増益26.2%。マンション事業と都市再開発事業の引渡しが集中。国際事業は42億円の営業赤字。
2026年3月5日 本決算・第7次中期経営計画・自己株式の消却
2026年1月期は売上・営業利益・純利益とも過去最高で14期連続増配。中期経営計画(2026〜2028年度)で年間配当の下限145円、配当性向は中期的な平均40%以上、ROEは最終年度に12%後半を掲げ、「財務健全性の回復」を柱に置いた。あわせて1,170万株(発行済の1.76%)の消却を決議(4月24日実施)。
2025年9月4日 米国の住宅会社4社を統合
米国戸建住宅事業のグループ会社4社を統合し、2026年1月から「Sekisui House U.S., Inc.」として始動。買収したM.D.C. Holdingsの商号も変更した。
2025年1月期 米国ホームビルダーの買収
M.D.C. Holdingsの買収で総資産が3兆3,527億円から4兆8,088億円へ。自己資本比率は52.3%から40.8%に下がった。2025年2月に買収資金のパーマネント化を完了。

出典:2027年1月期第2四半期(中間期)決算短信2027年1月期第1四半期決算短信2026年1月期有価証券報告書。

⚠ 注意事項・数字の扱い
保有する会社の分析記録です。売買を勧めるものではなく、将来の利益・配当を保証しません。

業績・財務・配当性向は日本基準の連結で統一しました。売上・営業利益・現金は億円に丸めています。株式分割・併合はありません。

2012年1月期に配当が21円→20円と下がって見えるのは、前期の21円に創立50周年記念配当5円が含まれていたためで、減配ではありません。リーマン・ショック期の2010年1月期には24円→10円の減配があります。いずれも当時の実額で、10年グラフの範囲外です。
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