ショーボンドホールディングス
最終更新 2026年9月16日
取得総額87,213円(管理シート、2026年9月13日時点)。年間配当は入金済み額ではなく、現在の株数と会社予想から求めた相当額です。
どんな会社か
- 橋や道路を直す専門会社。新しく造るのではなく、傷んだ構造物の補修・補強工事を手がけます。
- 1958年創業。1960年にエポキシ樹脂系接着剤「ショーボンド」の製造・販売・施工を始め、社名の由来になりました。
- 材料と工法も自前。自社の補修工学研究所で開発し、グループ会社が製造・販売します。
- 国内建設が売上の95%。2026年6月期は国内建設が848億円、海外建設や製品販売などのその他が44億円でした。
顧客の内訳をくわしく見る
お客さんの中心は公共です。2026年6月期は、東日本高速道路、西日本高速道路、国土交通省の3者だけで売上の43.5%を占めました。発注の量が、そのまま受注と売上に効きます。
出典:2025年6月期有価証券報告書(沿革・事業の内容)2026年6月期決算短信(セグメント・主要な顧客)中期経営計画2027(研究・製造の体制)。相手先は売上の10%以上の先だけが開示されています。
ディフェンシブか、景気敏感か

出典:2009年6月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・配当の注記)。。2026年6月期は国からの受注が増え、自治体と高速道路会社からの受注は減りました。国は2025年6月に閣議決定した国土強靱化の実施中期計画で、2026年度からの5年間におおむね20兆円強の事業規模を見込んでいます(会社の決算短信より)。昔の配当は当時の実額で、10年グラフには含めていません。
強みと懸念点
- 自前の材料と工法。橋や道路の補修に使う接着剤や工法を自社で開発し、調査から施工までグループの中でこなします。ほかの会社に頼む部分が少ないので、比べた同業2社を大きく上回る利益率を出しています。
- なくならない直す仕事。高度成長期に造った橋や道路が、いっせいに古くなっています。国は国土強靱化で5年間に20兆円強の事業を見込んでいて、景気よりも国の予算で仕事の量が決まるため、リーマン・ショックの年も増配できました。
- 厚い財務。お客さんは国や高速道路会社なので、工事の代金はきちんと入ってきます。本業で入るお金は10年ずっとプラスで、資産の8割以上が自前のお金です。
- 数字で示した還元方針。手元のお金が十分にあるので、利益の60%を配当に回し、毎年自社株買いも行うと数字で約束しています。普通配当は10期続けて増えました。
- 計画の先の還元方針。利益の60%を配る約束は、今の中期計画の3年間だけのものです。いまの高い利回りは50%から60%に上げた分で生まれたので、計画が終わって50%に戻れば、配当の伸びは止まりかねません。60%を続けるか。
- 受注残の減少。高速道路会社の発注が伸びず、新しく取った工事が、こなした工事より少なくなりました。手持ちの工事は来年以降の売上のもとなので、来期の売上はほぼ横ばいの予想で、中期計画の目標にも届きません。
- 人件費と資材の値上がり。資材の値段と職人の賃金が上がり、腕のある職人も足りていません。工事の値段に上乗せしきれなければ利益率は下がります。会社自身も、計画の最終年度の利益率を今より低く置いていました。
会社は中期計画の最終年度の営業利益率を22.0%と、2024年の23.0%より低く置いていました。
いつも見ている8つの基準
配当はどう増えたか

配当・配当性向の10年表(分割調整後)
| 6月期 | 普通配当(円) | 記念込み(円) | 配当性向 | 当時の実額 |
|---|---|---|---|---|
| 2017 | 13.00 | 13.00 | 40.0% | 104円 |
| 2018 | 14.38 | 15.62 | 46.1% | 125円 |
| 2019 | 16.88 | 16.88 | 45.0% | 135円 |
| 2020 | 19.88 | 19.88 | 47.6% | 79.5円 |
| 2021 | 26.38 | 26.38 | 50.1% | 105.5円 |
| 2022 | 29.50 | 29.50 | 51.0% | 118円 |
| 2023 | 30.50 | 31.75 | 52.1% | 127円 |
| 2024 | 34.75 | 34.75 | 50.8% | 139円 |
| 2025 | 43.88 | 43.88 | 60.1% | 175.5円 |
| 2026 | 45.75 | 45.75 | 60.1% | 82円+25.25円 |
| 2027予想 | 46.50 | 46.50 | 60.1% | 21円+25.5円 |
還元方針は「2025〜2027年6月期は、配当性向60%・自社株買い年50億円(総還元性向90%)」。2024年8月の中期経営計画2027では配当性向50%・総還元性向80%以上で、2025年8月に引き上げました。基本方針は「業績に連動した配当を安定的に行う」で、数字の方針は2027年6月期までの3年間です。株式分割は2019年7月1日に1株→2株、2026年1月1日に1株→4株。グラフと表は現在の株数に換算しています(2019年6月期以前は8で、2020〜2025年6月期は4で割った金額)。2026年6月期の中間配当82円は分割前、期末25.25円は分割後で、換算すると年45.75円です。2018年6月期の記念配当10円と2023年6月期の記念配当5円(いずれも当時の実額)は、グラフでは斜線で分けています。配当性向は記念込みの1株配当÷1株利益(連結)で計算しました。
出典:2020年6月期有価証券報告書2025年6月期有価証券報告書(1株配当と記念配当の注記)2026年6月期の期末配当2026年分割の開示。還元方針は2026年6月期決算短信の「利益配分に関する基本方針」。
いまの利回りの位置

過去の期末利回りを数字で見る
| 6月期 | 期末利回り |
|---|---|
| 2017 | 1.83% |
| 2018 | 1.62% |
| 2019 | 1.78% |
| 2020 | 1.66% |
| 2021 | 2.28% |
| 2022 | 1.98% |
| 2023 | 2.22% |
| 2024 | 2.41% |
| 2025 | 3.73% |
| 2026 | 3.66% |
出典:各年の有価証券報告書(配当・記念配当込み)とIRBANK β版の調整済み6月末株価。各年の配当を6月末終値で割り、単純平均しました。過去配当と期末株価は、2回の株式分割を調整しています。現在の利回り・PER・PBRは、2026年9月14日終値1,264.5円、会社予想配当46.5円・EPS77.36円、2026年6月末のBPS533.19円から計算しています。
業績と財務




業績・財務の10年表
| 6月期 | 売上(億円) | 営業利益(億円) | 営業利益率 | EPS(円) | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | 532 | 101.6 | 19.1% | 32.5 | 10.5% | 82.2% |
| 2018 | 597 | 107.8 | 18.1% | 33.9 | 10.2% | 81.4% |
| 2019 | 608 | 117.3 | 19.3% | 37.5 | 10.6% | 82.5% |
| 2020 | 676 | 129.3 | 19.1% | 41.8 | 11.1% | 81.4% |
| 2021 | 801 | 157.3 | 19.6% | 52.7 | 13.0% | 82.8% |
| 2022 | 812 | 172.7 | 21.3% | 57.8 | 13.4% | 80.2% |
| 2023 | 839 | 181.2 | 21.6% | 60.9 | 13.4% | 80.2% |
| 2024 | 854 | 196.7 | 23.0% | 68.4 | 14.2% | 79.2% |
| 2025 | 907 | 207.9 | 22.9% | 73.0 | 14.5% | 81.4% |
| 2026 | 892 | 208.3 | 23.4% | 76.1 | 14.6% | 82.3% |
営業CFと期末の現金(億円)
| 6月期 | 営業CF | 現金同等物 |
|---|---|---|
| 2017 | 75 | 180.7 |
| 2018 | 17 | 145.9 |
| 2019 | 46 | 102.6 |
| 2020 | 45 | 273.9 |
| 2021 | 27 | 230.1 |
| 2022 | 78 | 270.2 |
| 2023 | 38 | 225.9 |
| 2024 | 194 | 353.0 |
| 2025 | 95 | 325.2 |
| 2026 | 193 | 372.5 |
長期数値の出典:2020年6月期有価証券報告書2025年6月期有価証券報告書(主要な経営指標等の推移・連結損益計算書)と2026年6月期決算短信。
同じ仕事の会社と比べる
防災・補修の特殊土木を手がけるライト工業と、橋の建設と補修を手がけるピーエス・コンストラクションを並べました。
| 連結実績 | ショー ボンド 1414 | ライト 工業 1926 | ピーエス 1871 |
|---|---|---|---|
| 決算期 | 2026/6 | 2026/3 | 2026/3 |
| 売上高 | 892億円 | 1,392億円 | 1,494億円 |
| 営業利益率 | 23.4% | 12.4% | 8.7% |
| ROE | 14.6% | 14.0% | 15.1% |
| 自己資本比率 | 82.3% | 71.5% | 46.0% |
| 配当性向 | 60.1% | 50.3% | 60.2% |
| 予想利回り | 3.68% | 3.81% | 4.69% |

3社とも日本基準ですが、決算期はそろいません。ライト工業とピーエスは3月期です。予想利回りは、2026年9月14日終値の1,264.5円・3,830円・2,153円と、今期予想配当46.5円・146円・101円で計算しました。ピーエスの今期予想配当101円は、前期の120円より少ない予想です。
出典:ライト工業 2026年3月期決算短信ピーエス・コンストラクション 2026年3月期決算短信。株価は株探で2026年9月14日終値を確認。
直近の決算と注意点
2026年6月期は減収、わずかな増益でした。
受注高は800.04億円で2.7%減。高速道路会社の発注量が伸びず、売上高を受注高が下回ったため、受注残高が減りました。それでも売上総利益率29.9%を保ち、純利益は14期連続の増益です。
4〜6月だけでは営業利益が5.8%減りました。2027年6月期の会社予想は、売上900億円(+0.9%)、営業利益210億円(+0.8%)、純利益155億円(+0.4%)。中期経営計画2027の最終年度の目標は、売上1,000億円・営業利益220億円でした。
出典:2026年6月期決算短信中期経営計画2027株探・四半期推移。資材価格・労務単価の高騰と技能労働者の不足は、有価証券報告書の事業等のリスクにも挙がっています。
決算とIRの記録
業績・財務・配当性向は連結で統一しています。2026年6月期の純資産配当率は8.7%(会社短信の定義)です。
1株の推移は2019年7月1日の1対2、2026年1月1日の1対4の分割を調整しています。2018年6月期の記念配当10円と2023年6月期の記念配当5円(いずれも当時の実額)は、普通配当と分けて表示しました。2009年の説明は当時の実額で、グラフには含めていません。
過去の利回りは、有価証券報告書の配当とIRBANK β版の調整済み6月末株価から計算しました。営業利益率は営業利益÷売上高を小数1桁に丸めています。金額と図の数字は読みやすさのため丸めています。